医療・製薬業界に強いプロ厳選おすすめAI開発会社8社!【2024年最新版】
最終更新日:2024年09月23日
医療業界ではAI(人工知能)を活用した画像認識や、疾患の予測・診断などを可能とする技術が進展しており、利活用も急速に伸びています。
医療機関でAIを活用したいと考え、実際にAI開発の委託や外注を検討する上で、どの会社に見積依頼や相談をすべきか悩んでいる企業も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、企業の特徴や実績・事例などを、ディープラーニング資格を有するAI Marketのプロのコンサルタントが1社1社のWebサイトの調査やインタビュー等を行い、医療業界に強いおすすめのAI開発会社を厳選しました。
また、AI Marketでは
医療業界に限定せず、AIシステム開発に強い開発会社を探している、という場合はAI開発に強い開発会社厳選記事をご参考ください。
目次
医療業界に強いAI開発会社を選定するポイント
医療業界に強いAIの開発会社を選定する上で、押さえておきたいポイントについて紹介します。
目的や課題が解決できる会社を選ぶ
まずは、AIによって自社の解決したい目的や課題を明確にしましょう。医療分野の場合では、以下のようになるでしょう。
・経験が少ない医師でも対応可能な医療判断の補助
・医師の人材不足や、地方での成り手不足で生じる負担の補助や効率化
・医療画像から異常を発見できる自動検出による業務効率化
開発会社に相談する際も、こういった目的や課題が明確でないと、開発会社も見積もりの提示に苦労してしまいます。もちろん、費用感を含めて開発会社に相談することも可能ではありますが、開発会社への相談時から、目的や課題が明確になっているとよいでしょう。
医療業界のAI開発の実績やノウハウの保有
現状と目標が具体化できたら、医療業界のAIシステム開発の実績やノウハウがある開発会社に相談を行いましょう。AIで実現できる領域には、画像認識・生成、音声認識・合成、自然言語処理、予測、最適化など多くの領域があります。
そのため、医療業界のAI開発の実績やノウハウがある会社に相談することで、実現可能性や業務設計の判断などもスムーズに進みます。
お気軽にご相談ください
選び方がわかって、実際に各社のWEBサイトを見ても、どのようなコスト感なのか、どうやって相談してよいかわからない、というケースもあるかと思います。
AI Marketでは
医療業界におすすめの会社
医療業界のAI開発におすすめの会社を8社厳選してご紹介します。
エルピクセル株式会社
エルピクセル株式会社は、東京都千代田区に本社を構える2014年設立の企業です。AIを活用した医用画像解析ソフトウェアの開発や販売を、主な事業として手掛けています。
「研究から、ワクワクを。」というミッションのもと、次世代医療診断支援技術の「EIRL(エイル)」を開発しており、画像をはじめとした診断に必要な多くの情報を解析し、医師が効率的かつ正確に診断できる環境を提供可能としています。
日本で初めてディープラーニングを活用した脳MRI分野の医療機器が、薬事承認を受けたことで注目されました。注目すべき点はアルゴリズムに、ブラックボックスの要素が残るモデルであるディープラーニングを採用しながらも薬事承認を得られたことです。
ディープラーニングは高い精度が得られるとしながらも、出力の結果判断に至る過程がブラックボックスであるために、判断根拠を明確に示すことが困難であるとされています。この課題を解決するため、議論を重ね十分な性能と裏付ける材料を揃え、時間をかけながら承認に漕ぎ着けました。
また、脳だけでなく、胸部などあらゆる部位の画像診断支援のAIを順次提供しており、一般健診の項目をすべて網羅できるような健診特化型のAIを作っていくことを目指しています。
AI Marketおすすめポイント
・画像をはじめ診断に必要な多くの情報を解析し、医師が効率的で正確に診断できるようサポート
・医用画像解析に特に強みを持ち、健診の項目を網羅できる特化型AIを開発
・ディープラーニングによる脳MRIの医療機器で日本で初めて薬事承認を受けた
エルピクセル株式会社の概要
住所 | 〒100-0004 東京都千代田区大手町 1-6-1 大手町ビル 6F |
設立 | 2014年3月 |
