東急、パナソニック コネクトのAI画像解析技術で鉄道運転業務を高度化する実証実験を開始
最終更新日:2024年01月31日
東急電鉄株式会社とパナソニック コネクト株式会社は、2024年1月30日、AI画像解析技術により鉄道運転業務を高度化する実証実験を開始すると発表した。
この実験は、ワンマン運転を行う運転士のドア閉扉判断を補助すべく、ホームにてバリアフリー合図を送る駅係員を乗降監視用映像から検出するというものだ。検出には、パナソニック コネクトの提供するAI画像解析技術を活用。東横線内にて同年2月~3月にかけて実施され、デジタル技術を活用したサービスの高度化と安全性の向上が目指される。
<本ニュースの10秒要約>
- ワンマン運転を行う運転士のドア閉扉判断を、AI画像解析技術を活用して補助
- バリアフリー合図を送る駅係員を乗降監視用映像から検出、検出AIの学習も推進
- 2024年2月1日から同年3月31日にかけて、東横線の都立大学駅/多摩川駅で実施
東横線のワンマン運転で、バリアフリー合図の視認性を向上
東急電鉄は、今後さらなる進行が予測される少子高齢化および労働力不足に対応すべく、テクノロジーを活用したオペレーションの変革を推進し、「安全・安心」な事業基盤の強靭化を目指している。こうした変革の一環として2023年3月には、同社が運行する東横線にてワンマン運転の実施を開始した。
東横線のワンマン運転では現在、乗降時に介助が必要な利用者を案内する際は、駅係員がいわゆるバリアフリー合図を運転士に送るシステムを採用している。この合図は、ホーム上での対応開始時には両手を交差し、対応終了時には片手をあげるというもの。この合図を車内モニタで確認した運転士は、対応の開始時/終了時にマイク放送で認識した旨を駅係員に伝え、相互確認を行っている。
このバリアフリー合図の確認について、東急電鉄はさらに視認性を高めることが必要であると判断。そのため、パナソニック コネクトのAI画像解析技術を用いた業務高度化の実証実験を開始するに至った。
運転士の車内モニタに「手合図検知」という文字を表示
今回の実証実験では、ホーム上の乗降監視用映像にAI画像解析技術を活用し、バリアフリー合図を送る駅係員の検出を行う。この検出結果は、運転士が確認する車内モニタにのみ「手合図検知」という文字の形で表示。駅係員の検出精度を高めるため、ホームの乗降監視用映像を用いたAIの学習も進める。
検出を行うAI画像解析技術は、パナソニック コネクトが提供する。同社は、パナソニックグループが持つ製造業100年の知見と、先端的なソフトウェアを組み合わせたソリューションを提供する企業だ。サプライチェーン/公共サービス/生活インフラ/エンターテインメント分野の顧客をつなぐことで、「現場」のイノベート実現に取り組んでいる。
公共交通としての使命を果たし続ける
東急電鉄とパナソニック コネクトによる今回の実証実験は、2024年2月1日から同年3月31日にかけて、東横線の都立大学駅および多摩川駅にて実施される。撮影カメラ台数は、各駅上りホームに1台ずつとされ、撮影した映像に含まれる個人情報は両社の個人情報保護ポリシーに従って適切に取り扱われる。
東急電鉄は今後も、固定費削減や生産性向上による事業基盤の強靭化を進めることで、公共交通としての使命を果たし続けるとしている。
参照元:PRTIMES
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