Stable Diffusionとは?商用利用できる?特徴・使い方・メリット・注意点を徹底解説
最終更新日:2026年08月24日
記事監修者:森下 佳宏|BizTech株式会社 代表取締役

「画像生成AIで思い通りの画像を作る方法が知りたい」、「デザインや画像制作にかかる時間を削減したい」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
本記事では、画像生成AIの一つとして注目されている Stable Diffusionの概要や使い方、メリット を解説します。また、 事業に活用して一定の成果を得た例から、検討不足により販売停止に追い込まれた例 までご紹介します。
特に、商用利用する際に注意すべき点を重点的に解説しているので、ビジネスでの利用を考えている方は、本記事を参考に活用方法を考えてみてください。
生成AI(ジェネレーティブAI)とは?どんな種類がある?といった重要疑問の答えをこちらの記事で詳しく説明していますので併せてご覧ください。
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目次
Stable Diffusionとは?

Stable Diffusionとは、テキスト情報から画像を作り出す高性能の画像生成AIの一つです。イギリスのスタートアップであるStability AI社が開発しました。
どのような画像を生成したいのかを、日本語や英語などの自然言語で入力するだけで、指示通りの画像を生成します。Stable Diffusionは、モデルをダウンロードして自社環境で利用・カスタマイズできる高い自由度が特徴です。
Stable Diffusion 3.5シリーズはStability AI Community Licenseで提供されており、研究・非商用利用に加え、年間売上100万米ドル未満の個人・組織では商用利用も無償です。年間売上100万米ドルを超える企業が商用利用する場合は、Enterprise Licenseが必要です。
Stability AI社|Stable Diffusion
Diffusionモデルとは?

出典:arXiv|Denoising Diffusion Probabilistic Models. Ho et al.
Stable Diffusionでは、名前の一部にもなっている拡散モデル(Diffusionモデル)を活用して画像を生成しています。Stable Diffusionを始めとする画像生成AIは、テキスト情報を画像に変換するAIでText to Imageとも呼ばれています。画像生成AIには、これまでVAEやGANなどの手法がよく用いられてきましたが、2022年以降頃から拡散モデルが主流となり始めています。
AIによる画像生成の仕組み詳細をこちらの記事で詳しく説明していますので併せてご覧ください。
Stable Diffusionが用いるDiffusionモデルでは、上記画像のように完全なノイズ画像から少しずつノイズを取り除くことにより、目的の画像を作成します。
Stable Diffusion以外の有名な画像生成AIには、以下のようなものがあります。
- ChatGPT Images
- Midjourney
- Adobe Firefly
- NovelAI
画像生成AIはビジネスに活用できる?

基本的に、画像生成AIはビジネスに活用できます。Stable Diffusionはライセンス条件を満たす範囲で商用利用が可能です。
Stable Diffusion 3.5シリーズでは、年間売上100万米ドル未満の個人・組織はCommunity Licenseのもとで無償の商用利用が可能ですが、それを超える企業ではEnterprise Licenseが必要です。
実際に、画像生成AIをCMに活用した例もあります。上記の画像は、清涼飲料水メーカーである伊藤園が「お~いお茶 カテキン緑茶」のCMにAIタレントを起用したものです。
「お~いお茶 カテキン緑茶」では、AIタレントを起用したほか、パッケージのデザインも画像生成AIを参考にしているようです。
同広告ではデザイナーが修正を行っているようですが、AIタレントを採用したことにより撮影の手間が大幅に省けたと考えられます。
広告業界での画像生成AI活用事例をこちらの記事で詳しく説明していますので併せてご覧ください。
AIの活用体制が整っていない段階では、一時的に従来より手間とコストがかかる可能性もあります。それでも、AI活用体制の構築や画像生成AIの精度向上が進めば、業務の効率化が図れるようになります。
そのため、画像生成AIなどの生成AI活用を早期から始めることは、将来の企業価値を高めることに繋がるでしょう。
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Stable Diffusionの使い方
Stable Diffusionは、Webサイトとローカル環境で利用できます。ここでは、それぞれの環境での使い方を解説します。
Webサイト上で使う
Stable Diffusionを利用できるWebサイトはいくつかあります。
- Dream Studio
- Stable Assistant
- Hugging Face
Dream Studio

