CodexとClaude Codeで使える/goalコマンドとは?通常指示との違い、AI Market編集部の実使用レビュー、使い方解説!
最終更新日:2026年07月29日
記事監修者:森下 佳宏|BizTech株式会社 代表取締役

- /goalは、目標状態を指定し、それを達成するまでAIに修正と検証を自動的に繰り返させるコマンド
- /goalはCodexとClaude Codeで利用可能
- 達成したい状態を、LLMが検証可能な目標として設定することが重要
- Codex、Claude Codeともに、工数の多い実装を完全自動で完遂できることを確認
/goalは、CodexやClaude CodeといったAIコーディング系のAIエージェントに使うことができる重要コマンドです。達成条件を設定し、その条件を満たすまで新たな指示や確認を必要とせずに、作業を継続させ続けることができます。
本記事では/goalコマンドの概要・適した使い道・操作手順を解説します。また、AI Market編集部で実際に試した結果やClaude Fable 5との比較も合わせてお伝えします。
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目次
/goalとは?
/goalは、AIエージェントに完了条件(目標)を与え、目標を達成するまで修正と検証を自動的に繰り返させるコマンドです。2026年7月時点では、OpenAIの提供するCodexとAnthropicが提供するClaude Codeで/goalコマンドが機能として提供されています。
例えば、以下のように作業内容と確認方法を含む完了条件を設定します。
/goal すべてのテストが成功し、エラーが0件になるまで修正するAIは次のように自動的に作業をし続けます。
- テストや静的解析を実行し、失敗している箇所を確認する
- エラーの原因を調査してコードを修正する
- テストや静的解析を再実行する
- 完了条件を満たしていなければ、追加の修正と検証を行う
/goalと通常指示の違い
通常の指示では、AIエージェントが一度作業を終えるたびに、利用者が結果を確認して次の指示を入力することがあります。これに対して/goalを使用すると、達成したい最終状態を複数のターンにわたって保持し、修正と検証を継続させることができます。
そのため、テスト修正やコード移行など、一度の応答では完了しにくく、結果をコマンドや数値で確認できる作業では利用者が途中で追加指示を入力する回数を減らせます。
ただし、/goalは目標の達成を保証する機能ではありません。以下状況が生じた場合などは、完了条件を満たす前に停止することがあります。
- 権限確認や追加情報が必要になった場合
- 利用上限に達した場合
- 作業を継続できない問題が発生した場合
また、曖昧な条件では達成状況を正確に判定できない可能性があるため、実行する検証方法と完了条件を具体的に設定することが重要です。
/goalの使い方
/goalは、Codexアプリ、CodexのIDE拡張機能、または、Codex CLIとClaude Codeで利用できます。いずれも、チャットまたはターミナルの入力欄に「/goal」と完了条件を入力して実行します。
基本的な入力形式は次のとおりです。
/goal 全てのエラーがなくなり、システムが動作することを確認するまでコードを修正する。/goalを指定することで、AIは目標の達成に向けて、コードの修正やテスト、検証などを繰り返し実施しながら作業を進めます。利用者が毎回「続けてください」と入力する必要がない点が、通常の指示との主な違いです。
/goalの関連コマンド
CodexとClaude Codeでは、Goalの確認や停止に使用するコマンドが一部異なります。
| 操作 | Codex | Claude Code |
|---|---|---|
| Goalを設定する | /goal 完了条件 | /goal 完了条件 |
| 現在のGoalを確認する | /goal | /goal |
| Goalを変更する | /goal edit | 新しいGoalを設定して置き換える |
| 一時停止・再開する | /goal pause/goal resume | 作業を中断し、必要に応じて新しい指示を入力する |
| Goalを解除する | /goal clear | /goal clear |
利用している製品やバージョンによって表示されるコマンドが異なる可能性があるため、検証時には使用環境とバージョンを確認してください。
Claude Codeの/goalとAutoモードの違い
Claude Codeでは、/goalとAutoモードの役割が異なります。ターン終了時の指示工数をさらに減らしたい際には、Autoモードを併用する必要があります。
| 機能 | 役割 |
|---|---|
| /goal | 各ターンの終了後に完了条件を確認し、未達成の場合は次のターンを開始する |
| Autoモード | 1回のターン内で発生するツール利用について、安全性を確認しながら承認操作を減らす |
Autoモードだけでは、Claude Codeが1回のターンを終了した後に新しいターンは始まりません。一方、/goalを設定しても、ファイルの変更やコマンドの実行に必要な権限が自動的に拡大されるわけではありません。
したがって、ツール利用時の承認操作と、ターン終了後の追加指示の両方を減らしたい場合は、/goalとAutoモードを併用します。ただし、Autoモードでも不可逆的な操作や実行環境の外部に影響する操作は制限される場合があります。
