AIを活用したSkydio製の自律飛行ドローン、鹿島建設のトンネル工事現場で遠隔確認を実現
最終更新日:2022年12月19日
Skydio合同会社は、2022年12月14日、AIによる自律飛行ドローンを活用した同社サービス「Skydio Streaming」が、鹿島建設株式会社のトンネル工事に導入されていることを発表した。
Skydioは、AIによる自律飛行技術についてグローバルリーダーを自認するドローンメーカーだ。「Skydio Streaming」は、同社製のドローンで撮影した映像を遠隔地からリアルタイムで視聴できるサービスであり、鹿島建設では山岳トンネル工事の遠隔確認を可能にすることで安全性/効率性/品質の向上を支援している。
目次
<本ニュースの10秒要約>
- AIによる自律飛行技術を搭載したドローンで、鹿島建設のトンネル工事現場を安全に遠隔確認
- 非GPS環境下でも安定した飛行を実現。「Skydio Streaming」では、リアルタイムで映像も伝送
- 掘削現場に立ち会わずとも地山の健全性をリアルタイムで判断、生産性と安全性を大幅に向上
自律飛行技術や全方位障害物回避技術を搭載したSkydio製ドローン
Skydioは、自律飛行技術や全方位障害物回避技術を搭載したドローンを開発・製造している。これらの技術はAIなどを活用したものであり、マニュアル操作ドローンでは飛行が困難であった非GPS環境下や磁界環境でも安定した飛行を実現。複雑な構造物もあらゆる角度から精密かつ自動的に撮影できるため、橋梁やインフラなどの点検業務にも威力を発揮している。
同社は、ドローンの機体を製造・販売すると共に、ドローンを活用したサービスの提供も手がける。そのうちのひとつである「Skydio Streaming」では、ドローンからのリアルタイムでの映像伝送を実現。人が立ち入ることが困難なエリアであっても、遠隔地にある事務所などから安全に状況を把握することを可能にした。
掘削中の切羽直近まで近付き観察できる方法として導入
今回発表された鹿島建設における「Skydio Streaming」の活用は、山岳トンネル工事における生産性と安全性の向上を目的として開始された。
山岳トンネル工事では、切羽(掘削面)の地質観察が非常に重要な管理項目となる。事前の設計段階で、地質状況を正確に把握することは難しい。そのため実際には、トンネル掘削時に切羽を直接観察し、その上で地質に応じた形での掘削が行われる。
掘削作業中の現場にてこの切羽観察を行う際には、岩盤崩落などの危険性を伴う重機の稼働を一旦停止させる必要がある。また観察そのものも、切羽から離れた安全な位置から行わざるを得ない。掘削作業を停止することなく、また掘削中の切羽直近まで近付き観察できる方法として、鹿島建設は「Skydio Streaming」を導入するに至った。
トンネル有識者が、掘削現場に立ち会わずに地山の健全性を判断可能
「Skydio Streaming」の活用により鹿島建設は、掘削中の切羽直近まで近付く形での撮影と、遠隔地からその状況をリアルタイムで観察することが、可能となった。経験豊富なトンネル有識者が、掘削現場に立ち会わずとも地山の健全性をリアルタイムで判断できるようになったため、生産性と安全性を大幅に向上している。
「Skydio Streaming」ではまた、掘削作業の過程で崩れる地山の様子も、近距離から観察できるようになった。地山の硬軟・地質といった詳細な性状も把握可能となったことで、トンネル壁面に吹き付けるコンクリートの厚さの合理的/経済的な決定なども実現している。
ドローンを活用した業務全体の高度化・効率化実現を目指す
鹿島建設における「Skydio Streaming」の活用についてSkydioは、これまで不可能であった領域での高画質撮影とリアルタイム共有を、安全性を確保しながら実現したと自負。今後も、AIによる自律飛行技術の開発を進め、ドローン飛行の安全性向上ならびにドローンを活用した業務全体の高度化・効率化実現を目指すとしている。
参照元:PRTIMES
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