アイシン、走行データや車載カメラ画像をAIが解析して道路維持を支援する「みちログ2.0」をリリースへ
最終更新日:2023年03月30日
株式会社アイシンは、2023年4月1日、AIを活用した道路維持管理サービス「みちログ2.0」をリリースする。
「みちログ2.0」は、車両が収集した走行データや車載カメラの撮影画像をAIが解析することで道路の異常を検知し、道路維持業務をより効率的に改善できるサービスだ。今回のリリースは、同社が既に同サービスの実証実験を行っている愛知県岡崎市および刈谷市にて行われる。
<本ニュースの10秒要約>
- 車載センサとビッグデータ分析、AI画像認識で道路維持管理業務を効率化する、アイシンの「みちログ」
- 「みちログ2.0」では、エッジコンピューティング技術を採用。車載器で路面異常の中間判定も可能に
- AIで、路面損傷のタイムリーな可視化も実現。職員減少や維持管理予算の削減に直面する自治体を支援
自動車部品やエネルギー・住生活関連製品の製造販売を手がけるアイシン
アイシンは、愛知県刈谷市に本社を置き、自動車部品やエネルギー・住生活関連製品の製造販売を手がける企業だ。移動に関わる全領域にわたる幅広い商品を扱っており、近年は自動車領域における「ソフトウェアファースト」の動きにも着目。日々アップデートされる自動車の性能向上に追従できる商品を供給すべく、設計開発におけるDXにも取り組んでいる。
デジタル領域の取り組みにおいて同社は、子どもの車内放置検知システムや振り子式加速度低減技術などの開発も推進。また、世界トップクラスと自負するカーナビゲーションシステムにて培った技術を活用し、コネクティッド&シェアリングソリューションとして乗り合い送迎サービス「チョイソコ」の運用も開始した。同社の「みちログ」もまた、コネクティッド&シェアリングソリューションとして開発されたものだ。
路面異常の早期発見および早期対応を可能にする「みちログ」
アイシンの「みちログ」は、車載センサおよびビッグデータ分析の活用により道路維持管理業務の効率化を実現すべく、開発された。
同システムでは、公用車やごみ収集車に通信機能付き車載センサを設置することで、走行時の路面状態を監視し、路面異常の早期発見および早期対応を可能にする。また、市民から連絡の入った道路異常についてもクラウド上で管理することで、早急な課題解消を図る。
「みちログ」は、道路改善による市民サービス向上という点に加えて、より効率的な行政運営を支援できるという利点も持つ。近年、舗装の老朽化が進む一方で、職員数の減少や維持管理予算の削減に直面している自治体は多い。こうした自治体において、道路維持管理を効率化する「みちログ」への期待は高く、維持管理業務のDX化を進める岡崎市は「みちログ」の実証実験を既に開始している。
従来よりも高精度で路面の異常を検知できる「みちログ2.0」
今回リリースされる「みちログ2.0」は、従来の「みちログ」が備えていたクラウド上でのAI画像認識機能に加えて、車載器での中間判定も可能となった。この中間判定の実現に際してアイシンは、エッジコンピューティング技術を採用。従来よりも高い精度で、路面の異常を検知できるようになった。
「みちログ2.0」ではまた、路面の損傷状況の色分け表示機能を新たに搭載。IRI(路面の平坦性を示す指標)とひび割れ率をAIによって算出し、その結果を地図上に反映することで、損傷状況のよりタイムリーな可視化を実現した。
アイシンは今後も、自治体の道路維持管理業務の効率向上に貢献すると共に、環境/社会をより良いものにする技術開発に取り組むとしている。
参照元:PRTIMES
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