インテージヘルスケア、AI創薬による環状ペプチドの低分子化に関する共同研究を北大大学院薬学研究院と開始
最終更新日:2023年11月10日
株式会社インテージヘルスケアは、2023年11月9日、AI創薬による環状ペプチドの低分子化に関する共同研究を、国立大学法人北海道大学大学院薬学研究院と開始したと発表した。
インテージヘルスケアは、ヘルスケア領域のマーケティングリサーチやCRO(医薬品開発業務受託機関)業務などを手がける企業だ。北大と共に開始した今回の研究では、AI創薬プラットフォーム「Deep Quartet」も活用し、新たな創薬モダリティとして注目されている環状ペプチドの低分子化について研究を進める。
<本ニュースの10秒要約>
- 新たな創薬モダリティとして注目される環状ペプチドの低分子化を、AIを活用して研究
- AIによる化合物デザインを行う「インテージヘルスケアAI創薬アカデミックプログラム」
- AI創薬プラットフォーム「Deep Quartet」も活用、新薬開発につながる知見の獲得を目指す
4種の深層強化学習技術を用いるAI創薬プラットフォーム「Deep Quartet」
インテージヘルスケアは、ヘルスケア領域における市場調査業務と医薬品開発/製造販売後調査/安全性業務支援をコアビジネスとしている。また、医薬品候補化合物を見出すスタートアッププログラム「インテージヘルスケアAI創薬アカデミックプログラム」も展開。アカデミアが持つ研究テーマ/モデルに対して、AIによる化合物デザインを行うと共に、デザインに基づく実際の化合物提供も手がけている。
「インテージヘルスケアAI創薬アカデミックプログラム」において同社が活用しているのが、AI創薬プラットフォーム「Deep Quartet」だ。この「Deep Quartet」は、同社と株式会社理論創薬研究所/株式会社アフィニティサイエンスの3社が連携して提供するサービスであり、4種の深層強化学習技術を用いることで計算アプローチによる新薬開発の化合物探索および化合物デザインを可能にしている。
インテージヘルスケアは、AIによる化合物構造のデザインを担当
今回インテージヘルスケアが開始した共同研究も、「インテージヘルスケアAI創薬アカデミックプログラム」の一環となる。
同社が共に研究を行う北大大学院薬学研究院では、ヒストンメチル化酵素複合体を標的とした環状ペプチド誘導体の設計・合成と構造活性相関に関する研究が、薬師寺文華准教授によって進められてきた。この研究では、ヒストンメチル化を行う酵素複合体の活性を化合物によって制御することが目指されており、所望の活性を示す新規化合物の創製は先進的な医薬品の創出につながると期待されている。
この共同研究においてインテージヘルスケアは、環状ペプチドの情報を基にしたAIによる化合物構造のデザインを担当。デザインにおいては、AI創薬プラットフォーム「Deep Quartet」をはじめとする技術を活用する。北大は、AIによってデザインされた低分子化合物について化学合成および評価実験などを行い、新薬開発につながる知見の獲得を目指す。
AI創薬による医薬品開発を促進/加速させる
北大大学院薬学研究院は、科学者/研究者/薬剤師として医療/健康の向上に貢献できる人材を養成すべく、有機化学/生物化学/物理化学の徹底的な学修を行っている。医療の高度化や国民の健康増進に向けた研究も手がけ、医薬品が持つ物理化学的性質および生体との相互作用の理解を通じた創薬の推進にも取り組んでいる。
今回の共同研究を通じてインテージヘルスケアは、AI創薬による医薬品開発を促進/加速させるとしている。
参照元:PRTIMES
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