Tokyo Artisan Intelligence、AIプラットフォームの量産拡充に向けて資金を追加調達
最終更新日:2023年12月27日
Tokyo Artisan Intelligence株式会社は、2023年12月25日、AIプラットフォームの量産拡充に向けて資金の追加調達を行ったと発表した。
Tokyo Artisan Intelligenceは、東京工業大学発ベンチャーとしてAI量産ビジネスなどを展開している企業だ。今回の調達は、FPGAベースのAIプラットフォームを量産展開するための施策であり、三井住友海上キャピタル株式会社をリードキャピタルとして5000万円を新たに調達している。
<本ニュースの10秒要約>
- 東工大発ベンチャーとしてAI量産ビジネスなど進めるTokyo Artisan Intelligence
- 長期間のシステム運用に耐えられるAIプラットフォームを開発、量産需要に対応
- 三井住友海上キャピタルから新たに5000万円を調達、研究成果をさらに社会へ還元
低電力/高速/低コストのエッジAIを開発
Tokyo Artisan Intelligenceは、東京工業大学の研究成果を社会に実装すべく、2020年3月に事業を開始した。東京工業大学の研究開発では、AI/ディープラーニングのハードウェア化が実用的な性能/コストで可能になった。同社はこの成果を用いて、低電力/高速/低コストのエッジAI開発に取り組んでいる。
エッジAIは、ディープラーニングなどを用いたAIアルゴリズムを端末側(=エッジ)で実行する技術を指す。同社は、東北大学中原研究室で研究開発したニューラルネットワーク圧縮技術とハードウェア実装技術によって、リアルタイムかつ低消費電力のエッジAIを開発。産業機器/医療機器/製造装置/ヘルスケア/インフラといった幅広い領域に向けて、ニーズに合わせたソリューションを提供してきた。
AI量産ビジネスを立ち上げたTokyo Artisan Intelligence
これらの開発で得たノウハウを活かし、Tokyo Artisan IntelligenceはAI量産ビジネスを立ち上げた。
AI量産に際して同社は、AI開発環境「TAI Compiler」を社内向けにカスタマイズし、案件に応じた高性能なAIエッジデバイスを開発できる環境を整備。この環境で、長期間のAIシステムの運用に耐えられるAIプラットフォームを開発した。
このAIプラットフォームは、これまで同社がPoC案件で蓄積したノウハウを活用し、長期間のAIシステムの運用に耐えられるものとして開発された。様々な顧客のセンサに対応できる豊富なI/Oを持つFPGAを採用し、産業機器などの過酷な要望に対応できる設計も施されている。
このAIプラットフォームの量産に向けて同社は、商社とも連携しながら量産需要に対応可能な体制を整備。2024年1月から、産業車両/災害検知/鉄道装置といった領域で順次搭載が開始される予定だ。
AI研究による成果をさらに社会へ還元
今回Tokyo Artisan Intelligenceへの投資を行った三井住友海上キャピタルは、Tokyo Artisan Intelligenceの技術力と経営戦略を高く評価しており、2021年9月に初回投資を実行。その後も追加投資を重ね、今回新たに5000万円を投資するに至った。
Tokyo Artisan Intelligenceは今回の資金追加調達により、経営基盤の強化とAI量産プラットフォームの拡販を進め、AI研究による成果をさらに社会へ還元するとしている。
参照元:PRTIMES
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