Amazon Rekognitionとは?何ができる?料金・使い方・導入事例を解説!
最終更新日:2026年09月28日
記事監修者:森下 佳宏|BizTech株式会社 代表取締役

画像や動画が増えるほど、必要な場面や人物を人の目だけで探すのは難しくなります。投稿画像の確認や、大量の写真の整理に時間がかかっている企業も多いのではないでしょうか?
Amazon Rekognitionは、画像・動画から物体、人物、文字などを検出できるAWSのサービスです。
本記事では、Amazon Rekognitionでできること、料金の見方、企業の活用事例を紹介します。自社の画像・動画をどう分析したいか、具体的に考えるための材料にしてください。
関連記事:「画像認識とは?AIで行う仕組み・種類・活用方法を相談事例付きでわかりやすく解説」
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目次
Amazon Rekognitionとは?

Amazon Rekognitionは、AWSが提供する画像・動画分析サービスです。分析する対象や目的に応じて、以下の機能を利用できます。
| 機能 | 概要 |
|---|---|
| Amazon Rekognition Image | 静止画像から物体・シーン、顔、文字、不適切なコンテンツなどを検出・分析する |
| Amazon Rekognition Video | 保存済みの動画から物体・人物・文字などを検出し、映像内で現れた時刻も確認できる |
| Amazon Rekognition Custom Labels | 自社の画像を使ってモデルを学習させ、製品・部品・ロゴなど独自の対象を識別する |
| Amazon Rekognition Face Liveness | 短い自撮り動画を分析し、撮影時に実際の人物がカメラの前にいるかを確認する |
| Amazon Rekognition カスタムモデレーション | 学習したカスタムアダプターを適用し、画像内の不適切なコンテンツの検出を自社の用途に合わせて調整する |
※Amazon Rekognition Videoのストリーミング動画分析機能は、2026年4月30日以降、新規利用者には提供されていません。
関連記事:「AI動画認識・解析とは?画像認識との違い・相談事例/活用事例・仕組み・メリットデメリットを完全解説!」
参照:AWS|Amazon Rekognition とは
参照:AWS|Amazon Rekognition 機能の可用性の変更
Amazon Rekognitionの料金
Amazon Rekognitionは、画像の処理枚数や動画の分析時間など、利用した機能に応じて課金されます。以下は、2026年9月時点の東京リージョン(ap-northeast-1)の料金です。
AWSの料金ページに掲載されている計算例は米国東部リージョンのものです。以下の表では、AWSが公開する東京リージョンの価格データを使用し、月額例を計算しています。
Amazon Rekognition Image(画像)の料金
| 処理内容 | 1枚あたりの単価 | 月間処理量(例) | 月間料金(例) |
|---|---|---|---|
| ラベル検出 | 最初の100万枚:0.0013 USD 次の150万枚:0.0010 USD | 250万枚 | 2,800 USD |
| Image Properties(画質・主要な色の検出) | 最初の100万枚:0.000975 USD 次の150万枚:0.00075 USD | 250万枚 | 2,100 USD |
| ラベル検出+Image Properties | ラベル検出:0.0013 USD Image Properties:0.000975 USD | 各100万枚 | 合計2,275 USD |
※月間処理量は料金計算のための例であり、利用上限ではありません。
Amazon Rekognition Video(動画)の料金
Amazon S3に保存した動画を分析する場合の単価は、以下の通りです。
| 処理内容 | 動画1分あたりの料金 |
|---|---|
| ラベル検出・顔検出・コンテンツモデレーションなど | 0.13 USD |
| ショット検出 | 0.065 USD |
| テクニカルキュー検出 | 0.065 USD |
同じ動画に複数の分析を実行した場合は、利用した機能ごとに料金が発生します。
その他の機能の料金
| 機能 | 料金 |
|---|---|
| Face Liveness | 月間最初の50万回:1回あたり0.0195 USD |
| Custom Labelsのモデル学習 | 1時間あたり約1.37 USD |
| Custom Labelsの推論 | 1時間あたり4.00 USD |
無料利用枠
Amazon Rekognition Imageでは、アカウント作成から12カ月間、対象となるグループ1・グループ2のAPIについて、それぞれ月1,000枚の画像を無料で分析できます。Image Propertiesは対象外です。
Amazon Rekognition Videoでは、対象となる動画分析を月60分まで無料で利用できます。
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Amazon Rekognitionで何ができる?
Amazon Rekognitionを活用すれば、画像や動画に関する多くの処理が可能です。ここでは、主なAmazon Rekognitionのユースケースを解説します。
- ライブラリ内の人物検索
- 顔認証によるなりすまし防止
- 不適切なコンテンツの検出
- オブジェクトの検出
- テキスト検出
- メディア分析
- 有名人の検出
- 画像のカテゴライズ
ライブラリ内の人物検索

