エイシング、個体差に対応したレーザー光源寿命予測AIアプリを開発
最終更新日:2024年08月15日
エッジAI開発企業の株式会社エイシングは2024年8月15日、レーザー光源の個体差に対応した寿命予測アプリ「レーザー光源寿命予測AIアプリケーションver1.0.0」をリリースしたと発表した。
このアプリケーションは半導体製造装置内の位置決め用レーザーの光源寿命予測を目的に開発され、従来の線形回帰による推定方法と比較して高精度な予測が可能だ。7月24日から開催された「TECHNO-FRONTIER 2024」で初公開され、今回アルファ版としてリリースされた。
<本ニュースの10秒要約>
- エイシングが個体差に対応したレーザー光源寿命予測AIアプリケーションを開発し、アルファ版をリリース。半導体製造装置の保守効率化に貢献
- 従来の線形回帰による推定方法と比較し、独自アルゴリズムにより高精度な予測が可能。予期せぬブレイクダウンのリスクを低減
- 半導体製造装置に限らず、各種装置の位置決め用レーザーにも展開可能。ユーザーからのフィードバックを基に機能改善を予定
AI寿命予測アプリケーションの特徴と開発背景
エイシングが開発したレーザー光源寿命予測AIアプリケーションは、製造業のクライアントから寄せられた半導体製造装置内の位置決め用レーザーの光源寿命予測ニーズに応える形で開発された。このアプリケーションの主な特徴は、寿命が一目で分かること、1種類の時系列データで予測可能なこと、装置内のPC(IPC)にインストールして即利用可能なことの3点だ。
従来の線形回帰による推定方法では予測精度が低く、予期せぬ故障のリスクがあったが、エイシングの独自アルゴリズムを用いることで、光源の個体差に応じた高精度な寿命予測が可能になった。これにより、より理想的なCBM(Condition Based Maintenance:状態基準保全)の実現が期待される。
アプリケーションの活用範囲と今後の展望
このAI寿命予測アプリケーションは、半導体製造装置に限らず、各種装置に搭載されている位置決め用レーザーにも展開可能だ。エイシングは今回、ユーザーからの評価とフィードバックを得るためにアルファ版としてリリースしている。今後、ユーザーの実際の使用環境でのデータや要望を基に、さらなる機能改善や精度向上が図られる可能性が高い。
また、レーザー光源以外の部品や装置への応用も検討されており、製造業全体の保守管理効率化に貢献することが期待される。エイシングは「TECHNO-FRONTIER 2024」での初公開を通じて、位置決めレーザーの寿命予測以外にも、様々な部品の寿命推定ニーズを探っており、アプリケーションの活用範囲拡大を目指している。
エイシングの企業概要と技術力
株式会社エイシングは、2016年12月に設立されたエッジAI開発企業だ。長年にわたる機械制御とAIに関する研究成果を基に創業し、これまでに「CEATEC AWARD 2021」部門賞グランプリ、「大学発ベンチャー表彰2018」経済産業大臣賞、「起業家万博」総務大臣賞など、数多くのベンチャーアワードを受賞している。
エイシングの技術力は業界内で高く評価されており、今回のレーザー光源寿命予測AIアプリケーションの開発も、同社の先進的なAI技術と製造業のニーズを融合させた成果と言える。代表取締役CEOの出澤純一氏のリーダーシップのもと、エイシングは今後も製造業のデジタル化とAI活用を推進し、産業界の効率化と技術革新に貢献していくことが期待される。
参照元:株式会社エイシング
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