【INTERVIEW】チームでのアノテーション効率を最大化するアノテーションツールAnnoStation
最終更新日:2021年04月21日
AIモデル開発を行う株式会社インキュビットから独立し、2020年に子会社として設立されたOrni株式会社。Orniは、インキュビットのAIモデル開発でも活用していたアノテーションツールであるAnnoStationを中心にサービスを提供しています。
今回はそんな株式会社Orniの橋本英一さんにお話をお伺いしました。
チームでの管理に強みのあるAnnoStation
■まず、Orni様としてはどのような事業を展開されているか教えてください。
—橋本さん
「弊社は、株式会社インキュビットから独立し、2020年9月に子会社として設立しました。
現在はアノテーションツールであるAnnoStationの提供をメインとしていますが、今後は、お客様が学習データをAnnoStationで構築し、その学習データを用いた
その上で、親会社であるインキュビットはAIのモデル開発、Orniはプラットフォーム提供という棲み分けをしています。」
■AnnoStationの概要や強みを教えて頂けますか?
—橋本さん
「基本的なアノテーション機能としてはバウンディングボックス、セグメンテーション、キーポイントといった画像のアノテーション全般に対応しています。AnnoStationの特長としては、チームで学習データを効率的に、高品質な構築することをサポートしている点です。一般的にアノテーションツールと言うと、バウンディングボックスやセグメンテーションといったアノテーション作業ができるツール、という印象があるかと思いますが、AnnoStationでは、それらのアノテーション作業は当然として、
また、アノテーション結果が学習データという資産になりますので、データセット管理ツールとして、その資産を効率的に管理できるようにしています。これによって、どのプロジェクト向けのデータなのか、どのバージョンなのか、などが簡単に管理できるようになっています。
」
■どのような企業様が利用されていますか?
—橋本さん
「多くの企業様にご利用頂いていています。航空写真や衛星写真などをアノテーションするケースも多くなっていますし、土木・建設・建築等のインフラ関連の企業様が、トンネルの壁の破損検知や道路のひび割れ検知、パイプのひびわれや漏水等の工場設備の点検や外観検査、顕微鏡で見た細胞の検出などの学習を行うケースでも活用されています。
また、業種ではありませんが、特長として、これからAIを作っていこうと考えているスタートアップの企業様や、メーカー様など研究開発を行っている企業様に多くご利用頂いています。
弊社サービスは無料のトライアルからご利用頂けますし、そこから発展して高度な管理などもできるようになっていますので、
■現在はどのようなプランで提供されていますか?
—橋本さん
「現在は、パーソナルという小規模なお試しプランや、AIをいくつか試しているお客様向けのチームプラン、AIをビジネスをしており、大規模にデータを活用されているお客様に向けたエンタープライズプランで提供していますので、詳細はお問い合わせ頂ければと思います。」
■実際に何社程度にご利用頂いていますか?
—橋本さん
「自社のプロジェクトでも利用しておりますが、それを除いても、
■今後どのような機能の追加を予定されていますか?
—橋本さん
「現在のアノテーションだけでなく、現在開発中なのですが、
例えば、過去に試行錯誤したバージョンごとの実績を残しておいたり、AIの検出結果を取り込んで(オートアノテーション、プレアノテーション)、その結果に対して修正して学習データとして活用できる仕組みも実現していきます。この部分をより強化し、AIの利用、検証、再学習のプロセスを一貫してサポートできるような機能を追加していきます。
この取り込みはJsonを元に取り込むことができるようになっていますが、更にその先としては、AIを学習させたり、プラットフォームと連携することができるようにもしていきます。」
AIを簡単に作れるプラットフォームに
■今後AIがどうなっていくと思いますか?
—橋本さん
「大手IT企業を中心に、汎用的で高性能なAIが提供され誰でも簡単に利用できるようになってくると思います。
一方で、
■その中でどのような展開を考えていますか?
—橋本さん
「自社のAI開発・運用を包括的にサポートするプラットフォームを提供していきたいと思います。AIを実業務に適用するにあたっては、AIを開発するだけ では終わらず、継続的に学習を重ねて精度向上を図ったり、業務の変化にあわせてチューニングをしたりと、その業務に最適なAIをいかに開発・運用するかが重要になります。それをサポートできるようなプラットフォームにしていきたいです。
例えばコンクリート点検AIを開発する というケースにおいても、コンクリートの種類や屋外屋内といった条件に応じて最適にチューニングされたAIを複数作り場面に応じて使い分ける。また、開発したAIを撮影機材や撮影方法の進化に応じてAIを改善していく。こういった
–ありがとうございました。
今回は、アノテーションツール「AnnoStation」を提供するOrni株式会社へのインタビュー記事でした。
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