保存した写真や動画内に写る特定の人物を検索できます。人物検索は、主にランドマークの識別によって行われます。目や鼻、口の位置などから写真に写る人物を特定し、カテゴライズします。
人物検索が利用できれば、写真・動画データが大量にあったとしても、特定の人物を容易に発見できるようになります。目的のデータを素早く見つけられるようになるため、データ検索の省力化につながるでしょう。
顔認証のなりすまし防止

Amazon Rekognition Face Livenessは、短い自撮り動画を使い、カメラの前に実際の人物がいるかを確認する機能です。判定結果は信頼スコアとして返され、顔の比較・検索などと組み合わせて本人確認の仕組みに利用できます。
送金やアカウント設定の変更などに使う場合は、スコアのしきい値に加え、追加の認証手段や運用時の確認方法を設計する必要があります。
不適切なコンテンツの検出

露骨なヌードや暴力、薬物などの不適切なコンテンツを検出できます。手動によるモデレーションから切り替えることで、工数削減や対応速度の向上が期待できるでしょう。
不適切なコンテンツを放置すると、企業のイメージダウンや顧客満足度の低下を招きます。Amazon Rekognitionを活用してモデレーションすることで、適切な対応がより早く行えるようになるでしょう。
オブジェクトの検出

あらゆるモノの検出が可能です。すでに数千万枚を超える画像でトレーニングされているため、主要なオブジェクトは追加学習なしで検出できます。
製品固有の部品など、標準のラベル検出では識別しにくい対象には、Amazon Rekognition Custom Labelsを利用できます。対象を示す画像でモデルを学習させる仕組みで、学習には少なくとも10枚の画像が必要です。
参照:AWS|イメージの準備
テキスト検出

画像や動画に写るテキストを検出できます。例えば、ニュース画面のキャプションや試合のスコア、選手の背番号などを読み取れます。また、レストランの看板や道路標識を読み取ることで、ナビゲーションにも活かせるでしょう。
上の画像のように、文字が傾いていたりスタイルが異なったりしていても検出できます。対応言語は以下の8つです。
- 英語
- アラビア語
- ロシア語
- ドイツ語
- フランス語
- イタリア語
- ポルトガル語
- スペイン語
2026年9月時点で、日本語は対応言語に含まれていません。
参照:AWS|テキストの検出
メディア分析
動画を活用したメディア分析を自動化することも可能です。例えば、エンドクレジット開始位置や広告の挿入位置、画像の分割箇所などを自動で検出し、必要な操作があれば実行します。例えば、動画広告を挿入する場所を選択したり、インデックス作成を効率化するためにビデオをクリップに自動分割したりすることも可能です。
これらの作業を自動化すれば、人件費の削減や編集作業の短時間化が可能になります。
有名人の検出
画像や保存済み動画に写る有名人を検出することもできます。有名人のみを検出するよう設計されているため、エキストラや通行人などを除外する手間が省けます。
これを活用すれば、特定の有名人に関するトピックを作成する際、情報を網羅的に収集できます。これまで検索にかけていた時間を、編集や企画に充てられるようになるため、高品質なコンテンツ作りが可能になります。
参照:AWS|有名人の認識
画像のカテゴライズ
Amazon Rekognitionでは、画像全体の分類や、概念のカテゴライズが可能です。例えば、場所・時刻・屋内外・何をしているのかなどを判別できます。例えば、以下のようなカテゴライズが可能です。
モノの概念
- アクセサリー
- 電化製品
- 軍
- 足首
画像が写された場所
- 路地
- 遊園地
- 講堂
- カフェ
画像の画質
- シャープネス
- 明るさ
- コントラスト
- オブジェクトの主要な色
分類された概念には、信頼スコアも付与されます。そのため、結果をどの程度信頼していいのかが数値で判断できます。
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Amazon Rekognitionの始め方

