株式会社マネーフォワード、AI戦略「Money Forward AI Vision 2025」を発表
最終更新日:2025年04月04日

マネーフォワードは2025年4月2日、AI技術を活用した新戦略「Money Forward AI Vision 2025」を発表した。この戦略では、高度な自律性とタスク遂行能力を持つ「AIエージェント」を開発し、企業のバックオフィス業務の自動化と効率化を推進。
さらに外部パートナーのAIエージェントも活用できる「AIエージェントプラットフォーム」と、企業のAI活用を支援する「AXコンサルティング」を提供予定で、特に人手不足に直面する企業の生産性向上を目指す。
- マネーフォワードが2025年、自律的に業務を遂行する「AIエージェント」の提供を開始し、バックオフィス作業の自動化と意思決定支援を強化
- 外部パートナーのAIエージェントも活用できる「AIエージェントプラットフォーム」を構築し、士業や販売パートナーとのエコシステム形成へ
- 新会社を含むグループ全体でAI活用を支援する「AXコンサルティング」を展開し、複雑な業務の自動化と意思決定スピード向上を実現
マネーフォワードが発表したAI戦略「Money Forward AI Vision 2025」は、深刻化する少子高齢化と生産年齢人口の減少という社会課題に対応するものだ。日本の生産年齢人口は1995年をピークに減少しており、2050年には2023年から約25%減少する見込みとされている。同社はこれまで、「お金を前へ。人生をもっと前へ。」というミッションのもと、バックオフィス業務のクラウド化を推進してきた。
特にBusinessドメインでは30を超えるプロダクトを提供し、データの自動取得や自動仕訳などのテクノロジーで企業のDXを支援してきた実績がある。今回の戦略は、近年のAI技術の進化を背景に、従来のデジタル技術では実現できなかったレベルでのビジネス改革を目指すものだ。
同社は特に「デジタルワーカー」市場への参入を明確に位置づけており、AIを活用したサービス提供を通じて、企業の生産性向上、コスト削減、持続的な成長に貢献する意向を示している。
具体的な提供予定サービスとして、まず「マネーフォワード クラウド」における「AIエージェント」の提供が挙げられる。同社のクラウドサービスは2013年の開始以来、40万を超える事業者に利用されているが、依然としてデータ入力や整理といった反復作業や煩雑なコミュニケーション、期日に追われる業務などが時間的・精神的負担となっているという。
これらの課題を解決するため、次に対応すべき作業の提案やシーンに合わせたリマインドなど、高度な情報処理による自動化を通じて業務効率と意思決定を支援するAIエージェントを開発している。
その特長は自律的に作動する点で、人間からの指示を待たずに自ら判断し、状況を分析して最適な行動を提案する。経費領域では、「マネーフォワード ビジネスカード」での支払いから自動的に経費申請内容を提案し、承認依頼の確認通知も自動化する。
また、士業事務所向けには、資料回収エージェントや勘定科目レコメンドエージェントなどの提供を検討しており、各領域のAIエージェントは2025年中に順次提供を開始する予定だ。
マネーフォワードは同時に、「AIエージェントプラットフォーム」と「AXコンサルティング」の提供も予定している。AIエージェントプラットフォームでは、同社が提供するAIエージェントに加え、外部パートナーが開発したAIエージェントもインストール可能となり、ユーザーが最適な組み合わせで活用できる環境を提供する。
さらに、士業事務所、販売パートナー、BPOパートナーなど多様なパートナーとの共創を通じて、より効果的なAIエージェントの活用を提案できるエコシステムの構築を目指している。また、「AXコンサルティング」では、SaaSの導入・運用支援に加え、AIエージェントを活用することで、従来のシステムでは自動化が困難であった複雑な業務や、人間の判断が不可欠な高度な業務の自動化・効率化を実現する。
具体例として、契約書や請求書に基づく複雑な経理処理の自動化や財務分析、将来予測といった業務の高度化を支援し、業務スピードだけでなく意思決定スピードの向上にも貢献するとしている。このサービスは同社グループの新会社「マネーフォワードクラウド経営管理コンサルティング株式会社」を通じて提供される。
また、マネーフォワードエックス株式会社を通じて金融機関向けにもAIエージェントを活用した「AXコンサルティング」を展開し、金融機関のあらゆる課題解決をサポートする方針だ。
AI Market の見解
マネーフォワードの「Money Forward AI Vision 2025」は、日本企業によるAI活用の本格化を象徴する戦略と言える。特に注目すべきは「AIエージェント」という概念を通じて、単なるAI機能の提供ではなく「デジタルワーカー」という新たな市場を創出しようとしている点だ。
これは従来のRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を超えた、より高度な自律性と判断能力を持つAIシステムの実用化を意味する。同社が40万以上の企業に提供してきたバックオフィスSaaSの基盤に、AIエージェントを統合することで、データ入力から分析、意思決定支援までをカバーする総合的なソリューションへと進化する可能性が高い。
また、外部パートナーのAIエージェントも取り込む「AIエージェントプラットフォーム」構想は、日本版のAIエコシステム構築に向けた重要な一歩と位置づけられる。これにより、特定業界向けの専門的なAIエージェントの開発が促進され、業務自動化の範囲と質が飛躍的に向上すると想定される。少子高齢化という日本特有の社会課題に対応するAI活用モデルとして、国内外から注目を集める可能性がある。
参照元:PR TIMES
Money Forward AI Visionに関するよくある質問まとめ
- マネーフォワードのAIエージェントはどのような業務を自動化できますか?
マネーフォワードのAIエージェントは、バックオフィス業務における反復作業や煩雑なコミュニケーション、期日管理などを自動化できます。
具体例として、経費領域では、ビジネスカードでの支払いから自動で経費申請内容の提案、承認依頼の確認通知が行われます。
また、士業事務所向けには、資料回収エージェントによる必要資料のリスト化と自動リマインド、勘定科目レコメンドエージェントによる高精度な勘定科目の提案などが予定されています。AIエージェントは人間からの指示を待たずに自ら判断して行動を提案する自律性が特徴です。
- AIエージェントプラットフォームとは何ですか?
AIエージェントプラットフォームは、マネーフォワードが提供するAIエージェントだけでなく、外部パートナーが開発したAIエージェントも導入・活用できる環境です。ユーザーは自社の業務に最適なAIエージェントを組み合わせて利用することができます。マネーフォワードは士業事務所、販売パートナー、BPOパートナーなど多様なパートナーとの共創を通じて、AIエージェントのエコシステム構築を目指しています。このプラットフォームにより、特定業界や業務に特化した専門的なAIエージェントの活用が可能になり、より広範囲かつ効果的な業務自動化が実現します。

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