/goalの効果的な書き方と注意点
/goalコマンドを使用する場合は、AIエージェントが達成状況を確認できる完了条件を設定する必要があります。以下の要素を含むことが重要です。
- 達成したい状態
例:生成AIの業務活用に関する提案資料を作成する - 完了を確認する条件
例:会社概要、現状の課題、解決策、導入効果、費用、導入スケジュールの6章を含める。スライドは12~15枚とし、すべての必須項目が含まれていることを確認する。 - 変更・作業してよい範囲
例:作業対象はproposalディレクトリ内に限定し、既存の原稿や設定ファイルは変更しない。 - 維持すべき条件
例:既存の配色、ロゴ、フォント、会社情報は変更しない。 - 検証方法
例:全ページを画像として出力し、文字切れ、図形の重なり、余白不足がないことを確認する。料金や仕様は公式情報と照合する。 - 作業を停止する条件
例:同じ原因による失敗が3回続いた場合は作業を停止し、解決できなかった理由、試した方法、追加で必要な情報を報告する。
判断基準なあいまいな完了条件は避ける
次のような、判断基準が明確でないGoalは避ける必要があります。
/goal 誰が見ても完璧な提案資料になるまで改善する「完璧」「分かりやすい」「高品質」といった表現だけでは、AIエージェントが達成状況を客観的に確認できません。文字数、必須項目、テスト結果、エラー件数、処理時間など、確認方法を具体的に指定してください。
完了条件が曖昧な場合、満足な出力が得られなかったり、エージェントの作業がなかなか終わらずトークンを無駄に消費してしまったりする懸念があります。
/goalコマンドは、自動的かつ継続的にAIエージェントを稼働するため、トークン消費を抑えるためにもプロンプトを適切に設定することが必要です。
/goalの適した使い道
/goalは、以下のような複数回の修正と検証が必要であり、完了したかどうかをテスト、数値、成果物などで確認できる作業に向いています。
| 用途 | 使用内容 |
|---|---|
| バグ修正 | エラーを再現し、原因調査、修正、再テストを繰り返す |
| テスト改善 | 指定したテスト、lint、型検査がすべて成功するまで修正する |
| コード移行 | 既存機能と後方互換性を維持しながら、APIやフレームワークを段階的に置き換える |
| リファクタリング | 既存テストを成功させたまま、重複コードや複雑な構造を整理する |
| 性能改善 | 正確性やメモリ使用量などの制約を維持しながら、ベンチマークの目標値を目指す |
| プロトタイプ開発 | 仕様に基づいて実装し、ビルド、操作確認、画面確認を繰り返す |
| Issueへの対応 | 指定したIssueについて、変更可能な範囲内で修正、テスト、報告書やPR案の作成まで進める |
| 長文資料の作成 | 必須項目、出典、文字数、構成、レイアウトを確認しながら資料を完成させる |
| システムプロンプト改善 | 複数の評価データで品質を確認し、指定した評価指標の改善を進める |
一方で、短い文章の作成や一度の回答で完了する質問には、通常は/goalを使用する必要がありません。また、AIエージェントが成果を確認できない作業にも適していません。
例えば、実行環境がない状態で「システムが正常に動作するまで修正する」と指示しても、実際の動作を確認できません。「利用者が満足するデザインにする」のように、評価基準が主観だけに依存する作業も完了判定が不安定になります。
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【AI Market編集部検証】/goalを使い体裁の整ったスライドを作成
CodexでGPT-5.6 Sol、Claude CodeでClaude Opus 4.8を使用し、以下のような指示で、/goalコマンドでClaudeとChatGPTの比較スライドを作成させてみました。
ClaudeとChatGPTの比較資料を作成する。
以下の条件をすべて満たすまで、内容・デザイン・構成を改善し続けること。
【内容】
AI初心者のビジネスパーソン向けとする
ClaudeとChatGPTの概要、特徴、料金、主な機能、得意分野、利用シーン、導入メリットを含める
客観的な事実に基づいて比較し、不明な点は推測で補わない
比較表を2つ以上含める
具体的な業務活用例を5例以上掲載する
最後に「どのような企業・用途に向いているか」のまとめを掲載する
【構成】
タイトル、目次、まとめを含める
スライドは12~15枚程度に収める
各スライドは1つのテーマのみ扱う
内容の重複や論理の飛躍がないことを確認する
【デザイン】
全スライドで配色、フォント、レイアウトを統一する
文字数は1スライド300文字以内とする
各スライドに図、アイコン、イラスト、表のいずれかを1つ以上配置する
見出しと本文の階層を統一し、視認性を確保する
情報量に偏りがあるスライドはレイアウトを調整する
【品質確認】
誤字脱字がないことを確認する
文字に画像や表が被るなど型崩れがないことを確認する
情報が古い場合は最新情報へ更新する
すべての数値・料金・仕様は出典を確認する
第三者がそのまま営業資料として利用できる完成度になっていることを確認する
【完了条件】
上記すべての条件を満たしていることを最終確認し、改善点が見つからなくなった時点で完了する。Codexでスライド作成
約10分間、全く操作することなく作業が完了しました。その間、Codexは以下のような順序で作業を進めていたようです。
