最終更新日:2024-09-23
ChatGPTのビジネス利用アイデア徹底解説!注意点もあわせて解説!
GPT-4やGPT-4oの登場、APIの公開によりChatGPTのビジネス利用がこれまで以上に多方面に、しかも加速度的に広がっています。もし「ただの自然言語処理の少しすごい程度」「しょせん人間の知能の劣化版」「信頼できる答えは得られない」と勘違いしてビジネスには使えない、とお考えなら、こんなにもったいないことはありません。
前モデルのGPT‐3やGPT‐3.5と比較しても言語モデルのパラメータ数が大規模化した他、マルチモーダル対応によって対話や文章作成、翻訳の他にも、画像読解や画像生成、コーディングなど、活用の幅とクオリティが格段にアップしました。様々な業界に地殻変動を起こしかねないChatGPTのビジネス活用に成功すれば、桁違いのビジネスチャンスを獲得することも夢ではありません。
そこで今回は、ChatGPTのビジネス利用事例、これから拡がるに違いないビジネス活用アイデア、さらに利用する際の注意点について解説します。
ChatGPTの概要と仕組み、できること・できないことをこちらでわかりやすく特集しています。
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ChatGPTの導入支援を発注する会社を自力で探したい方はこちらもぜひ参考にしてください。
目次
ChatGPTのビジネス活用アイデア6選
ChatGPTでこれから必ず広がるであろうビジネス活用アイデアについて紹介します。
自動翻訳チャットボット
GPT-4では、26の言語でChatGPTを使えるようになりました。すべてはいったん英語で回答され、それを各言語に変換して表示される仕組みになっています。
英語の性能が最も高いのですが、それ以外にも日本語、フランス語、ドイツ語、韓国語やアラビア語、スワヒリ語なども使えます。しかも、いずれも英語と比較して90%前後の精度をマークしています。よってそれらの言語であれば、「自動翻訳チャットボット」の作成も可能でしょう。
とくにGPT-4はパラメータが数兆〜100兆個と言われ、1750億個だったGPT-3とは比べものにならないほど大幅な進化を遂げています。言葉への理解や、回答力はより人間に近づいているため、自動翻訳の場合も従来のAIにありがちだった稚拙さや的外れで滑稽な表現などが極めて少なくなると期待できます。
パーソナライズされた学習コンテンツチャットボット
ChatGPTのチューター活用には目覚ましいものがあります。チューターとは、新入社員などに仕事を教えたりする役割を言います。そのため、個々の社員レベルや習熟度に合わせた「学習コンテンツチャットボット」を開発することも可能でしょう。
すでに動画を活用した教育サービスでは、さまざまな学習コンテンツが配信されており、質問機能があるものも少なくありません。しかし、リアルタイムの質疑応答には限界があり、ライブ配信でなければ困難です。
その点、ChatGPTなら場所も時間も質問内容も問いません。学習レベルが同じでも、生徒によって疑問点や苦手分野は異なります。同じ解説が理解できる人とできない人に分かれることもあるでしょう。
従来のような通り一遍の解答では、学習者のニーズを満たさない恐れも多々あります。よって、わからない点は観点を変えたり、質問の仕方を変えたりして納得いくまで何度でも解説を求めなければなりません。それができるChatGPTへのニーズは計り知れないでしょう。
カスタマーサポートチャットボット
ChatGPTを使えば、自社専用の「カスタマーサポートチャットボット」の開発も可能です。学習コンテンツチャットボットと同じく、ユーザーの質問に対して自然な言語表現による極めて精度の高い回答ができます。
従来もAIを使った簡単なやり取りは可能でした。しかしそれらは、一部の限られた範囲の問い合わせにすぎませんでした。しかも回答も短いものが大半です。
その点ChatGPTなら、質問相手や内容に合わせて臨機応変に答え方を変えたり、最適な解決方法を提案できたり、長文による複雑かつ詳細な回答も可能なため高いニーズが期待できます。
特に、RAGと呼ばれる技術を活用することで、自社独自のデータ(例えば製品マニュアルやFAQなど)をChatGPTが参照しながら回答する、ということも実現できます。
これにより、例えば新入社員が先輩社員に仕事の仕方を聞くのと同じように、ChatGPTに仕事の仕方を聞くこともできますし、もちろん、チャットボットをWebサイトに埋め込むことで、お客様の問い合わせ対応を自動化することも可能です。
自動予約チャットボット
ChatGPTなら、ユーザーと会話をするようにしてコミュニケーションする「自動予約チャットボット」の開発もできるでしょう。
旅行や宿泊、チケットの購入など、すでにWebやアプリを使っての予約は可能です。しかしユーザーの細かなニーズや問い合わせ内容をくみ取ったうえで最適なプランやコースの予約を提案するのは容易ではありません。
