コクヨ、慶大教授・脇田玲氏によるAIを活用した参加型アートを同社オフィスにて展示開始
最終更新日:2022年11月04日
コクヨ株式会社は、2022年11月7日、慶應義塾大学環境情報学部教授・脇田玲氏によるAIを活用した参加型アートの展示を、同社東京品川オフィスにて開始する。
この参加型アートは、「AIは理想のオフィス空間をデザインしうるのか」「そのような空間を人は納得して受け入れられるのか」といったテーマのもとに制作されたものだ。展示は、コクヨ東京品川オフィス「THE CAMPUS」内の「KOKUYO OPEN LAB.」にて、株式会社INERTIAと連携する形で行われる。
目次
<本ニュースの10秒要約>
- 画像生成AIがデザインしたオフィスを鑑賞者が投票するアートを、「KOKUYO OPEN LAB.」で展示
- AIは「2030年にコクヨが発表する最高のオフィス空間」などの言葉から空間デザインを自動生成
- AIが創造した空間に対する人々の受容性を検証、投票結果を用いたアート展示も予定
「オフィスデザイン」をAIが創造したら、どうなるのか
近年、AIは目覚ましい発展を遂げており、その活用範囲も様々な分野で拡がりを見せ始めている。中でも、AIによる設計や絵画生成などは特に大きな注目を集めるようになった。こうした動きに対して、テクノロジーの進化に期待の声が上がる一方、創造的活動をAIが行うことについて懐疑的な声や哲学的な議論も生じている。
新たな知見・技術の実験空間として「KOKUYO OPEN LAB.」を自社オフィス内に構えるコクヨも、AIと創造的活動をめぐるこれらの議論に注目。同社が提供しているソリューションのひとつ「オフィスデザイン」を、もしAIが創造したらどのようなものになるのかを検証すべく、今回の参加型アート展示を実施するに至った。
画像生成AIがオフィスをデザイン、鑑賞者が投票
「KOKUYO OPEN LAB.」にて今回展示されるのは、画像生成AIによってデザインされたオフィス空間の映像を上映し、そのデザインを受け入れられるか否かを鑑賞者が投票するインタラクティブなアートだ。
本作品においてAIは、「2030年にコクヨが発表する最高のオフィス空間」「生き返ったコルビジェがデザインしたオフィス」などの言葉をキーとして、空間デザインを自動生成する。一方、鑑賞者は投票という古典的かつ政治的な意思提示システムを用いて、デザインに対する評価を行う。なお、投票箱は透明な素材で作られるため、AIによるオフィスデザインに対する人々の評価はリアルタイムで可視化される。
慶大教授であると同時にアーティストでもある脇田玲氏
アート作品の制作を担う脇田玲氏は、慶應義塾大学環境情報学部教授であると同時にアーティストでもある人物だ。
本作品について脇田氏は、ハンス・ハーケ(Hans Haacke)が1970年に発表した「MoMA Pole」の精神を引き継ぎながら、AI・アルゴリズムという2020年代の「権力」を支持するか否かを鑑賞者に問う「AIとの政治学」のささやかな試みであるとしている。
AIが創造した空間に対する人々の受容性を検証
今回の展示においてコクヨと連携するINERTIAは、「アートの力を、すべての人に。」という理念を掲げてビジョニング事業とエデュケーション事業を展開している企業だ。ビジョニング事業ではクライアントの将来に向けたビジョン創出を、エデュケーション事業ではオンラインプログラミング教材の開発を、それぞれ手がけている。
「KOKUYO OPEN LAB.」における展示でコクヨは、AIが創造した空間に対する人々の受容性について、検証を進める。また将来的には、今回の投票結果を用いたビジュアライゼーションをアートとして展示/発信するともしている。
参照元:PRTIMES
AI Market ニュース配信チームでは、AI Market がピックアップするAIや生成AIに関する業務提携、新技術発表など、編集部厳選のニュースコンテンツを配信しています。AIに関する最新の情報を収集したい方は、ぜひ𝕏(旧:Twitter)やYoutubeなど、他SNSアカウントもフォローしてください!
𝕏:@AIMarket_jp
Youtube:@aimarket_channel
TikTok:@aimarket_jp
過去のニュース一覧:ニュース一覧
ニュース記事について:ニュース記事制作方針
運営会社:BizTech株式会社
ニュース掲載に関するご意見・ご相談はこちら:ai-market-press@biz-t.jp