Stable Diffusionを提供するStability AI社が公式に提供しているDream Studioでは、より高精度な画像を生成することが可能です。
Stable Assistant

Stable Assistantも、Stable Diffusionを提供するStability AI社が公式に提供しているWebサービスです。
Stable Assistantでは、画像生成だけでなく、音声・3DなどStability AIの複数の生成AI機能を利用できます。
Hugging Face
Hugging Faceは、多くのAI会社が自社の最新モデルのデモ版などを公開しているプラットフォームです。
下記のリンクから、Hugging Face上でのStable Diffusion 2.1のデモを試すことが可能です。
現在はStable Diffusion 3.5シリーズなど、より新しいモデルが提供されており、利用できるモデルや操作環境は変更されています。
Hugging Face|Stable Diffusion 2.1 Demo

今回はStable Diffusion 2.1 Demoの「Enter your prompt」に指示文を入力します。prompt(プロンプト)とは、機械への指示文です。どのような画像を生成して欲しいのかを入力しましょう。
その下の「Enter a negative prompt」には、出力してほしくない特徴を入力します。
ここでは「東京タワーの下に立つ一人の日本人男性。写真風、リアルに」と入力(英語)します。ネガティブプロンプトには「アニメ風、低品質」と入れました。

その結果、以下の画像が出力されました。

このように、簡単に無料で希望通りの画像を生成できました。今回はざっくりとした指示をしたため、統一感のない環境やアングルの画像が生成されましたが、さらに細かい指示を加えることにより、思い通りの画像に近づけることが可能です。
尚、3.5ではなく2.1のモデルでは精度があまり高くないと感じられるかもしれません。
現在提供されているStable Diffusionモデルは、Stability AI公式サイトやDeveloper Platform、公式Hugging Faceアカウントから確認できます。
ただし、ビジネス目的で利用するには、より高品質でオリジナルの画像が必要になるかもしれません。その場合は、次に紹介するローカル環境を用いて、自社にカスタマイズしたモデルの活用がおすすめです。
ローカル環境で使う
Stable Diffusionはモデルウェイトや推論コードが公開されており、ローカル環境に導入してカスタマイズできます。ただし、利用するモデルごとにライセンス条件が異なるため、特に企業で商用利用する場合は事前確認が必要です。
ローカル環境では、ComfyUIやAUTOMATIC1111などのUIを利用し、必要なモデルや依存環境をセットアップして画像生成を行います。
ローカル環境で利用するStable Diffusionの代表的な環境には、初心者でも使いやすいAUTOMATIC1111(Web UI)やノードUIで拡張性の高いComfyUIがあります。
初めにシステムを構築する手間が少しかかりますが、ビジネス目的で画像生成AIを活用したい方や、高品質でオリジナルな画像を生成したい方は、ローカル環境でStable Diffusionを利用すると良いでしょう。APIも公式で準備されています。
ローカル環境でStable Diffusionを利用するには、PC上でシステムを動かさなければなりません。そのため、動作に耐えうるスペックを持っているPCを利用しましょう。
必要なPCスペックは、使用するモデルや画像サイズ、量子化・最適化の方法によって大きく異なります。特にStable Diffusion 3.5 Largeのような大規模モデルをローカルで利用する場合はGPU性能やVRAM容量が重要になります。一方、軽量モデルや最適化版を利用することで、より一般的なGPUでも実行できる場合があります。
Stable Diffusionの6つのメリット

