メタバース開発支援プラットフォーム「NVIDIA Omniverse」、アップグレードで生成AI/OpenUSDへの対応を強化
最終更新日:2023年08月13日
エヌビディア合同会社は、2023年8月9日、本社である米NVIDIA社が「NVIDIA Omniverse」のメジャーアップグレードをリリースしたと発表した。
「NVIDIA Omniverse」は、メタバースアプリケーションの作成/運用を支援するコンピューティングプラットフォームだ。今回のアップグレードでは生成AI/OpenUSDへの対応強化が図られ、3Dパイプラインの最適化を通じて開発者や産業企業などを支援し、3Dワークフローと産業デジタル化を加速するとしている。
<本ニュースの10秒要約>
- GPUの発明でCGを再定義し、現在はAI躍進に向けて産業用メタバースの創造に取り組むNVIDIA社
- 3Dに関わるクリエイター/開発者/企業に恩恵をもたらす「NVIDIA Omniverse」をアップグレード
- 大規模かつ複雑な世界規模のシミュレーションの構築が可能に。レンダリングの最適化も実現
OpenUSDを使用して3D作品を統合する「NVIDIA Omniverse」
NVIDIA社は、1993年の創業時よりアクセラレーテッドコンピューティングのパイオニアであり続けている企業だ。同社が1999年に発明したGPUは、PCゲーム市場の成長を促進すると共にCG(コンピューターグラフィックス)の再定義を実現。現在は、フルスタックコンピューティング企業としてデータセンター規模の製品を提供し、AIの躍進を後押しすべく産業用メタバースの創造にも取り組んでいる。
NVIDIA社の「NVIDIA Omniverse」は、OpenUSDを使用して3D作品を統合することによって、3Dに関わるクリエイター/開発者/企業に恩恵をもたらすプラットフォームだ。クリエイターは、お気に入りのクリエイティブアプリを「Omniverse」に同期することで高速で3D作品を作成することができる。開発者はコードをほとんど使用せずに3Dワークフローを高速化するメタバースアプリケーションが構築でき、企業は3Dデータとチームを接続・統合して産業のデジタル化を進めることが可能だ。
OpenUSDを通じて生成AI(ジェネレーティブAI)を活用し、ツールの強化を図ることが可能に
今回リリースされた「NVIDIA Omniverse」のメジャーアップグレードにおけるハイライトは、ネイティブOpenUSDアプリケーション/拡張機能を開発するエンジン「Omniverse Kit」の進化と、「NVIDIA Omniverse Audio2Face」基盤アプリ/空間コンピューティング機能の進化だ。
これらの改良により「NVIDIA Omniverse」を利用する開発者は、OpenUSDを通じて生成AIを活用し、ツールの強化を図ることが可能となった。企業は、産業用アプリケーションのデジタルのテスト場として「NVIDIA Omniverse」を活用する際、以前よりも大規模かつ複雑な世界規模のシミュレーションの構築が可能となっている。
「Omniverse Enterprise」における提供も予定
今回の「NVIDIA Omniverse」のメジャーアップグレードでは、レンダリングの最適化も行われた。「NVIDIA Ada Lovelace」アーキテクチャを最大限に活用し、新たなAIノイズ除去機能を用いたリアルタイムの4Kパストレースも実現。ネイティブRTXを活用した空間統合も行われ、3Dプロジェクトや仮想世界を好きなように体験できる機会をユーザーに提供している。
「NVIDIA Omniverse」のメジャーアップグレードは、現在無料でダウンロードできるベータ版で利用することが可能だ。「Omniverse Enterprise」における提供も、NVIDIA社は予定している。
なお今回のエヌビディア合同会社による発表は、NVIDIA社が米ロサンゼルスにて2023年8月8日付で公開したプレスリリースを翻訳する形で行われている。
参照元:PRTIMES
生成AI(ジェネレーティブAI)について詳しく知りたい方はこちらの記事もご参考ください。
AI Market ニュース配信チームでは、AI Market がピックアップするAIや生成AIに関する業務提携、新技術発表など、編集部厳選のニュースコンテンツを配信しています。AIに関する最新の情報を収集したい方は、ぜひ𝕏(旧:Twitter)やYoutubeなど、他SNSアカウントもフォローしてください!
𝕏:@AIMarket_jp
Youtube:@aimarket_channel
TikTok:@aimarket_jp
過去のニュース一覧:ニュース一覧
ニュース記事について:ニュース記事制作方針
運営会社:BizTech株式会社
ニュース掲載に関するご意見・ご相談はこちら:ai-market-press@biz-t.jp