AWSにはノーコードで利用できるサービスもありますが、それらに比べるとAmazon Rekognitionを始める方法は少し難易度が高いかもしれません。大まかなステップは以下の通りです。
- AWSアカウントを作成
AWSの公式ウェブサイトからアカウントを作成します。 - IAM (Identity and Access Management) ユーザーの設定:
安全なアクセス管理のために、IAMユーザーを作成し、適切な権限を与えることが推奨されます。これにより、特定のAWSサービスへのアクセスを管理し、セキュリティを強化できます。 - AWS CLI のセットアップ
コマンドラインインターフェイス(CLI)を公式ウェブサイトからダウンロードし、インストールガイドに従ってセットアップを行います。これにより、コマンドラインからAWSサービスを操作できるようになります。 - AWS SDKのセットアップ
使用するプログラミング言語に合わせたAWS SDK (Software Development Kit) をセットアップします。AWS SDKは、Java、Python、Node.jsなど複数のプログラミング言語で利用可能です。これにより、開発中のアプリケーションからAWSサービスを簡単に呼び出せるようになります。 - プログラミング言語での利用
JavaやPythonなど、サポートされている、かつ自身のプロジェクトやアプリケーションに用いられている多プログラミング言語を用いてAmazon RekognitionのAPIを呼び出します。この段階では、基本的なプログラミング知識が必要になります。
AWS公式のAmazon Rekognition の開始方法に利用方法が詳細に記載されているので、始める際には解説を見ながら進めるとよいかもしれません。AWSの公式ドキュメントでは、Amazon Rekognitionを始めるためのサンプルコードが豊富に提供されています。これらのサンプルを試すことで、どのように機能するか、また自身のプロジェクトにどのように組み込めるかの理解を深めることができます。
Amazon Rekognitionを始めるには、プログラミングに関する知識が必要です。セットアップの段階からコードの入力が必要です。また、利用時にもJavaやPythonなどのプログラミング言語を入力する必要があります。
日本語を含む多くの主要な言語に対応していますが、社内に必要な技術スキルを持つエンジニアがいるかを事前に確認し、リソースの準備を進めることが重要です。
関連記事:「AWSとAzureを徹底比較!強みや弱み、適したケースなどを徹底解説」
Amazon Rekognitionの導入事例

Amazon Rekognitionは、大量の画像や動画を扱う企業ですでに活用され始めています。ドイツの写真会社であるSportografと、日本のメディア会社である共同通信社の導入事例を紹介します。
リアルタイムで選手のゼッケンを認識(Sportograf)

アスリートの写真を撮影するSportgrafは、Amazon Rekognitionをゼッケン番号の読み取りに利用し、写真を正確に整理できるようにしました。
従来、同社はQRコードなどのマーカーを利用してイベント参加者を識別していましたが、マーカーを読み取れない事態が発生していました。その結果、正確にゼッケンを判別することができなく、顧客の要望に応えられないという課題がありました。
そこで、Amazon Sagemakerで数字を機械学習したAmazon Rekognitionを導入し、ゼッケン番号で参加者を判断するよう変更しました。その結果、ほぼリアルタイムで参加者を識別できるようになりました。
顔認識による画像検索システムの構築(共同通信社)
共同通信社は、Amazon Rekognitionを導入することで記事に掲載する写真の検索を効率化しています。従来、同社は記事に掲載する写真を取材記録の日付に基づいて検索していました。しかし、同社は年間で1,600万枚を超える写真を扱っているため、検索に手間がかかっていたようです。
そこでAmazon Rekognitionのライブラリ検索を活用することで検索の手間を大きく削減し、省力化につなげました。今後は有名人の検出やカスタムラベル機能の活用などを目指しているようです。
参照:AWS|Amazon Rekognition のお客様
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Amazon Rekognitionについてよくある質問まとめ
- Amazon Rekognition ImageとVideoの違いは何ですか?
Imageは静止画像、Videoは保存済み動画を分析します。どちらも物体や顔、文字などを検出できますが、Videoでは対象が映った時刻も取得できます。
- Amazon Rekognitionで日本語の文字を読み取れますか?
Amazon Rekognitionのテキスト検出は、2026年9月時点で日本語に対応していません。対応言語は英語など8言語です。
まとめ
Amazon Rekognitionは、画像や動画の物体検出、顔の比較・検索、文字検出などをアプリケーションへ組み込めるAWSのサービスです。料金は利用するAPI、処理量、リージョンによって異なります。
導入時は、必要な検出機能を選び、手元の画像・動画で精度を確かめたうえで費用を試算しましょう。ストリーミング動画と一括画像分析は新規利用の対象外となっているため、これらを検討している場合は提供条件も確認が必要です。
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AI Market 運営、BizTech株式会社 代表取締役|2021年にサービス提供を開始したAI Marketのコンサルタントとしても、お客様に寄り添いながら、現場のお客様の課題ヒアリングや企業のご紹介を5年以上実施しています。これまでにLLM・RAGを始め、画像認識、データ分析等、1,000件を超える様々なAI導入相談に対応し、参加累計8,000人を超えるAIイベントを主催。AIシステム開発PM歴8年以上。AI Marketの記事では、AIに関する情報をわかりやすくお伝えしています。(JDLA GENERAL 資格保有)
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