DeepSeek、OpenAI同等の性能を持つ「DeepSeek-R1」をオープンソース提供開始!完全商用利用可能なMITライセンス
最終更新日:2025年02月04日
2025年1月20日、AI開発企業DeepSeek社は、OpenAIのモデルと同等の性能を持つAIモデル「DeepSeek-R1」を発表し、完全オープンソース提供を開始した。
特筆すべきは、商用利用を含むあらゆる用途で自由に利用できるMITライセンスを採用している点だ。
さらに、APIサービスも開始し、入力トークンあたり0.14ドル(キャッシュヒット時)から利用可能となっている。また、32Bおよび70Bパラメータの軽量モデルも同時公開され、オープンソースコミュニティの発展に大きく貢献する内容となっている。
<本ニュースの10秒要約>
- OpenAIの最新モデルと同等の性能を持つAIモデル「DeepSeek-R1」を完全オープンソースで公開
- 大規模強化学習を活用した後処理により、数学、コーディング、推論タスクにおいてOpenAIモデルと同等の性能を実現
- APIサービスを開始し、入力トークンあたり0.14ドルから利用可能
完全オープンソース化とMITライセンスの採用
DeepSeek社は、AIモデル「DeepSeek-R1」のソースコードと技術報告書を完全公開した。採用されたMITライセンスにより、モデルの重みとその出力結果を自由に利用することが可能となった。
これにより、企業や研究機関は、モデルのファインチューニングや蒸留を含む、あらゆる用途での活用が可能となっている。
このような包括的なライセンス採用は、オープンソースコミュニティの発展に大きく寄与するものと考えられる。
技術的特徴と性能
DeepSeek-R1の最大の特徴は、後処理段階での大規模強化学習の採用だ。これにより、最小限のラベル付きデータで著しい性能向上を実現している。
特に数学、コーディング、推論タスクにおいて、OpenAIの同等モデルと匹敵する性能を示している。
詳細な技術情報は公開された技術報告書で確認することができ、モデルの内部構造や学習手法について透明性の高い情報提供がなされている。
APIサービスと価格設定
DeepSeek社は、APIサービス「deepseek-reasoner」の提供を開始した。
価格設定は、入力トークンがキャッシュヒット時に100万トークンあたり0.14ドル、キャッシュミス時に0.55ドル、出力トークンは100万トークンあたり2.19ドルとなっている。
この価格設定は、企業の実用的な導入を促進する水準となっている。また、APIの利用方法については、包括的なガイドラインが提供されており、開発者の円滑な導入を支援する体制が整えられている。
AI Market の見解
DeepSeek-R1の公開は、AIの民主化に向けた重要なマイルストーンとなる。特に、商用利用可能なMITライセンスの採用は、企業のAI導入障壁を大きく下げる効果が期待できる。
技術面では、最小限のラベル付きデータで高性能を実現する手法は、効率的なAI開発の新たな方向性を示している。さらに、軽量モデルの同時公開は、計算リソースの制約がある組織でも高性能AIの活用を可能にする。
これらの取り組みは、AIの実用化と普及を加速させ、市場全体の発展に寄与すると考えられる。今後は、このモデルを基盤とした様々なアプリケーションの登場が期待され、AIソリューション市場の拡大が予想される。
参照元:DeepSeek
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