Microsoft Copilot Studioとは?特徴・機能・できること・料金・使い方・活用例を徹底解説!
最終更新日:2025年04月15日

- ノーコードで業務用AIエージェントを構築でき、非エンジニアでも実用的なボットを短時間で作成可能。
- Microsoft 365やTeams、Salesforceなどと連携でき、データ統合や複数チャネルでの活用に優れる。
- アクセス制御や監査ログ、誤応答対策などセキュリティ機能が充実しており、大企業での導入にも適している。
Microsoft Copilot Studioは、ノーコードで高度なAIエージェントを簡単に構築できる開発ツールです。
本記事では、Copilot Studioの特徴・機能・できること・料金プラン・使い方・活用例まで、初心者にもわかりやすく徹底的に解説します。これから導入を検討している方、最新のAIツールに興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
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目次
Microsoft Copilot Studioとは?
Microsoft Copilot Studioは、AIを活用した会話型エージェント(チャットボット)や業務自動化フローを、誰でも視覚的に簡単に作成できるプラットフォームです。
Microsoft 365やTeamsとの連携に最適化されており、企業の業務効率化・サポート体制の強化を支援します。
Copilot Studioでは、ユーザーは「自然な言葉で何をしたいか」を記述するだけでエージェントが構築できるため、これまで必要だったプログラミングの専門知識は不要です。ビジュアルエディターや自然言語の指示でフローを組み立てることができるため、非エンジニアでも短時間で実用的なAIエージェントを開発できます。
また、Copilot Studioは単なるチャットボット開発ツールにとどまらず、社内外のデータ連携、外部アプリケーションとの連携、リアルタイムな意思決定支援など、多様なシナリオに対応可能なエンタープライズ向けのAI開発基盤となっています。
Microsoft Copilot Studioの特徴・機能
ノーコード/ローコードで誰でもエージェントを構築可能
Copilot Studioは、プログラミング不要のノーコード/ローコード環境を提供しており、専門知識がなくてもビジネス部門の担当者が自らAIエージェントを作成できます。
自然言語による指示やビジュアルエディターでトピックやアクションを直感的に構築でき、複雑な業務シナリオにも対応可能です。開発や改修のスピードが格段に向上し、現場主導でのAI活用が実現します。
ダイナミックなワークフローと自律的な判断による業務自動化
Copilot Studioで作成したエージェントは、業務の流れをリアルタイムで把握し、状況に応じた最適な処理を自動的に組み立てて実行します。
トリガーや条件分岐に応じて構築されるダイナミックエージェントプランにより、複雑な業務ロジックにも柔軟に対応できます。
また、エージェントが独自に実行した処理の流れや判断基準を可視化できるため、透明性の高い運用と改善が可能です。
Microsoft 365および外部サービスとの強力な統合
Copilot Studioは、Microsoft 365のCopilotをはじめとした業務ツールや外部SaaS(Salesforce、ServiceNowなど)とシームレスに連携できます。
作成したエージェントはTeamsやOutlookなど複数のチャネルに展開でき、社内業務から顧客対応まで幅広く活用可能です。
また、数千種類のコネクタにより、データ連携やアクション自動化も容易に実現できるのが特長です。
エンタープライズ向けのセキュリティと運用ガバナンス
Copilot Studioは、企業利用を前提とした堅牢なセキュリティ基盤と運用管理機能を備えています。
エージェントごとのアクセス制御、情報ラベルの設定、暗号化、データ漏洩防止、監査ログなどの高度な機能に加え、AIによる誤応答や意図しない動作を防ぐための「生成オーケストレーション制御」やプロンプトインジェクション対策も提供されています。
AIによる一般知識対応でトピック作成の負荷を軽減
「AI全般ナレッジ」機能を活用すれば、あらかじめ定義されたトピックに該当しない一般的な質問にもエージェントが柔軟に回答できます。
これにより、すべての想定質問に対して個別トピックを準備する必要がなくなり、FAQの整備工数を削減しつつ、ユーザー満足度を高めることができます。
生成型の回答と組み合わせることで、情報源のない質問にも知識ベースから適切に応答する能力が強化されます。
最新の生成AIとAIモデルによる高度な対話と推論
Copilot Studioでは、OpenAIの最新モデル(例:o1シリーズ)等を含む高度な生成AIが統合されており、ユーザーの質問に対して文脈を踏まえた自然な回答や判断が可能です。
社内外のナレッジソース(Web、SharePoint、ファイル等)から自動で情報を抽出・要約し、手動のトピック作成なしで対話型の応答を生成できます。
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Microsoft Copilot Studioの料金プラン

