AIなら業務効率化はここまでできる!効率化可能な主要6業務や注意点を解説
最終更新日:2024年10月31日
AI(人工知能)技術が浸透しつつあり、ビジネスへの活用も進んでいます。業務効率化の手段としても大きな効果を発揮するため、AIへの注目は日に日に増しています。
ただし、自社の業務をAIで効率化したいと考えていても、具体的なイメージがどうも湧きにくいという方もいるのではないでしょうか?
本記事では、AIによる業務効率化について解説した後に、適用できる6つの業務内容を紹介します。合わせて業務効率化でのAI導入のポイントや注意点もまとめましたのでご参考ください。
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目次
AIによる業務効率化とは?
コンピューターの処理速度の加速度的な進化に伴い、AIやRPAなどの業務自動化技術が急速に向上しています。すでに多くの企業で業務自動化や分析などの目的として、AIの導入が進み業務の効率化の成果も出始めています。
業務効率化が求められている背景
業務効率化は以下に挙げる社会情勢の背景から求められています。
労働力不足が深刻に進行
日本の生産労働人口は減少が顕著であり、労働力を維持しながら国際競争力を高めていくためには、生産性向上や業務効率化が必要になります。人手不足を補いつつも生産効率を上げるためにさまざまな施策が講じられていますが、AIやRPAを活用した業務効率改善もその一つです。
働き方改革やDXの推進
労働人口の減少に合わせて、一部の人たちに業務負担がかかりすぎる問題が生じています。それに伴って法改正が進み、残業時間の上限設定や、有給休暇の消化が義務付けられる、働き方改革が推進されました。少ない労働力でも効率化できることが求められます。
また、コロナによって浮き彫りとなった業務効率の悪さ、不要な業務フローの存在やシステム対応率の低さなどから、DXの推進も求められています。
属人化防止
少子高齢化や、人材の流動性が活発となった現在は、技能の継承も大きな課題です。また、特定の担当者のみしか分からない業務が存在する属人化が起こると、不在や退職の業務が滞ることが起こり得ます。業務の洗い出しをして、効率化できるものはAIなどの技術を活用し、人間がやらなくてはいけないものに、よりリソースを割けることが望ましいでしょう。
AIの概説とRPAとの違い
AIと同様に注目を浴びている技術の一つにRPAが挙げられますが、AIとRPAの違いはどのようなものなのでしょうか。
AIは人工知能と訳され、学習・判断・推論など、人間の知能同様の機能を実現するものです。一方のRPAは、一般的には業務を自動化できるシステムそのものを意味します。RPAの解説記事では、Excel・マクロとの違いや導入にあたっての効果などを紹介していますので、併せてご覧ください。
RPAには3つの段階での自動化レベルがあるとされています。「クラス1」レベルのRPAは定型業務に対応しているものです。現在の多くのRPAはクラス1に該当します。クラス2はAIと連携して非定型業務も一部は自動化可能となり、クラス3は高度なAIと連携して、意思決定や高度な自律化が可能です。
いずれはAIとRPAの役割が融合したシステムとなっていき、区別がなくなるかもしれません。
本記事でのRPAはクラス1レベルのものとして解説します。
AIとRPAの大きな違いは判断能力の有無です。RPAは判断能力がなく、人間が定めたルールに従って処理をします。以下に特徴やできること、効果を表にまとめました。
項目 | AI | RPA(クラス1レベル) |
---|---|---|
特徴 | 自己学習機能 大量のデータを組み合わせ分析 | 定型業務の自動化 人間が指示したルールに則った作業 |
できること | 非定型業務の自動化 可視化・分析 業務支援 | 情報取得、入力作業、検証作業 主に定型的な作業 |
効果 | 熟練者のノウハウ継承 人間の正確さを超えた処理・予測 大量のデータ処理 | 作業時間の短縮・一人当たりの生産性向上 |
表:AIとRPAの比較
参考:情報通信統計データベース|RPA(働き方改革:業務自動化による生産性向上)
AIで効率化できる業務内容
ここからはAIに絞って、AIを活用して効率化が可能な主要業務の内容を解説します。今回は6つの業務内容について説明していきます。
問い合わせ対応
AIを活用することで、問い合わせ対応の業務効率化が可能です。
カスタマーセンターでの顧客からの応対や、社内に設置されたヘルプデスクでの応対など、問い合わせ対応にはさまざまなものがあります。電話対応であれば、1人のオペレーターに1人の顧客しか対応できないため非効率でしょう。
人員削減や、同じような質問への回答にはチャットボットが有効です。チャットボットの導入で、自動応対や24時間いつでも対応が可能となり、人的コストが削減でき、よくある問い合わせに高精度でスピーディーな回答が可能です。
AI搭載のチャットボットも増えてきており、回答も大幅に精度が向上しています。定型の問い合わせはAIチャットボットに任せることで、オペレーターはより複雑な質問に集中できるでしょう。
音声認識や自然言語処理を活用したシステムであれば、顧客の音声を分析し自動での応対も可能となるため、電話応対業務の効率化もできます。顧客満足度だけでなく、社内への利用で従業員満足度の向上にもつなげられるでしょう。
生産・品質管理
製造業ですでに進められているFA(ファクトリー・オートメーション)にAIを取り入れると、より業務を効率化することが可能です。生産工程や品質管理業務に導入すれば、作業者の技術のバラツキがなくなり平準化できます。操作ミスでの事故削減にもつながるでしょう。
具体的な事例として、画像認識技術を用いた不良品検知や、音声認識技術を用いた異音検知などがあります。また、熟練工の技術をAIが学習し、新人や経験の浅い人の作業をサポートすれば、属人化防止となり、同等の作業が実行できます。
保守・保全
