ベネッセ「進研ゼミ小学講座」、小学生親子向け生成AIサービス「自由研究お助けAI」の無償提供を開始へ
最終更新日:2023年07月13日
株式会社ベネッセコーポレーションは、2023年7月25日、同社が展開している「進研ゼミ小学講座」において小学生親子向け生成AIサービス「自由研究お助けAI」の無償提供を開始する。
同サービスは、夏休みの自由研究をテーマとして、小学生が生成AIに早くから触れられるよう開発されたものだ。「入力内容はAIの再学習に利用しない」「目的外の利用には回答しない」「1日の質問回数を制限」など安心・安全に配慮した形で設計され、あくまで小学生の思考力向上を目指すサービスとなっている。
<本ニュースの10秒要約>
- 小学生の夏休みの自由研究をテーマとしてカスタマイズされた生成AIサービス「自由研究お助けAI」
- 生成AIに否定的な保護者の約半数が思考力低下に関する懸念を持つことを受け、ベネッセが独自開発
- 1日の質問回数の制限など、安心・安全に配慮した形で設計。あくまで小学生の思考力向上を目指す
安心・安全な環境において生成AIを提供することが重要
生成AIの登場は、利便性向上という点で大きな話題と期待を集める一方で、様々な議論の的にもなっている。特に教育領域においては「子どもたちの思考力が損なわれるのではないか」という懸念から、その活用について慎重な議論が必要であるという声も多い。
「進研ゼミ小学講座」をはじめとして教育事業を手がけるベネッセコーポレーションも、教育と生成AIをめぐる動きに注目し、2023年7月には小学生親子を対象として「ChatGPTの利用に関する意識調査」を独自に実施した。同調査では、保護者の約6割は生成AIとして有名な「ChatGPT」の利用に肯定的である一方、「ChatGPTを利用してほしくない」と考える保護者も一定数存在することが判明。また、生成AIに否定的な保護者の約半数が「自分で考えなくなりそうだから」といった思考力低下に関する懸念を持っていることも、同調査では明らかになっている。
こうした結果を受けて同社は、これからの未来を生きていく子どもたちが生成AIに早くから触れるためには、安心・安全な環境において生成AIを提供することが重要であると判断。そのためのサービスとして今回、「自由研究お助けAI」を開発・提供するに至った。
子どもの興味を元にして研究のアイデア/テーマを見つけることができる
今回「進研ゼミ小学講座」にて無償提供される「自由研究お助けAI」は、小学生の夏休みの自由研究をテーマとしてベネッセコーポレーションが独自にカスタマイズした生成AIだ。サービス内では、子どもの興味を元にして研究のアイデア/テーマを見つけることができ、自由研究について「どのようなテーマを調べたらよいかもわからない」といった悩みを持つ家庭を支援するものとなっている。
同サービスは、あくまで子ども自身の思考力向上や興味関心を広げることを目的としており、小学生向けに安心・安全に配慮した設計となっている点も特徴だ。利用前の保護者の確認や、有識者監修による保護者/子ども双方への情報リテラシー学習の導入、また目的外の利用および1日の質問回数の制限などが、サービス内では設定されている。AIによる回答も、1つの答えだけを提示するのではなく、様々な観点から自由研究のアイデアやテーマを見つけられるヒントも、AIキャラクターとのやり取りの中で提供する。
2023年7月25日から9月11日まで提供される予定
「自由研究お助けAI」ではまた、一般的な生成AIでは行われる入力情報の再利用を禁止している。そのため、子ども自身が入力いただいた内容が他の子どもに対する回答に使われることはない。また、AIの回答は長文にならないよう文字数制限を設けており、「答えを教える」のではなく、あくまで子ども自身の思考を促す設計となっている。
「自由研究お助けAI」は、2023年7月25日から9月11日まで提供される予定だ。「進研ゼミ」会員でなくても利用は可能だが、保護者のメールアドレスを用いた承認が利用に際して必要となる。
参照元:PRTIMES
生成AI(ジェネレーティブAI)について詳しく知りたい方はこちらの記事もご参考ください。
AI Market ニュース配信チームでは、AI Market がピックアップするAIや生成AIに関する業務提携、新技術発表など、編集部厳選のニュースコンテンツを配信しています。AIに関する最新の情報を収集したい方は、ぜひ𝕏(旧:Twitter)やYoutubeなど、他SNSアカウントもフォローしてください!
𝕏:@AIMarket_jp
Youtube:@aimarket_channel
TikTok:@aimarket_jp
過去のニュース一覧:ニュース一覧
ニュース記事について:ニュース記事制作方針
運営会社:BizTech株式会社
ニュース掲載に関するご意見・ご相談はこちら:ai-market-press@biz-t.jp