プラン名 | 料金 | 概要 |
---|---|---|
Microsoft Copilot Studio | ¥29,985 (25,000メッセージ/月) | 複数チャネルで利用できる独自エージェントを構築可能。 グラフィカルな開発環境を備え、生成AI、高度なダイアログ作成、ナレッジ分析、組み込み分析などが利用できます。 ※価格に消費税は含まれていません。 |
Microsoft Copilot Studio(従量課金制) | 使用量に応じて課金 | 事前契約なしで利用開始可能。 Azureサブスクリプションが必要です。 ビジネスクリティカルなエージェントを柔軟に構築・展開できます。 |
Microsoft 365 Copilot | ¥4,497 / ユーザー / 月(年払い) または ¥4,722 / 月(毎月支払い) | Microsoft 365 Copilotと連携するエージェントを作成可能。 適格なMicrosoft 365サブスクリプションが必要です。 ※市場や言語によって利用できない場合があります。 |
※詳細なプラン内容や条件については、公式サイトをご確認ください。
Copilot Studioの始め方
まず、Copilot Studioを使い始めるには、職場または学校で発行されたアカウントが必要です。
公式サイトにアクセスしてアカウントを登録します。個人のメールアドレスでは登録できないため注意が必要です。
アカウントを登録すると、60日間すべての機能が利用できる無料試用版が開始されます。(試用期間が終了した後も、作成したエージェントは最大90日間維持されるため、すぐにライセンスを購入しなくても内容の確認や継続作業が可能です。)
Copilot Studioでのエージェント作成手順
Copilot Studioにログインしたら、「作成」>「新しいエージェント」ボタンをクリックし、新しいエージェントを作ります。

エージェントには名前と役割を設定し、どのような話し方でユーザーとやり取りするかを自然な文章で説明します。
次に、WebサイトのURLやファイルなどをナレッジソースとして登録すると、エージェントがその情報をもとに回答できるようになります。必要に応じて複数の情報源を追加することも可能です。
使用できるナレッジソースについては、こちらの公式ドキュメントをご参考ください。
設定が完了したら、画面上のテストチャットで実際にエージェントと会話をしながら、応答内容を確認します。修正が必要な場合は、指示や情報を見直して再テストします。
エージェントが完成したら、「公開」ボタンを押すことで、WebページやTeamsなどのチャネルに展開できます。
これで、作成したエージェントがすぐに実際の業務で使えるようになります。
Microsoft Copilot Studioの活用例
>Microsoft Copilot Studioを活用して、以下のようなことが可能です。
カスタマーサポートの強化

カスタマーサポート用のチャットボットを構築し、顧客からの基本的な問い合わせに24時間対応できる体制を作れます。複雑な案件は適切な担当者に自動エスカレーションされるため、対応スピードと品質の両方を向上できます。
社内FAQボットの作成
Teamsチャネルや社内ポータルに展開できるFAQボットを簡単に作成できます。よくある質問に自動で回答することで、社員からの問い合わせ対応にかかる時間を大幅に削減し、業務負荷を軽減できます。
業務レポートの自動作成
売上推移やキャンペーン効果、顧客対応実績などのデータをもとに、レポートを自動作成します。作成したレポートはWordやPowerPoint形式に変換でき、経営層への報告資料作成もスムーズに進めることができます。
プロジェクト管理支援
Teamsとの連携を活用して、進行中プロジェクトのタスク進捗確認や期限リマインド、リソース配分のアドバイスなどをサポートします。リスクの早期発見やチーム全体の負荷把握にも役立ち、プロジェクト成功率を高めます。
マーケティング業務の支援
キャンペーン施策のアイデア出し、SNS投稿文の作成、市場トレンドや競合分析レポートの自動生成を支援します。これにより、マーケティングチームのリサーチや施策立案のスピードと効率が大幅に向上します。
下記は、実際にMicrosoft Copilot Studioを利用して作成された、Xで投稿されている活用例です。
社内ナレッジから回答
Microsoft Copilot Studio で非常に要望の多い要求機能をぎゅっと実装した、自律型ではないけど基本を理解できるエージェント を作成しました。
✅️社内ナレッジから回答
✅️社内ナレッジから回答できなければインターネットの情報から回答しつつ、Webからの情報によるとと但し書きをいれる… pic.twitter.com/hlBIUeoVjK— ギークフジワラ (@geekfujiwara) April 3, 2025
Microsoft Copilot Studioに関するよくある質問まとめ
- Microsoft Copilot Studioを導入するために必要なライセンスは何ですか?
Microsoft Copilot Studioを利用するには、主に3つの料金プランがあります。
基本プランは月額29,985円(25,000メッセージ/月を含む)となっており、複数チャネルで利用できる独自エージェントを構築可能です。また、使用量に応じた従量課金制プランもあり、こちらはAzureサブスクリプションが必要です。
Microsoft 365 Copilotと連携して使う場合は、ユーザーあたり月額4,497円(年払い)または4,722円(毎月支払い)のプランに加入する必要があります。
- Copilot Studioで作成したAIアシスタントはどのように公開・展開できますか?
Copilot Studioで作成したAIアシスタントは、複数の方法で公開・展開できます。まず、Teamsチャネルに展開することで、社内コミュニケーションツール内で直接利用可能になります。
また、Webチャットウィジェットとして埋め込むことで、社内ポータルサイトや顧客向けウェブサイトに設置することもできます。さらに高度な活用を目指す場合は、Power Apps経由で独自アプリケーションに統合することも可能です。
まとめ
Microsoft Copilot Studioは、誰でも直感的に扱えるノーコード環境とMicrosoft製品との強力な連携性により、AIを活用した業務効率化を現場主導で実現できるプラットフォームです。
社内外のさまざまな業務シーンで活用が進んでおり、今後ますます注目される存在となるでしょう。
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