設備の老朽化点検や、機械の故障検知など、保守・保全の現場でAIの画像解析を活用した業務効率化が可能です。専門の担当者による目視チェックが必須だった点検業務を自動化できたり、点検の難しい建物や設備の外観劣化の点検を効率化できたり、といったメリットがあります。
省人化や効率化で人員を適切に配置できるようになり、担当者による精度のバラツキが生まれにくい環境が実現可能です。画像認識技術による外観検査や、音声認識技術による異音検知などが活用されています。
AIによる外観検査の導入方法、注意点、業界でおすすめのシステム開発会社についてはこちらの記事で、わかりやすく説明しています。
営業
「足で稼げ」との慣習が強く残る日本の営業活動では、それらから脱却するために業務効率化を進め、AIを活用する企業が増えてきました。
個々が持つ営業のノウハウ・パターンはブラックボックス化しやすいため、これまではデータ化が難しい領域でしたが、AIは膨大なデータの収集や分析が可能なので活用が進んでいます。
顧客属性や購買履歴などの詳細なデータを蓄積して分析すれば、成約確率の高い見込み顧客の抽出ができたり、顧客の属性に適した商品をレコメンドできたりします。
AIの導入でさまざまなデータを分析することでより確度の高い見込み客を洗い出すことができるので、より精度の高い営業に集中ができ効率化が実現できます。また売上向上にもつなげられるでしょう。
営業でのAI活用事例をこちらの記事で詳しく説明していますので併せてご覧ください。
物流
物流の業務は、入出庫作業、受発注管理、検品業務、荷物仕分け、配送などさまざまな工程から成り立っています。
当日・翌日配送が当たり前になりつつある現代では、物流の分野により一層の効率化が求められています。自動化・省人化はかなり進められていますが、AIと組み合わせることでより一層の効果を見込めるでしょう。
具体的には、倉庫内の入出庫作業に画像認識・解析の技術を取り入れて入力業務を自動化したり、配送業務での渋滞情報をもとにしたドライバーの配送ルート最適化・配車計画を自動化したりすることが可能になるなどが挙げられます。
人事
人事の業務でもAIを活用した効率化が可能です。従業員の勤怠状況、スキルの分析、最適な人材配置の提案、エントリーシートや採用の審査などに活用されています。
採用担当者の負担を軽減でき、人でなければ判断ができない情報の精査にリソースの集中ができるでしょう。採用活動に限らず、人事評価やキャリアプランの設計などにも活用できるので、従業員満足度の向上にも貢献できます。
各業界のAI開発事例は、「業界別AI(人工知能)開発事例を紹介!機能上の分類もわかりやすく解説」で解説してますので、ご参考ください。
AIによる業務効率化で注意すべき点
業務効率化を目的としてAIを導入する際に注意すべき点を挙げました。
導入の目的を明確に
AIの導入の目的を明確にしましょう。そのためには、自社の課題やゴールを明確にする必要があります。効率化したい業務を洗い出し、優先度やAI活用の可能性を確認します。
目的達成のためにAIがベストであるか?を再確認しましょう。AIの導入そのものが目的化する危険性があるので、AIはあくまで課題解決のための一つの手段ということは念頭に置いて導入の検討を進めてください。
AIにすべてを任せない
AIは万能なツールではなく、どんな業務でもすべてをこなせるとは限りません。なぜなら、AIはすべての課題を解決できるだけではなく、業務内容によって向き不向きがあるからです。
例えば、問い合わせ対応をチャットボットに任せたとしても、特殊な内容や複雑で難解な質問に答えられるとは限らないため、人が対応する必要があります。AIの導入には対応範囲を明確にすることが大切であるため、AIを導入することによって軽減できる業務の費用対効果を見積もった上で検討を行いましょう。
自社に合わせたツールや会社選び
業務効率化のためにAIを導入する場合は、自社にあったツールや会社選びが大切です。どの部署のどんな業務に使用するか、できるだけ絞り込みましょう。
例えば、顧客対応一つをとっても、マーケティング、営業、問い合わせ対応など得意分野は異なります。
たとえAIツールが高性能であったとしても、業務にあったものを選択しなければ効果を発揮できません。導入後のミスマッチを防ぐためにも、使用する目的や課題としていることを明確にした上で選定を心がけましょう。
AIについてよくある質問まとめ
- AIを用いた業務効率化は具体的にどのような業務で可能ですか?
AIによる業務効率化は以下の業務で可能です。
- 問い合わせ対応(AIチャットボットの活用)
- 生産・品質管理(画像認識技術による不良品検知)
- 保守・保全(画像解析による設備点検)
- 営業(顧客データ分析による見込み客抽出)
- 物流(配送ルート最適化)
- 人事(採用審査や人材配置の最適化)
- AIによる業務効率化を導入する際の注意点は何ですか?
AIによる業務効率化を導入する際の主な注意点は以下の通りです。
- 導入目的を明確にすること
- AIにすべてを任せすぎないこと
- 自社に合ったツールや開発会社を選ぶこと
- 問い合わせ対応でのAI活用事例を教えてください。
問い合わせ対応でのAI活用事例には以下があります。
- AIチャットボットによる自動応対
- 24時間対応の実現
- 音声認識や自然言語処理を活用した電話応対の自動化
業務効率化に向けたAI導入やAI開発の依頼ならAI Marketへ
本記事では、AIを活用した業務効率化について、適用できる業務内容を紹介しました。AIによる業務効率化は、さまざまなビジネスへの活用が実現できるでしょう。
ただし、AIを導入する際はコストや種類の選定など、検討する部分が多く存在します。導入する際にお悩みになりましたら、最適なAI開発会社紹介を行なっているAI Marketをぜひご利用ください。
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