Google、日本語版Gemma 2 2Bを公開!GPT-3.5を凌ぐ性能と多言語対応
最終更新日:2024年10月11日
2024年10月3日、Googleは東京で開催されたGemma Developer Dayにおいて、日本語版Gemma 2 2Bの公開を発表した。このモデルは、優れた文章力と指示内容の的確な理解力を持ち、自社評価ではGPT-3.5を上回る性能を示している。
さらに、モバイル端末での高速処理や日英両言語における高品質な出力を維持しつつ、コンパクトなサイズを実現。Googleは、この技術を通じて世界中の開発者が独自の言語や文化に合わせてAIを活用できる環境を目指している。
<本ニュースの10秒要約>
- 日本語版Gemma 2 2B公開、GPT-3.5超えの性能とモバイル端末での高速処理を実現
- 東京科学大学との協力で日本のオープンモデル開発支援と新技術開拓に取り組む方針
- Kaggleコンペ開催で多言語Gemmaモデル構築を促進、グローバルコミュニケーション実現へ
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日本語版Gemma 2 2Bの特徴と性能
日本語版Gemma 2 2Bは、従来のGemma 2と比較して全体的な品質が向上している。特筆すべき点は、優れた文章生成能力と指示内容を的確に理解し反映する能力だ。Googleの自社評価によると、このモデルはGPT-3.5を上回るパフォーマンスを示している。
さらに、モバイル端末上でも高速でスムーズな処理が可能であり、日本語と英語の両言語において高い品質を維持している。このような優れた結果は、モデルのサイズを考慮すると特筆に値する。Googleは、Gemmaモデルが英語以外の言語でも高い性能を発揮できることを示す重要な成果だと位置付けている。
AIリサーチへの支援体制
Googleは、オープンモデルの進化にはコミュニティの力が不可欠だと認識している。そのため、研究者向けにTPU Research CloudプログラムやGoogle Cloudクレジットなどを通じてコンピューティングリソースを提供している。さらに、日本国内での取り組みとして、東京科学大学情報理工学院情報工学系の岡崎直観教授らの研究チームと協力関係を築いている。
この協力関係を通じて、日本におけるオープンモデルの開発支援と新技術の開拓を進める方針だ。岡崎教授は、Gemmaシリーズが日本語と英語の能力をバランスよく備えていることを評価し、日本の文化や知識に関する能力をさらに向上させる方法についてGoogleと共同で取り組むことへの期待を表明している。
Kaggleを通じたグローバルコミュニケーションの促進
Googleは、言語の壁を越えてすべての人がGemmaにアクセスし、AIによる革新的なサービスを享受できる環境の実現を目指している。その一環として、Kaggleコンペティションを開催している。このコンペティションは、多言語向けのGemmaモデル構築を目的としており、日本の開発者にも参加を呼びかけている。
Googleは、開発者コミュニティの力を借りて言語間の障壁を取り払い、世界中の人々をつなぐことを目指している。今後も開発者コミュニティとの密接な連携を継続し、日本のAIの未来を共に形作っていく意向を示している。
AI Market の見解
日本語版Gemma 2 2Bの公開は、AIモデルの多言語対応と性能向上において重要な一歩だ。GPT-3.5を上回る性能とモバイル端末での高速処理の実現は、AIの実用性と普及を大きく促進する可能性がある。特に、日本語と英語の両言語で高品質な出力を維持しつつコンパクトなサイズを実現した点は、多言語AIモデルの新たな基準となり得る。
また、東京科学大学との協力や Kaggle コンペティションの開催は、オープンな開発環境の促進と多様な言語・文化への対応を加速させるだろう。これらの取り組みは、AIの民主化とグローバルコミュニケーションの促進に大きく貢献し、AIの応用範囲を拡大させると同時に、新たなビジネス機会を創出する可能性が高い。今後、Gemmaをベースとした多言語AIアプリケーションの急速な発展が予想され、グローバル市場におけるAI活用の新たな展開が期待される。
参照元:Google
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