その点ChatGPTなら、会話をするようにしてユーザーのウォンツや疑問を聞き取り、一人ひとりのこだわりや悩みに寄り添いながら自動で予約を受け付けることもできるでしょう。
試験問題の自動作成・採点ツール
ChatGPTは、試験問題を作ったり解答を採点したりすることもできます。テーマや問題数を決めれば、文章題にしたり穴埋めにしたりと形式を指定することも可能です。さらに模範解答例を作成したり、生徒の回答の答え合わせや採点もできます。
CPT-4は、アメリカの司法試験に上位10%という好成績で合格しています。今後さらに精度は高まると考えられますが、現時点ですでにこれだけのレベルに達しているため大半の試験問題に対応できると考えてよいでしょう。
プログラムコードのセキュリティホールを見つける
ChatGPTは、時には数十万行にもなる大規模プログラムコードのセキュリティホールさえ自動的に見つけ出すことができます。
特に、2023年7月に公開されたChatGPTの機能である「Advanced Data Analysis(旧:Code Interpreter)」機能を使うことでコード解析の能力は段違いに上がっています。
例えば、Web3の主役であるブロックチェーンの信頼性を高めることにも力を発揮するかもしれません。ブロックチェーン上で契約を自動実行できるスマートコントラクトのセキュリティホールをChatGPTで見つけ出せるでしょう。
近年急増している分散型自律組織「DAO」における投票結果がどこまでフェアであるかの精査にも活用できるかもしれません。
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ChatGPTをビジネス利用する際の2つの注意点
最後にChatGPTをビジネス利用するうえでの注意点について解説しましょう。
ChatGPTを会社でセキュアに利用する方法をこちらで詳しく説明しています。
ファクトチェックは必須
AIは、膨大なデータを学習することで稼働します。しかしそのデータに偏りがあれば、ChatGPTは答えを間違える可能性は十分にあります。
特に、ChatGPTのような生成AIは、ハルシネーションと呼ばれる「もっともらしく嘘をつく」という特性があります。このハルシネーションを発生させないための技術開発も進んでいますが、ハルシネーションが含まれる可能性があるということを前提に、出力内容を理解する必要があります。
ChatGPTを提供するOpenAIは、学習データを公開していません。そのため、特にビジネス利用の場合は、ファクトチェックを重視することが大切です。
バグの発生リスクがある
ChatGPTは、決して非の打ちどころがない完璧なツールではありません。開発者のOpenAIによって今もアップデートが続けられています。よって使用中にバグが発生するリスクも十分に考えられます。ビジネス利用の際には、その点の対応方法も考えておく必要があるでしょう。
データのプライバシーと機密性
企業がプロンプト(命令文)としてChatGPTに送信するデータのなかに、顧客情報、内部戦略、財務データなど、機密性が高い情報を含めないように注意しましょう。また、誤って社内外の不正なユーザーにChatGPTアカウントへのアクセスを許可すると、機密データの漏洩や不正な操作が発生する可能性があります。
こちらでMicrosoft Azure OpenAI、及びAzure ChatGPTを用いた安全性の高い社内AIチャット構築について詳しく説明しています。また、学習済みデータとは別に社内独自データを検索できるRAGの使用も検討できるでしょう。
ChatGPTのビジネス活用についてよくある質問まとめ
- ChatGPTをビジネスで活用する具体的な方法にはどのようなものがありますか?
ChatGPTのビジネス活用方法には以下のようなものがあります。
- 多言語対応の自動翻訳チャットボット
- パーソナライズされた学習コンテンツチャットボット
- 24時間対応のカスタマーサポートチャットボット
- ユーザーに寄り添う自動予約チャットボット
- 試験問題の自動作成・採点ツール
- プログラムコードのセキュリティホール検出
- ChatGPTをビジネスで利用する際の主な注意点は何ですか?
ChatGPTをビジネスで利用する際の主な注意点は以下の通りです。
- 出力された情報に対するファクトチェックが必須
- システムのバグ発生リスクへの対応策を準備
- 機密情報や個人情報の取り扱いに注意が必要
ChatGPTのビジネス活用まとめ
ChatGPTへの注目度はGPT-4やGPT-4oのリリースによって著しく増加しています。それにともないビジネス利用も凄まじい勢いで広がっています。
ChatGPTをビジネス利用するなら今がチャンスです。自社の既存サービスのリニューアルやリブランディング、新規ビジネスの立ち上げなど、現在のシチュエーションに合った活用方法をぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
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