Stable Diffusionを利用することにより、以下のメリットを享受できます。
- オンプレミスで高セキュリティ運用が可能
- 目的に合わせてカスタマイズ可能
- 自社環境で比較的低コストに利用できる
- 商用利用できる
- 生成した画像の修正が可能
- 豊富な拡張機能による精密なコントロール性
それぞれのメリットを解説します。
オンプレミスで高セキュリティ運用が可能
Stable Diffusionは、企業が自身の物理的な施設内にITインフラストラクチャを設置し、オンプレミスで管理可能です。ですから、企業側でセキュリティ対策を自ら設計し実施できます。
オンプレミスでStable Diffusionを運用する場合、画像生成のプロセス全体が組織内のサーバー上で行われます。これにより、生成された画像やそれを生成するために使用されるデータが組織の外部に送信されることがなくなり、プライバシーが保護されます。
機密データの扱いが重要な組織や、厳格なデータ保護規制の遵守が求められる環境において、特にメリットが大きいと言えます。オンプレミスでの運用により、データ漏洩のリスクを軽減し、機密性を維持することが可能です。
目的に合わせてカスタマイズ可能
Stable Diffusionは、ローカル環境でカスタマイズしたり、モデルを取得して追加学習することにより、目的に最適化させたモデルにすることができます。この自由度の高さがStable Diffusionを事業利用するための最大のメリットと言えるでしょう。
例えば、「DreamBooth」で追加学習を行えば、オリジナルな生成モデルを構築できます。また、「Lora」を用いれば、非常に少ない計算量で追加学習を行うことが可能です。そのほか、ControlNetを使えば、構図や人物のポーズを指定することもできます。
これらの機能を目的に応じて導入すれば、イメージした画像をより簡単に作り出すことが可能です。例えば、ChatGPT Imagesのようなクラウド型画像生成サービスでは、ユーザーが基盤モデル自体を追加学習して独自モデルとして運用する用途には向いていません。
自社環境で比較的低コストに利用できる
Stable Diffusionはモデルをローカル環境へ導入できるため、外部サービスの画像生成回数に応じた料金を支払わずに運用することも可能です。ただし、ライセンス条件に加え、GPUなどの設備費やクラウド利用料、システム構築・運用コストが発生します。
ローカル環境に導入すれば、画像生成だけでなく、微調整や部分修正なども自社環境内で行えます。
商用利用できる
Stable Diffusionは、利用するモデルのライセンス条件を満たす範囲で商用利用できます。
Stable Diffusion 3.5シリーズはStability AI Community Licenseで提供されており、年間売上100万米ドル未満の個人・組織では無償で商用利用できます。年間売上100万米ドルを超える企業が商用利用する場合は、Enterprise Licenseが必要です。
また、Stable Diffusionをベースに第三者が公開している追加学習モデルやLoRAなどを利用する場合は、それぞれ個別のライセンス条件を確認する必要があります。商用利用が禁止・制限されているモデルもあるため、企業利用では事前確認が重要です。
参考:Stability AI Community License|Stability AI
生成した画像の修正が可能
Stable Diffusionでは、画像の生成のほか、画像の修正も可能です。画像は「inpaint」という機能を用いることで修正できます。
Stable Diffusionでは、画像全体の修正だけでなく、部分的な修正も可能です。修正したい部分を塗りつぶして指示することで、その部分のみを修正してくれます。
ほかにも、「outpainting」という機能を用いれば、画像の外側をAIが予測して付け足してくれます。画像を切らずにアスペクト比を変更したい場合に有効です。
また、img2imgという機能でアップした画像を元に全く新しい画像を生成することもできます。加えて、ポーズや構図など画像の具体的な要素を制御するControlNetという拡張機能もあります。
豊富な拡張機能による精密なコントロール性
Stable Diffusionの大きなメリットは、豊富な拡張機能による精密なコントロール性です。特に「ControlNet」は、生成される画像の構図やポーズを細かく指定できる強力な技術として知られています。
例えば、ControlNetは「OpenPose」という姿勢推定モデルを利用し、参照画像から人物の骨格情報(棒人間)を抽出します。そして、その骨格と全く同じポーズを持つ、全く新しいキャラクターやイラストを生成することが可能です。
これにより、「腕を組んで振り返る」といった複雑な指示を文章だけで伝える困難さを解消し、クリエイターが意図した通りのビジュアルを正確に制作できるのです。
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Stable Diffusion利用時の注意点