事業内容 | 研究及び研究者支援事業 インターネット関連事業 ソフトウェアの企画,研究,設計,開発製造及び販売 前各号に付帯又は関連する一切の事業 |
公開実績 | 国立研究開発法人日本医療研究開発機構への画像診断AI開発プロジェクトへの採択 東レエンジニアリング株式会社での半導体製品検査への応用活用 |
AI Marketでは
富士フイルム株式会社
富士フイルム株式会社は、東京都港区に本社を構える企業です。富士写真フイルム株式会社の事業を継承して、2006年に新たに設立されました。主な事業はヘルスケア、マテリアルズ、イメージングに関わる製品やサービスの提供です。
企業理念は、「わたしたちは、先進・独自の技術をもって、最高品質の商品やサービスを提供する事により、社会の文化・科学・技術・産業の発展、健康増進、環境保持に貢献し、人々の生活の質のさらなる向上に寄与します。」です。
医療業界でのAI開発においては、自社で開発している製品群にAI技術を組み合わせ、ヘルスケア事業においてより加速成長を続けています。従来は内視鏡や超音波診断の分野に強みを持ちましたが、日立製作所のMRIなどの画像診断関連事業も買収したことにより、さらに手掛ける製品の拡充を果たしました。
また、医師向けの画像診断支援のAIプラットフォームや、AIを活用した技術開発を医療従事者が取り組める研究基盤のシステム開発なども手掛けています。
AI Marketおすすめポイント
・内視鏡、超音波診断に加えて新たにMRIなどの画像関連の医療機器製品の拡充
・医療機器製品とAI技術を組み合わせたヘルスケア事業に強み
・画像診断支援プラットフォームや、AI活用の技術開発の研究基盤のシステム開発
富士フイルム株式会社の概要
住所 | 〒107-0052 東京都港区赤坂9-7-3 |
設立 | 2006年2月 |
事業内容 | ヘルスケア(メディカルシステム、コンシューマーヘルスケア、医薬品、バイオCDMO、再生医療) マテリアルズ(高機能材料、グラフィックシステム・インクジェット、記録メディア) イメージング(フォトイメージング、光学電子映像)に関わる製品・サービスの提供 |
AI Marketでは
BioMind
BioMindは、シンガポールのAIベンチャーと台湾の病院とが共同で開発を手掛けた医療診断AIアルゴリズムを提供する企業で、2017年に設立されました。ミッションは「Empowering Health with Advances in Artificial Intelligence(AIの進化がもたらす健康への貢献)」です。
医療AI開発においては、頭蓋内腫瘍の画像診断支援ソフトウェアの開発を手掛けています。スクリーニングだけでなく、CTやMR画像を用いて、脳腫瘍や脳卒中などのさまざまな神経系疾患の診断とリスク評価を行います。
中国で安全性審査の最も厳しい医療機器登録承認をうけて、頭部、頚部、乳腺、血管、心臓などの部位に対応したソフトウェアにも頭蓋内腫瘍の診断ソフトウェアの開発で培った技術を活かしました。
適用できる疾病の種類を増やすことに留まらず、AIによって医療従事者の意思決定支援も可能となるようなソフトウェア開発にも乗り出しています。
AI Marketおすすめポイント
・頭蓋内腫瘍の診断ソフトが中国で最も厳しい安全性審査の「3類医療機器」に登録承認
・頭部、頚部、乳腺、血管、心臓などあらゆる部位に対応した診断ソフトウェアの開発
・AIによる医療従事者の診断の意思決定支援にも貢献
BioMindの概要
住所 | Hanalytics Pte Ltd 151 Lorong Chuan #03-01C, Lobby A, New Tech Park, Singapore 556741 |
設立 | 2017年 |
事業内容 | 医療診断AIアルゴリズムの開発・提供 |
AI Marketでは
オリンパス株式会社
オリンパス株式会社は、東京都新宿区に本社があり、1919年に設立されました。経営理念「Our Purpose 私たちの存在意義」として、「世界の人々の健康と安心、心の豊かさの実現」を掲げています。
医療、ライフサイエンス、産業の各分野で、顧客の要望に沿ったさまざまなソリューション提供を主な事業としています。消化器内視鏡の分野に特に強みを持ち、世界シェアはおよそ7割。現在では主な事業は、以前の主力事業であったデジタルカメラやレンズなどの映像事業のノウハウを活用した医療関連事業です。
