東大発AIスタートアップ・三菱重工、宇宙事業で協働!最先端LLMで設計業務を効率化
最終更新日:2024年08月21日
東京大学発のAIスタートアップ、株式会社Spark+は2024年8月21日、三菱重工業株式会社との協働プロジェクト開始を発表した。このプロジェクトは、三菱重工の宇宙事業における設計業務にマルチモーダルLLM(大規模言語モデル)を活用し、設計プロセスの効率化と品質向上を目指す。
両社の強みを活かし、製造業におけるDXを推進する本取り組みは、セキュリティを考慮したローカルマルチモーダルLLMの使用など、製造業界では最先端の試みとなる。Spark+のAI技術と三菱重工の豊富な設計データの融合により、開発時間の短縮と意思決定支援の高度化が期待される。
<本ニュースの10秒要約>
- 東大発AIスタートアップSpark+と三菱重工が宇宙事業の設計業務効率化で協働プロジェクト開始
- マルチモーダルLLMを活用し、設計プロセスの効率化と品質向上、開発時間短縮を目指す
- セキュアな環境でのローカルマルチモーダルLLM活用は製造業界で最先端の取り組み
1. プロジェクトの概要と目的
本プロジェクトは、三菱重工業の宇宙事業における設計業務にSpark+の最先端AIテクノロジーを導入することで、設計プロセスの効率化と品質向上を図ることを目的としている。具体的には、三菱重工が保有する豊富な設計データとSpark+のAI技術を組み合わせることで、複雑な設計データの解析と処理を迅速化し、製品開発の設計フェーズにおいてより迅速かつ高度な意思決定支援を実現する。
このプロジェクトの特徴は、マルチモーダルLLM(大規模言語モデル)を活用する点にある。マルチモーダルLLMは、テキストだけでなく画像や音声などの複数の形式のデータを同時に処理できる高度なAIモデルだ。これを設計業務に適用することで、図面や3Dモデル、技術文書などの多様なデータを統合的に解析し、より効率的かつ精度の高い設計プロセスを実現することが期待される。
さらに、セキュリティに配慮し、ローカル環境でマルチモーダルLLMを運用する点も注目に値する。これにより、機密性の高い設計データを外部に漏洩させることなく、安全にAI技術を活用することが可能となる。この取り組みは、製造業界においては最先端のものであり、今後の業界標準となる可能性を秘めている。
2. 両社の強みと期待される相乗効果
本プロジェクトでは、三菱重工業とSpark+それぞれの強みを活かした相乗効果が期待される。
三菱重工業は、エナジー、プラント・インフラ、物流・冷熱・ドライブシステム、航空・防衛・宇宙といった幅広い産業機器の設計・製造を行うグローバル企業だ。特に宇宙事業においては、長年にわたる経験と豊富な設計データを有している。この蓄積されたデータと知見が、AIモデルの学習と精度向上に大きく貢献すると考えられる。
一方、Spark+は東京大学発のAIスタートアップとして、最先端のAI技術、特にLLMの研究と実装に強みを持つ。製造業を始めとする各業界に対して、AI技術を活用した最先端の解決策を提供してきた実績がある。
この両社の強みを組み合わせることで、宇宙事業における設計業務の効率化と品質向上が実現できると期待される。さらに、この取り組みを通じて得られた知見は、将来的に他の製造業分野にも応用できる可能性が高く、日本の製造業全体のDX推進に寄与することが期待される。
参照元:PRTIMES
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