三井住友銀行と富士通がAIデータ分析ビジネス共創で基本合意書締結
最終更新日:2025年04月04日

株式会社三井住友銀行と富士通株式会社は2025年4月3日、顧客の高度な意思決定や業務効率化の実現に向けたデータ分析ビジネス共創の検討を開始する基本合意書を締結した。
両社は共同で需要予測による経営判断の高度化を主軸に、発注量・人員配置・物流計画などの最適化を支援するサービスを提供する予定で、富士通の特許技術「動的アンサンブルモデル」を活用した高精度なAI需要予測が中核となる。
- 三井住友銀行の業界知見・データサイエンス分析ノウハウと富士通のAI需要予測技術を組み合わせたサービス提供に向けた基本合意
- 複数の予測モデルを自動チューニングで最適に組み合わせる「動的アンサンブルモデル」による安定かつ高精度な需要予測の実現
- 製造業・卸売業・小売業などでの属人的意思決定からデータドリブンな業務推進・効率化への転換を支援
本合意の背景には、日本が直面する少子高齢化の進行や生産年齢人口の減少による人手不足、人件費高騰といった深刻な課題がある。また、企業のサステナビリティ意識の高まりを受け、製造業における過剰在庫や大量廃棄の見直しなど、持続可能な社会実現に向けた課題解決も重要視されている。
このような社会課題の解決を目指し、三井住友銀行と富士通は2024年から共創プロジェクトチームを結成し、顧客ニーズに基づいた調査や分析を進めてきた。その結果、製造業、卸売業、小売業など多様な業界において、属人的な意思決定から脱却し、データに基づいた業務推進と効率化、経営の意思決定に対する強いニーズが確認された。
これを受け、両社は専門知識とテクノロジーを融合させ、顧客の課題解決を目指したデータ分析ビジネスの共創に取り組むこととなった。
合意内容には、顧客の経営意思決定を高度化するデータ分析ソリューションの企画・検討、顧客に対する共同マーケティング活動の展開、両社のアセットやソリューションを組み合わせた実証実験およびサービス提供が含まれる。
特に需要予測による経営の意思決定高度化をテーマに、顧客の発注量・人員配置・物流計画などの最適化実現を支援する。三井住友銀行が持つ業界知見やデータサイエンスなどの分析ノウハウに、富士通のAI需要予測を組み合わせたサービスを提供する予定だ。
富士通のAI需要予測に搭載されている特許登録技術である「動的アンサンブルモデル」は、複数の需要予測モデルを自動チューニングにより最適に組み合わせることができる。
これにより、複数の予測モデルから単一のモデルを選択する場合よりも、需要の周期、外的要因、トレンドなどさまざまな要因で変化する予測対象ごとの特性を的確に捉えた学習が期待でき、安定かつ高精度な需要予測を提供することが可能となる。この技術を活用することで、市場ニーズに迅速に応え、企業の経営判断をサポートする。
両社は本合意に基づき、今後の展望についても明確な方向性を示している。三井住友銀行は中期経営計画「Plan for Fulfilled Growth」において、社会的価値の創造を経営の柱の一つに据えており、これまでも各業界特有の課題や多種多様なニーズに対して、高度なデータサイエンスと金融工学の知見を活用したオーダーメイド型のデータ分析ソリューションにより、顧客のデータドリブンな意思決定の支援を行ってきた。
富士通とのビジネス共創を通じて、データに基づく経営の意思決定を支援する新たな金融・非金融ソリューションの提供を目指していく。一方の富士通は、AI需要予測により、製品需要と在庫管理などの高度化を実現し、廃棄ロス削減や作業効率化などに貢献してきた実績がある。社会課題を起点とした事業モデル「Fujitsu Uvance」のもと、データドリブンマネジメントの取り組みをアジャイルに推進する「Digital Shifts」により顧客の高度な意思決定を実現し、急速に変化する世界で複雑化する経営の変革を前進させる方針だ。
AI Market の見解
三井住友銀行と富士通のAIデータ分析ビジネス共創は、金融機関とテクノロジー企業の強みを掛け合わせたシナジー効果が期待できる取り組みだ。特に注目すべきは富士通の「動的アンサンブルモデル」技術で、単一の予測モデルではなく複数モデルを最適に組み合わせる手法は、変動の激しい市場環境における予測精度の安定性を高める点で技術的優位性がある。
ビジネス面では、銀行が従来の金融サービスの枠を超え、データ分析という非金融領域でのサービス展開を図る動きとして意義深い。今後、このような銀行とテクノロジー企業の協業モデルが増加し、企業のDX推進を支援する新たなエコシステムが形成されると想定される。
参照元:富士通株式会社
AI需要予測に関するよくある質問まとめ
- 動的アンサンブルモデルとは具体的にどのような技術ですか?
動的アンサンブルモデルは富士通の特許登録技術で、複数の需要予測モデルを自動チューニングにより最適に組み合わせる技術です。従来の単一モデル選択と比較して、需要の周期、外的要因、トレンドなど様々な変動要因に対応できる利点があります。予測対象ごとの特性を的確に捉えた学習が可能となり、結果として安定かつ高精度な需要予測を実現します。これにより、市場変化への迅速な対応と企業の経営判断をデータに基づいてサポートします。
- 三井住友銀行と富士通のデータ分析ビジネス共創はどのような企業を対象としていますか?
記事によると、製造業、卸売業、小売業など多様な業界の企業を対象としています。特に属人的な意思決定から脱却し、データに基づいた業務推進と効率化、経営の意思決定を必要としている企業向けのサービスです。具体的には発注量・人員配置・物流計画などの最適化を支援するソリューションを提供する予定であり、過剰在庫や大量廃棄の見直しといったサステナビリティ課題を抱える企業にとっても有益なサービスとなることが期待されます。

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