NTTデータグループ、生成AI人材育成に本腰!20万人対象の大規模育成計画で2026年度までに3万人の実践人材を創出へ
最終更新日:2024年10月28日
2024年10月24日、NTTデータグループは、全世界約20万人の社員を対象とした生成AI人材育成フレームワークの展開を発表した。
このフレームワークは、人材レベルの定義から評価指標、育成ロードマップまでを網羅し、グローバル標準として整備された。同社は2024年度末までに実践的な生成AI人材を1.5万人、2026年度末までに3万人育成する目標を掲げており、組織全体で高度な専門家を迅速かつ効率的に養成し、競争力の向上を目指す。
目次
<本ニュースの10秒要約>
- 世界約20万人の社員を対象とした体系的な生成AI人材育成フレームワークをグローバルで展開開始
- 2024年度末までに1.5万人、2026年度末までに3万人の実践的生成AI人材の育成を目指す大規模計画
- 4段階の人材レベル定義と評価指標を確立し、属性別の具体的な育成カリキュラムを整備
生成AI人材育成フレームワークの構造と特徴
NTTデータグループが開発した生成AI人材育成フレームワークは、グローバルで統一された人材レベルの定義と評価指標を備えている。このフレームワークは4段階のレベル(Whitebelt、Yellowbelt、Greenbelt、Blackbelt)で構成され、各レベルに応じた明確な評価基準を設定している。特に、Yellowbelt以上のレベルを「実践的生成AI人材」と定義し、上位者の指導のもとで生成AIを活用した案件を推進できる人材として位置付けている。
この実践的人材の育成目標として、2024年度末までに1.5万人、2026年度末までに3万人という具体的な数値目標を設定している。また、基礎的な知識を持つWhitebeltから、案件の成功をリードできるBlackbeltまで、段階的な育成プロセスを確立し、各レベルに応じた育成カリキュラムを整備している。
育成ロードマップとカリキュラムの詳細
本フレームワークの特徴的な点は、人材のタイプや役割に応じて最適化された育成ロードマップとカリキュラムを提供することだ。約20万人の全社員に対して基礎的な生成AIトレーニングを提供するとともに、コンサルタント、営業、開発者、生成AI利用者などの属性別に特化したトレーニングプログラムを整備している。
各レベルに応じたトレーニング施策も明確に定義されており、Whiltebeltレベルでは予備知識を前提としない概要理解から始まり、Blackbeltレベルでは有識者による実案件でのOJTまで、段階的な学習プロセスを設計している。これにより、組織全体の生成AIリテラシー向上と、高度な専門家の効率的な育成を同時に実現する。
今後の展望と社会的影響
NTTデータグループは、本フレームワークを通じて”Gen AI Driven Company”としての変革を目指している。生成AI技術と知識を組織全体で強化し、顧客と自社のビジネスを革新することを目標としている。
佐々木裕代表取締役社長は、生成AIの人材育成が社会的な急務となっている中で、このフレームワークによってスキルの高い専門家を効率的に育成し、顧客のビジネスや市場全体に広く貢献できると強調している。この取り組みは、生成AI技術の社会実装を加速させる重要な役割を果たすことが期待される。
AI Market の見解
NTTデータグループの生成AI人材育成フレームワークは、AIの産業応用における重要な転換点を示すものだ。技術的には、生成AI人材の育成を体系的に整理し、明確な評価基準と育成プロセスを確立した点が注目に値する。これは、今後の業界標準となる可能性を持つアプローチだ。ビジネス的には、約20万人という大規模な組織全体でAIリテラシーの向上を図りながら、3万人の実践的人材を育成するという二段構えの戦略が効果的だ。
これにより、組織全体のAI対応力を底上げしつつ、高度な専門性を持つ人材を効率的に育成できる。
市場への影響としては、このような大規模な人材育成の取り組みが、生成AI技術の産業応用を加速させ、市場全体の成熟度を高める効果が期待できる。また、他の大手企業も同様の人材育成プログラムの導入を検討する可能性が高く、業界全体のAI人材育成の標準化が進むかもしれない。
参照元:NTTDaTa
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