医療分野のAI開発においては、大腸内視鏡診断支援ソフトウェアの「EndoBRAIN」を発売し、出力の過程が比較的理解しやすい機械学習の一種のサポートベクターマシンを採用しています。内視鏡検査によって撮影した画像をAIが解析し、腫瘍かどうかをパーセンテージで医師に提示可能な製品です。
また、映像の中で病変が映っていれば、医師に通知する機能もあり、病変の見落としを減らすことにも貢献しています。
AI Marketおすすめポイント
・カメラやレンズの技術で培ったノウハウを医療関連事業に注力
・消化器内視鏡の世界シェアが70%を上回る
・内視鏡検査による腫瘍の発見から鑑別まで一気通貫で支援可能な製品の提供
オリンパス株式会社の概要
住所 | 〒163-0914 東京都新宿区西新宿2-3-1 新宿モノリス |
設立 | 1919年10月 |
事業内容 | 精密機械器具の製造販売 |
公開実績 | 医療系業務支援システムの内製化対応研修で外注費削減に成功 |
AI Marketでは
シーメンスヘルスケア株式会社
シーメンスヘルスケア株式会社は、ドイツに本社を置くCTやMRIなどの画像診断医療機器の製造・販売を手掛けるシーメンスヘルシニアーズの日本法人で、1979年に設立されました。企業理念は「ヘルスケアを、その先へ。すべての人々へ。」です。
医療業界でのAI開発については、デジタル、データと技術を駆使したエンタープライズサービスをAIと組み合わせることで、医療提供者のオペレーションを向上可能としています。
AIによる画像診断支援で、医療機関の効率性や生産性の向上に貢献でき、画像診断の質を高めることで患者にとってもメリットをもたらすことが可能です。
クラウドAIサービスの提供も手掛けており、他社製のものも含めて医療機関がさまざまな医療用ソフトウェアやサービスを入手して利用できます。
AI Marketおすすめポイント
・イメージング、治療、診断を組み合わせることを強みとしている
・AIでの画像診断で、医療機関の効率性や生産性の向上に大きく貢献
・クラウドAIサービスを他社製のものも含めてさまざまな製品やサービスが入手可能
シーメンスヘルスケア株式会社の概要
住所 | 〒141-8644 東京都品川区大崎1丁目11番1号 ゲートシティ大崎ウエストタワー |
設立 | 1979年4月 |
事業内容 | 医療機器の輸入販売、修理、保守、リース |
公開実績 | AI診断支援サービス等を提供するAIメディカルサービス、エルピクセル、Splinkと提携を開始 眼科画像AI診断支援サービスを提供する自治医科大学発ベンチャー・DeepEyeVisionと提携を開始 |
AI Marketでは
株式会社ナレッジパレット
株式会社ナレッジパレットは、2018年設立で本社を神奈川県川崎市に構えるスタートアップ企業です。「たくさんの笑顔をつくる。ヘルスケアを明るくする。」を理念として、再生医療の高品質化を行う事業推進のために設立されました。
医療分野において、大量の細胞を低コストかつ正確に計測する理化学研究所での技術を活かし、薬の候補物質への反応を分析するサービスを提供しています。
また、少量の細胞であっても正確に計測できる技術も持っており、再生医療に活用する細胞培養の基盤を高品質で安定した培地が提供できるよう事業化を目指しています。医療関連のデータ分析で培った技術や基盤を通して、複数の条件から最適な培地を選び、高品質の細胞が培養できるということです。
このように創薬や再生医療の分野にデータ分析を活用した技術を事業化しています。
AI Marketおすすめポイント
・大量の細胞を低コストで正確に計測する技術を持つ
・薬の候補物質の細胞の反応を細かく分析することが可能
・創薬や再生医療など医薬品開発の高度化への貢献
株式会社ナレッジパレットの概要
住所 | 〒210-0821 神奈川県川崎市川崎区殿町3-25-22 ライフイノベーションセンター4階 |
設立 | 2018年8月 |
事業内容 | 医療関連データ分析サービス |
公開実績 | 正確・高速・大規模にトランスクリプトーム情報を収集して構築したデータベース、人工知能技術、培養最適化技術を掛け合わせ、難病を克服する新薬・再生医療創出プラットフォームの構築 |
AI Marketでは
DeepEyeVision株式会社
