最終更新日:2022-11-11
ビジネスAIのシナモン、エヌエヌ生命の保険募集人向け営業支援システムにAI-OCRシステムを実装
株式会社シナモンは、2022年11月11日、エヌエヌ生命保険株式会社において保険募集人向け営業支援システムへのAI実装を開始したと発表した。
シナモンは、企業に向けてビジネスAIソリューションを提供している企業だ。同社が今回エヌエヌ生命にて実装を開始したのはAI-OCRシステム「Flax Scanner for 保険」であり、帳票分類や読取画質チェックなどの機能により保険契約のデータ化や募集業務を効率化している。
<本ニュースの10秒要約>
- 中小企業向けの生命保険会社で、保険募集人の作業増大を解消すべくAI-OCRシステムを導入
- 帳票分類/読取画質チェック/AI-OCR/確信度算出が可能な「Flax Scanner for 保険」
- 募集業務の効率化をAIで実現、今後は査定業務支援AIや不正検知AIの開発にも取り組む
AIプロダクト事業とAIコンサルティング事業を手がけるシナモン
シナモンは、「誰もが新しい未来を描こうと思える、創造あふれる世界を、AIと共に」というパーパスを掲げて、ビジネスシーンに向けたAIプロダクト事業とAIコンサルティング事業を展開している。変革のシェルパ(先導役)として企業成長を支援すべく、自然言語処理エンジン「Aurora Clipper」や音声認識エンジン「Rossa Voice」、AI-OCR「Flax Scanner」などの開発を推進。非構造化データを幅広くカバーする技術力を蓄積してきた。
同社が今回AI実装を行ったエヌエヌ生命は、中小企業向け生命保険に特化した形で事業を手がける生命保険会社だ。保険契約の帳票管理などについて課題を抱えていたエヌエヌ生命は、AIソリューションを活用した課題の解消をシナモンに委託するに至っている。
非定型書類も事前定義なしで読み取るAI-OCRに、確信度算出機能をプラス
保険募集業務では、エンドユーザーである顧客が既に契約している保障内容の正確な把握した上で、最適な保険商品を検討することが必要となる。しかし、保険契約の帳票は保険会社によってフォーマットも内容も多様であり、管理や把握は複雑極まる。エヌエヌ生命の保険募集人は、法人の保険契約についてシステム入力作業も担っていたため、作業ボリュームの増大が課題となっていた。
この課題解消のため、シナモンの「Flax Scanner for 保険」は導入された。同システムは、帳票分類/読取画質チェック/AI-OCR/確信度算出という機能を備えたAI-OCRシステムだ。
帳票分類機能では、「保険証券」「現況案内」「設計書」の帳票についてAIモデルを作成し、顧客の生命保険契約書類をそれぞれ分類。読取画質チェック機能では、画像認識技術を用いて手振れなどの撮影ミスを検出し、OCR処理後における画像再提出依頼の削減を実現した。AI-OCR/確信度算出機能では、非定型書類を事前定義なしで読み取るAI-OCRに、正確に読み取れたかどうかを算出する機能を加え、難易度が高い帳票も高精度で読み取ることが可能となっている。
AIソリューションで業務を高度化、AI-OCR以外の領域でも開発を推進
「Flax Scanner for 保険」の導入によりエヌエヌ生命は、生命保険契約を簡単にデータ化することが可能となり、募集業務の効率化も実現した。
シナモンは今後、保険会社にとってコア業務となる新契約引き受け業務や給付金/保険金支払い業務についても、AIソリューションによる業務高度化を推進する予定だ。また、AI-OCR以外の領域でもAIの活用を進めるべく、ナレッジ活用/査定業務支援AIや、不正な申請を発見する不正検知AIの開発にも取り組むとしている。
参照元:PRTIMES
AI-OCRについて詳しく知りたい方はこちら、また、金融業界のAI活用事例を知りたい方はこちらの記事をご参考ください。
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