養殖エビの成長をAIが正確に測定。アイエンター社がホテル三日月と共同実験、世界の養殖需要に応える新技術を確立へ
最終更新日:2024年11月28日
2024年11月28日、株式会社アイエンターは、ホテル三日月グループの三日月エビ養殖場において、バナメイエビを対象とした「AI魚体サイズ測定カメラ」の実証実験を開始したと発表した。
同社は2020年4月に開発したディープラーニングによる画像認識技術を用いた測定システムを、世界的に需要の高いエビの養殖に応用。正確なサイズ測定技術の確立を目指す。
<本ニュースの10秒要約>
- ディープラーニングを活用した画像認識技術により、非接触でエビのサイズを正確に測定する新システムの実用化
- 持ち運び可能な水中ステレオカメラによる撮影で、エビに負担をかけずにデータを収集・分析する技術の確立
- サステナブルリゾートを目指すホテル三日月の陸上養殖事業と連携し、持続可能な水産業の実現に貢献
AI魚体サイズ測定カメラの技術詳細
2020年4月に特許を取得した「AI魚体サイズ測定カメラ」は、ディープラーニング技術を活用して魚の体長と体高を測定するシステムだ。
水中ステレオカメラで撮影した画像から、魚体を検出し位置情報をもとに体長と体高を計測する。測定データはデータベースに保存され、分析や活用が可能だ。これまでブリ、マダイ、シマアジなど多様な魚種の計測に導入されており、今回新たにバナメイエビへの応用を試みる。
実証実験の目的と背景
実験の主な目的は、世界的な養殖需要に対応するためのエビのサイズ測定技術の確立だ。従来の手作業による測定では、エビへのストレスや作業効率の問題があった。
本システムは非接触での測定を実現し、エビの斃死や魚病リスクを回避しつつ、給餌量の最適化や生産活動の省力化、測定精度と生産性の向上を可能にする。
ホテル三日月との協業意義
ホテル三日月は2024年4月より、サステナブルリゾート化計画の一環として、国内リゾートホテルで初となる車海老・バナメイエビの陸上養殖を開始している。
同社は「防疫」「防災」「日本文化の発信」に加え、「経済」「環境」「社会」への配慮を深めながら、資源循環型ホテルの実現を目指している。本実証実験は、こうした取り組みの技術面でのサポートとなる。
AI Market の見解
アイエンターのAI魚体サイズ測定技術は、養殖産業のデジタル変革に重要な一歩を示す取り組みだ。特に、世界的な需要増加が見込まれるエビ養殖への応用は、市場価値が高い。
非接触測定による生産効率の向上と品質管理の精度化は、養殖業界全体の生産性向上に貢献する可能性を持つ。
参照元:PR TIMES
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