Stable Diffusionを利用する際には、以下の4点に注意する必要があります。
- 著作権や肖像権を侵害するリスクがある
- 同じプロンプトで同じ画像が生成させるとは限らない
- プロンプトスキルがないと低品質な画像になる
- センシティブな画像が生成される可能性がある
それぞれについて解説します。
著作権や肖像権を侵害するリスクがある
Stable Diffusionに限らず、画像生成AIの利用には著作権や肖像権の侵害リスクがあります。特に、商用利用する際には、会社の信用を落とさないためにも細心の注意が必要です。
画像生成AIを利用して法律が問題となった例に、集英社のAIグラビア書籍『生まれたて。』があります。同社の編集部は問題点を明らかにしていませんが、生成AIをとりまく様々な論点・問題点についての検討が十分ではなかったとして、2週間弱で販売を終了しました。
AIに関する法律は現在もあいまいな部分がありますが、会社で活用する際には、専門家に相談するなどの対応を取るようにしてみてください。
同じプロンプトで同じ画像が生成させるとは限らない
同じモデルに同じプロンプトを入力しても、同じ画像が生成されるとは限りません。これは、画像生成時にランダムに指定されるSeed値が異なるためです。
望み通りの画像が出力された際には、忘れずに画像やSeed値を保存するようにしてください。
また、Civitaiなどで配布されているプロ作成の高品質なモデルを活用することによって、一貫した画像生成は可能です。
プロンプトスキルがないと低品質な画像になる
Stable Diffusionで望み通りの画像を生成するためには、プロンプトスキルが必要です。プロンプトスキルとは、望み通りの画像を出力するために、適切なプロンプトを入力するスキルです。
思い通りの画像を生成するには、経験や知識が必要です。画像生成AIがうまく使いこなせない場合は、プロンプトスキルを身に着けてから、画像生成を試みるようにしてみてください。
プロンプトで生成画像がどのように変わるか代表的ツール別の解説をこちらの記事で詳しく説明していますので併せてご覧ください。
センシティブな画像が生成される可能性がある
Stable Diffusionは、出力できる画像の幅が広い傾向にあります。自由度が高いというメリットとも捉えられますが、センシティブな画像も生成されるという危険性も高いため注意が必要です。
特に、ビジネスでセンシティブな画像を利用してしまうと、イメージダウンや炎上のリスクが高くなります。ライセンスにはどのような画像生成が禁止されているかが記載されていますので、利用の際には一度読んでみると良いでしょう。
Stable Diffusionについてよくある質問まとめ
- Stable Diffusionは商用利用できますか?
はい。Stable Diffusionはライセンス条件を満たす範囲で商用利用できます。Stable Diffusion 3.5シリーズでは、年間売上100万米ドル未満の個人・組織はCommunity Licenseのもとで無償の商用利用が可能です。
年間売上100万米ドルを超える企業が商用利用する場合は、Enterprise Licenseが必要です。
- Stable Diffusionは無料で使えますか?
ローカル環境にモデルを導入して利用できますが、すべての利用方法が無料というわけではありません。利用するモデルのライセンス条件に加え、GPUなどの設備費やクラウド利用料、システム構築・運用コストがかかる場合があります。
- Stable Diffusionは他の画像生成AIと何が違いますか?
モデルを自社環境に導入し、LoRAや追加学習、ControlNetなどを組み合わせて柔軟にカスタマイズできる点が大きな特徴です。
オンプレミス運用にも対応しやすく、自社独自の画像生成環境を構築したい企業に適しています。
まとめ
Stable Diffusionは、画力がなくても思い通りの画像を生成できるAIです。活用次第では、画像制作にかかる時間やコストを大幅に削減できるだけでなく、これまで取り組めなかったような洗練されたデザインを柔軟に自社ビジネスに取り入れることができるようになるかもしれません。
自社環境での運用やカスタマイズまで含めて柔軟に活用できる画像生成AIです。AIを業務に活用したい場合は、利用目的や必要な品質、ライセンス条件を確認したうえで導入を検討するとよいでしょう。

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