画像生成AIのビジネス活用事9選!不動産・小売・医療・建築など幅広い分野を解説!
最終更新日:2024年11月12日
画像生成AIは現在さまざまな企業に導入されています。画像生成AIを利用したさまざまなサービスが近年登場し、幅広い種類の画像を生成できるようになっています。(本記事のTOP画像も画像生成AIを利用して作成しています。)
今回は
画像生成AIとは何か、こちらの記事で詳しく説明していますので併せてご覧ください。
AI Marketでは
画像生成システムに強いAI開発会社を自力で選びたい方はこちらで特集していますので併せてご覧ください。
目次
Stable Diffusionを体験型プロモーションに活用(アサヒビール)
飲料メーカーのアサヒビール株式会社は画像生成AIサービスの「Create Your DRY CRYSTAL ART」を自社ブランドサイト内で公開しています。利用されている画像生成AIはStable Diffusionで、ユーザーが生成したい画像を細かく調整できる優れたツールで知られています。
Stable Diffusionの使い方をこちらの記事で詳しく説明していますので併せてご覧ください。
Create Your DRY CRYSTAL ARTは、テキストとユーザー自身の画像を入力することで、アサヒビールの製品「スーパードライ ドライクリスタル」とユーザーが一緒に映ったオリジナル画像を生成してくれます。アニメ風などの雰囲気を指定するなど、ユーザーが好きな画像を生成していく上でスーパードライ ドライクリスタルの世界観を体験してもらい、販促に繋げることを目的としています。
商品企画のアイデア出しに活用(セブンイレブン)
セブンイレブンは、生成AIを利用することで商品開発のプロセスを大きく変化させています。Open AIやStability AIの画像生成AIを使用しています。
今まで蓄積した膨大なデータから新商品に関する画像を生成し、企画の初期段階でたくさんのアイデアを生成しています。AIの導入により、リアルタイムで消費者動向を分析して商品開発にフィードバックできるため、企画の時間効率や人的な労力を大きく削減・変革することを実現します。
セブンイレブンは2024年春から実際に導入し、商品企画にかかる時間が最大で90%削減される見込みであることを発表しました。
リアルな網膜剥離症例画像生成(イーグロース)
イーグロース株式会社では、網膜剥離の実際の症例画像と同程度の表現力を持つ疑似症例の画像生成AI技術を開発しました。現在の医学分野ではAIによる診断支援の研究が行われていますが、データ収集が難しくAIに学習させるデータパターンの不足が問題となっています。
イーグロースは社会医療法人三栄会ツカザキ病院眼科と提携し、疾患画像の特徴を付加できる技術を開発しました。元画像の視神経や血管に関する特徴は維持しながら、網膜剥離の疾患による特徴も表現した疑似的な症例画像を生成できるようになります。これにより、診断AIの精度向上へ展開し、医療分野への発展を目指します。
家具の配置を3Dモデリング(Coohom)
中国発祥の企業Coohom(クーホーム)は、インテリアデザインに画像生成などを利用しています。クーホームは3D上モデリングされた物件に家具をドラッグ&ドロップで自由に配置して、内装をデザインしていくサービスを提供しています。すでに世界200ヶ国以上で利用されています。
また、Coohomはインテリアデザインをすることができ、実際のインテリアの画像を編集し、色彩の調整や太陽光や照明の調整など細かく調整してシミュレーションできる機能も提供しています。
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不動産DXに画像生成AIを活用(スペースリー)
空間データを活用してVRコンテンツを制作する企業スペースリーは、不動産DXに画像生成AIを活用しています。360°写真とフロアマップ画像を入力すると、フロアマップに対応したパノラマ写真を生成することができます。スペースリーはこれらの機能を提供し、不動産の成約率向上や、来店率、生産性をあげることを目的としています。
360°見渡せるコンテンツを提供することで、顧客とのミスコミュニケーションを減らし、移動時間やその他のコスト削減につながります。また、DX推進として、残業削減や企業ブランディング向上にも生かすことが可能です。
物件の内見をモデリング(RICOH)
RICOH 360は空間を360°デジタル化するサービス「AIステージング」を提供しています。物件を購入検討している顧客に対して、3D上でモデリングされた物件にバーチャルで家具を自動配置して、さまざまなパターンを提案することができます。