DeepEyeVision株式会社は、自治医科大学発のベンチャーで、2016年に設立されました。本社は栃木県下野市の自治医科大学内にあります。
AIによる眼科画像診断支援サービスを展開しており、「高齢化の進展に伴い今後増加すると想定される眼科患者に、正確な診断を提供すること」をミッションとしています。また、AIによる画像診断技術は眼科領域だけに留まらず、あらゆる医療分野の高度化につながるよう研究開発を進めています。
AIによる解析と医師が行う遠隔読影を合わせた眼科向け画像AI診断支援サービスで、医療機関が眼底画像をクラウド上にアップロードし、それをAIが解析し候補となる疾患名を読影医に教えることが可能です。
また、医用画像専用のアノテーションツールの提供を、外観検査のソフトウェア開発を手掛ける「MENOU」と共同で手掛けています。眼底カメラなどで取得した医用画像をマウスなどを用いて病変部位を囲い、異常検出のためのデータとして活用できます。
AI Marketおすすめポイント
・医科大学の眼科講座発のベンチャー
・眼底画像から候補の疾患を提示可能
・医用画像専用のアノテーションツールの提供
DeepEyeVision株式会社の概要
住所 | 〒329-0498 栃木県下野市薬師寺3311-1 自治医科大学眼科学講座内 |
設立 | 2016年5月 |
事業内容 | 医療機関向け眼科画像診断支援サービス |
公開実績 | ニコンと健常眼との差異を色表示する、AIを用いた眼底カメラ用プログラムを共同開発 |
AI Marketでは
株式会社AIメディカルサービス
株式会社AIメディカルサービスは、東京都豊島区に本社を構え、2017年の設立です。
「世界の患者を救う」をミッションとしてAIとSaMD(Software as a Medical Device)で内視鏡医療に貢献することを目指しています。
医療分野でのAI開発は、内視鏡で胃を観察する際に、リアルタイムでがんの可能性のある場所を自動的に発見する画像診断AIを手がけています。医師による見落としが多く、大量の二重チェックが必要なため専門医の負担が大きく疲弊している点を解消しました。
国内最高峰の100を超える医療機関と提携しているため、大量で高品質の学習データが集まり、画像認識に最適な環境が整っているのが強みです。
開発者は自らクリニックを運営しながらソフトウェア開発に挑んでおり、内視鏡医とピロリ菌胃炎判定では、医師20人の正解率の平均を上回る水準に達しています。
AI Marketおすすめポイント
・内視鏡とAIを組み合わせて画像診断によるがんの見落としの防止に貢献
・医療機関と提携し、大量で高品質な学習データを集められる
・分野によって医師の判定の平均を上回る正解率を誇る
株式会社AIメディカルサービスの概要
住所 | 〒170-0013 東京都豊島区東池袋1丁目18-1 Hareza Tower 11F |
設立 | 2017年9月 |
事業内容 | 内視鏡の画像診断支援AI(人工知能)の開発 |
公開実績 | 内視鏡画像診断支援AI(人工知能)システムが、米国食品医薬品局(FDA)よりブレイクスルーデバイス指定 世界初の胃がん鑑別AIを医療機器製造販売承認申請 |
AI Marketでは
最適なAI開発会社選びを
本記事では、医療業界に強いAI開発会社の選定のポイントから、医療業界のAI開発のおすすめの会社を紹介しました。
医療分野のAIモデルは、適切に活用すれば強力な武器となりますが、目的なく進めてしまうと無駄なコストになりかねません。
そんな医療業界の開発企業の選定は絶対に失敗できません。とは言え開発企業の選定に時間やコストをかけることも避けたいのが実情ではないでしょうか?また、各社のサービスを見ても差別化ポイントがわかりにくかったり、そもそもAI開発会社への相談方法がわからなかったりしませんか?
そのような場合は、ぜひAI Marketへご相談ください。
AI Marketでは
AI Market 運営、BizTech株式会社の代表取締役です。2021年にサービス提供を開始したAI Marketのコンサルタントとしても、お客様に寄り添いながら、お客様の課題ヒアリングや企業のご紹介を実施しています。AI Marketの記事では、AIに関する情報をわかりやすくお伝えしています!
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