GoogleがGemini AdvancedとWhiskでVeo 2による高品質動画生成機能を提供開始
最終更新日:2025年04月17日

Googleは2025年4月15日、AI動画生成モデル「Veo 2」を活用した新機能をリリースし、Gemini Advancedユーザーがテキストプロンプトから高解像度8秒動画を生成できるようになったほか、Google LabsのWhiskでは画像を8秒のアニメーション動画に変換する機能も追加された。
- Google One AI Premiumユーザー向けにGeminiでテキストプロンプトから720p解像度の8秒動画を生成できる機能を提供開始
- Google LabsのWhisk Animateでは既存の画像を8秒の動画にアニメーション化する機能も同時に導入
- 生成された全ての動画にはAI生成コンテンツであることを示すSynthIDデジタルウォーターマークが埋め込まれ安全性を確保
Googleが発表したVeo 2は、動画生成技術の大きな進歩を示すモデルで、高解像度で詳細な動画を映画のようなリアリズムで生成することを可能にした。
このモデルは実世界の物理法則や人間の動きをより良く理解することで、流動的なキャラクターの動き、生き生きとしたシーン、さまざまな被写体やスタイルにわたるより細かな視覚的詳細を提供する。
Gemini Advancedでの動画生成は、モデルドロップダウンからVeo 2を選択するだけという簡単な操作で実現する。この機能は16:9の横向き形式で720p解像度の8秒動画クリップをMP4ファイルとして生成する。ユーザーは毎月の生成数に制限があるが、制限に近づくと通知が表示される。
動画の共有も簡単で、モバイルでは共有ボタンをタップするだけでTikTokやYouTube Shortsなどのプラットフォームに短い動画をアップロードできる。
Google LabsのWhiskは、2024年12月に導入された実験的なサービスで、テキストと画像プロンプトの両方を使用して新しいアイデアを迅速に探索し視覚化することを支援する。
今回追加されたWhisk Animateは、Veo 2を活用して静止画像を鮮やかな8秒動画に変換する機能だ。
この機能もGoogle One AI Premiumの購読者が利用でき、本日から60カ国以上で展開されている。技術的には、Veo 2は実際の物理現象や人間の動きを理解し、より自然で流動的な動きと詳細な映像表現を実現している。
提供される例では、巨大な氷河の洞窟のパンニングショット、光る大きなメガネをかけたマウスの読書シーン、草が生い茂る崖から砂浜へのエアリアルショット、ボクセルスタイルのアイスクリームの時間経過などが示されている。
プロンプト:
An animated shot of a tiny mouse with oversized glasses, reading a book by the light of a glowing mushroom in a cozy forest den.
プロンプト:
Time-lapse of a voxel-style ice cream melting under a clear blue sky. The pink, grey, and white scoops slowly lose their shape, dripping down the yellow, blocky cone held by a large, voxel hand with a blue sleeve. Focus on the melting process, highlighting the changing texture and form of the voxel elements as the ice cream deforms and drips, creating a colorful, pixelated melt against the vibrant blue backdrop.
Googleは動画生成を安全な体験にするために重要な措置を講じている。これには、ポリシーに違反するコンテンツの生成を防ぐことを目的とした広範なレッドチーミングと評価が含まれる。
さらに、Veo 2で生成されたすべての動画には、AI生成であることを示すデジタルウォーターマークであるSynthIDが各フレームに埋め込まれている。Geminiの出力は主にユーザープロンプトによって決定され、他の生成AIツールと同様に、一部の個人が不適切と感じるコンテンツを生成する可能性がある。
Googleは親指を上げる/下げるボタンを通じたフィードバックを継続的に聞き、継続的な改善を行う予定だ。動画生成機能はウェブとモバイルのGemini Advancedユーザーに世界中で順次展開され、Google One AI Premiumサブスクライバーが利用可能だ。
AI Market の見解
GoogleのVeo 2動画生成機能の提供開始は、生成AIの応用領域を静止画から動画へと拡大する重要な一歩と言える。特にテキストから直接高品質な動画を生成できる点は、クリエイティブ業界やマーケティング分野において大きな影響を与える技術だ。720pという解像度とSynthIDによる透明性確保は、現時点での技術的限界と倫理的配慮のバランスを示している。
また、Whiskでのアニメーション機能は画像から動画への変換という新たな応用を示し、ユーザーの創造性をさらに拡張する可能性を秘めている。この動画生成AIの登場により、ソーシャルメディアコンテンツ制作の民主化が進み、個人クリエイターのコンテンツ制作効率が飛躍的に向上すると想定される。
一方で、AIによる動画生成の普及に伴い、真正性の検証や著作権問題などの新たな課題も浮上すると考えられる。
参照元:Google
Veo 2に関するよくある質問まとめ
- Veo 2で生成できる動画の長さや品質はどの程度ですか?
Veo 2で生成できる動画は8秒間の長さで、720p解像度(HD画質)のMP4ファイルとして提供されます。16:9の横向き形式で出力され、高解像度で詳細な映像表現が可能です。
実世界の物理法則や人間の動きをより良く理解するモデルを採用しているため、流動的なキャラクターの動き、生き生きとしたシーン、さまざまな被写体やスタイルにわたる細かな視覚的詳細を表現できます。
- Veo 2の動画生成機能はどのように利用できますか?
Veo 2の動画生成機能はGoogle One AI Premiumサブスクリプションに加入している場合に利用できます。Gemini AdvancedではモデルドロップダウンからVeo 2を選択し、シーンを説明するテキストプロンプトを入力するだけで動画が生成されます。
また、Google LabsのWhisk Animateでは、既存の画像から8秒の動画を生成することも可能です。どちらの機能もgemini.google.comまたはlabs.google/whiskから利用でき、生成された動画は簡単に共有することができます。

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