AIステージングでは、家具配置を実施したい画像をクリックするだけでAIが自動で家具を配置し、最大4パターンまで配置された後の画像を生成してくれます。
これにより顧客が物件のイメージをしやすくなり、成約率向上につながります。AIステージング以外にもアップロードした写真の加工や補正などもできる機能があり、ビジネスの効率化も実現しています。
アニメ・ゲーム制作に活用(レベルファイブ)
ゲーム会社のレベルファイブは、画像生成AIのStable Diffusionを活用して、ゲーム画面のレイアウト案を生成していることを発表しています。
2024年に公開予定の「メガトン級ムサシW」ではタイトル画面のレイアウト案をStable Diffusionで複数生成しています。「妖怪ウォッチ」シリーズでは、Stable Diffusionに対象となるキャラクターを学習させ、キャラクターの質感や雰囲気を変えて複数パターンの画像を生成したことを発表しています。
このことにより制作にかかるコストや時間の大幅削減を実現しました。レベルファイブはこのほかにも背景画像の案出し、大観衆や背景素材の自動生成など幅広く活用しています。
関連記事:「背景画像を生成AIで自動制作おすすめツール!利用シーン・メリット徹底解説」
画像生成AIをサイト画像に活用(BizTech/AI Market)
本サイトを運営するBizTech株式会社では、サイト内画像(本記事のTOP画像など)に画像生成AIを多く活用しています。画像生成AIをシステム等に組み込んではいませんが、ChatGPT(DALL・E)、MidjourneyやStable Diffusionなど多くの画像生成AIを利用しています。
サイト運用を行う上で、記事内の文章に対する適切なイメージ画像がどうしても見つからないときなどが多くあります。その際に画像生成AIを活用することで、サイトや記事の印象と合う画像を生成することができます。
建築デザイン案を生成(株式会社mign)
株式会社mignは、画像生成AIを用いた革新的なサービスを提供しており、建築デザイナーやプランナーのデザイン作成業務を効率化しています。このサービスにより、デザインの初期段階での時間消費とコミュニケーションコストが大幅に削減されます。利用者は家、マンション、店舗、オフィス、ホテル、レストランなど、様々な建築物のタイプから選択可能です。ChatGPTとStable Diffusionによる類似画像の自動生成を行います。
建築デザインの初期段階において、時間とコストの節約だけでなく、クリエイティブなデザインの可能性を広げる重要なツールとなります。株式会社mignの「Studiffuse」は、建築デザイン業界におけるAI技術の有効活用例として注目されています。
建築・建設業で画像生成などの生成AIがどのように活用されているかをこちらの記事で詳しく説明していますので併せてご覧ください。
画像生成AIの企業活用についてよくある質問まとめ
- 画像生成AIはどんな分野の企業に活用されているか
以下の分野の企業が画像生成AIを活用しています。
- 飲料メーカー:販促のための体験型プロモーション
- 小売業:新商品企画のアイデア出し
- 医療:診断支援のための網膜剥離症例画像生成
- インテリアデザイン:家具の3Dモデリングと配置提案
- 不動産:物件の内見体験向上と業務効率化
- 建築・リノベーション:デザイン提案の効率化
- ゲーム・アニメ制作:背景やキャラクターデザイン作成の効率化
これらの分野の企業が、販促、商品企画、診断支援、デザイン提案、制作効率化など、様々な目的で画像生成AIを活用しています。
まとめ
今回は画像生成AIの活用事例を紹介してきました。さまざまな用途で画像生成AIが利用され、さまざまなサービスに展開されています。実際に商品販促や人的なコストや作業の効率化をはじめとして、医療や不動産分野まで多様な分野に応用されています。
画像生成AIの技術の進歩とともに、今後もさまざまなサービスに展開され、画像生成AIがより普及していくことが予想されます。ぜひ今回の内容をもとにAI導入のイメージの参考にしていきましょう。
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生成AIの導入にあたってコンサルを依頼するメリット、コンサルの選び方はこちらで特集していますので併せてご覧ください。
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