- スライド構成の検討
- 必要なライブラリのインポート
- 初稿の作成
- 初稿の各ページを画像化し、見た目や情報の確認
- 表の重なりの修正や見出しの長さの調整
ライブラリのインポートや見た目の修正など、多岐に渡るタスクを完全に自動化してくれています。
以下は実際に作成されたスライドになります。
料金比較など、内容面で分かりにくい部分はあるものの、従来のスライド生成でありがちだった重なりや型崩れなどはなく、読みやすいものになっています。
Claude Codeでスライド作成
こちらも10分程度でCodexと同様の工程でスライドを作成してくれました。作成されたスライドは以下になります。
Codexと比較しても、内容はより簡潔で分かりやすくまとめられており、文字と図形の重なりといった読みづらくなる要因もありません。
一方で、文字サイズが小さかったり、余計な余白が多かったりなど、デザイン面においてはCodexに軍配が上がりそうです。
スライド作成検証のまとめ
Codex、Claude Codeともに、内容の推敲・必要なライブラリ等のインポート・スライドの作成・レイアウトの修正まで、スライドを完成させるのに必要な工程をすべて自動で行うことができました。
特に従来のLLMでスライドを作成させた場合と比較して、/goalをつかい繰り返し検証する工程があることで、文字やオブジェクトの重なりや型崩れなどを防げている点が非常に優れていると感じられました。
主観評価ではありますが、Codex環境ではデザイン性に優れており、Claude Code環境では情報整理の面で良好な結果が見られました。
【AI Market編集部検証】/goalを使いタスク管理アプリの実装・動作確認を完全自動化
/goalコマンドを用いて、Next.js 15・TypeScript・Tailwind CSS・Prisma・SQLiteを用いたフルスタックのタスク管理アプリをゼロから構築する課題を実施しました。
検証では、CodexでGPT-5.6 Sol、Claude CodeでClaude Opus 4.8を使用し、それぞれのエージェントが計画・実装・検証を繰り返しながら課題を完了できるかを比較しました。
Codexでタスク管理アプリを作成
ダッシュボード、タスク一覧、タスク作成機能が備わったタスク管理アプリがスマホにも対応した状態で作成されました。エラーの検証等も済ませており、検証結果を残すために各画面のスクリーンショットまで撮影されています。
実装・検証・ドキュメント化の一連の流れを、一度指示を与えてから完全に自動で行ってくれました。
Claude Codeでタスク管理アプリを作成
こちらも、ダッシュボード、タスク一覧、タスク作成機能を持つアプリをスマホにも対応した状態で作成できています。品質確認も同様にできており、スクリーンショットも記録されていました。
タスク管理アプリ構築のまとめ
基本機能の実装・スマホ対応・動作検証・ドキュメント作成等、かなり工数は多かったですが、/goalによってCodexでもClaude Codeでもほぼ同じような品質で要求を満たしていることが確認できました。
指示を明確に与えることで、様々なタスクを完全に自動でうまくいくまでこなしてくれるため、ユーザーとしては非常に楽になる点が/goalの大きな強みです。
CodexとClaude Codeの細かな違いとして、検索機能はClaude Code環境作成の方が使いやすく、タスク一覧の視認性はCodex環境の方がいいように感じられました。
しかし、Webアプリのコーディングについてはどちらも非常に高水準でそれほど大きな違いはなく、むしろ指示を詳細に書くことの方が重要であると考えられます。
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/goalに関するよくある質問まとめ
- /goalとは何ですか?
/goalはCodexとClaude Code使えるコマンドです。/goalコマンドを使い目標状態を与えることで、それを達成するまで継続的にAIが修正を繰り返します。
目標の達成条件を明確にすることが、質の高い出力を得るためにも、トークン消費を抑えるためにも重要になります。
- /goalを使うのに適したタスクはなんですか?
出力をAIが確認可能で、繰り返し修正が必要となるタスクが適しています。複数のエラー修正やリファクタリングなどが例として挙げられます。
一方で、単純な文章生成や、実行環境にAIがアクセスできない場合などは、/goalはあまりむいておらず、その恩恵は限定的になります。
まとめ
/goalはAIエージェントに目標を達成するまで継続的に修正・検証を繰り返させるコマンドです。
CodexとClaude Codeで使用することができ、目標の達成条件を明確に定めることで、求める出力を完全に自動で得ることができます。
一方で、プロンプトが曖昧な場合は、求める出力が得られなかったり、無駄に大量のトークンを消費してしまったりするので注意が必要です。
CodexとClaude Codeともに、スライド作成もタスク管理アプリの実装も完全に自動で行うことができており、/goalを使うことでLLMとやり取りする数を大幅に減らせることが確認できました。
AI活用の方向性やツール選定で迷う場合は、早い段階で専門家に要件を整理してもらうことで選択肢が見えやすくなります。
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