最終更新日:2024-01-28
エクサウィザーズ、健康・医療領域のAI開発に特化したExaMDを新設、認知症診断ソフトウェアを開発へ
株式会社エクサウィザーズは、2024年1月23日、健康・医療領域のAIサービスの開発/販売に特化した新会社を設立すると発表した。
エクサウィザーズは、AIを利活用したサービス開発を手がける企業だ。同社が今回設立するのは、マルチモーダルAI技術を用いて認知症などの課題解決を図る株式会社ExaMDであり、このExaMDにおいてスマートフォンでも利用可能な認知症診断ソフトウェアの開発も進める。
<本ニュースの10秒要約>
- 医療領域におけるAI利活用の要請に応えるべく、エクサウィザーズが新会社ExaMDを設立
- マルチモーダルAI技術を用いて製品/サービスを開発、認知症診断ソフトウェア事業も承継
- 医療領域以外の事業も予定、エクサウィザーズのAI案件の顧客にも新しいプロダクトを提案
健康・医療領域でも研究開発を推進してきたエクサウィザーズ
エクサウィザーズは、AIを利活用したサービス開発を通じて産業革新と社会課題の解決に取り組んでいる。こうした取り組みの一環として同社は、認知症/フレイルといった健康・医療領域の課題解決に向けた研究開発も推進。独自のマルチモーダルAI技術開発や戦略的な知財取得、またSaMD(プログラム医療機器)の開発を目指したアカデミアとの共同研究などを実施し、多様な事業アセット/シーズを育んできた。
こうした取り組みの中で同社は、業界の垣根を越えた形でのAI利活用が、医療領域における中長期的なトレンドになっていると察知。社会保障費の増大や健康・医療ニーズの多様化、医療サービスの地域格差拡大といった社会課題の抜本的な解決に向けて、AIを利活用したサービスの社会実装に期待が集まっていると考えた。新会社のExaMDは、こうした社会的要請に応えるべく設立に至っている。
認知症診断SaMDの開発を進めるExaMD
ExaMDは、健康・医療テーマに関する社会課題解決を目的として、マルチモーダルAI技術を用いたプロダクト/サービスの企画/開発/販売/アライアンス(プログラム医療機器を含む)を行う。同社がまず進めるのは、エクサウィザーズから承継する認知症診断SaMDの事業だ。
認知症は、一度発症するとなかなか治療が奏功せず、また家族などの介護者にも大きな負担がかかるため、早期発見や早期治療が重要となる。しかし早期診断は専門医でも困難であり、診断を受ける患者側にも課題が多い。こうした課題を解決すべく、ExaMDは認知症診断SaMDの開発を進める。このSaMDは、会話音声や動作を基にして認知症を簡易かつ短時間に診断できるというもの。ExaMDによる医療機器製造販売業の業許可取得も視野に入れながら、医療機器としての早期承認取得を目指す。
ExaMDではまた、医療領域以外での事業開発も行う予定だ。エクサウィザーズグループが得意とする多様なセクターを対象として、少子高齢化社会における健康・医療に関する社会課題の解決に向けた事業に取り組むとしている。
健康・医療テーマに関する事業をさらに推進
ExaMDは、2024年4月1日を効力発生日として、エクサウィザーズの健康・医療領域のマルチモーダルAIプロダクト・サービスに関する事業の権利義務を承継する予定だ。承継は吸収分割の方法で実施され、ExaMDの代表取締役にはエクサウィザーズにてヘルスケア事業を立ち上げて推進してきた羽間康至氏が就任予定となっている。
エクサウィザーズは今後、ExaMDを通じて健康・医療テーマに関する事業をさらに推進し、年間350件以上手がけるというAI案件の大企業顧客に対してもExaMDの新しいプロダクトを提案するとしている。
参照元:PRTIMES
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