Googleの画像生成AI「Imagen 4」とは?特徴・活用メリット・始め方・料金を徹底解説!実際の生成例も紹介!
最終更新日:2025年05月28日

- Imagen 4は、Googleが提供する2025年5月に発表された画像生成AIモデルであり、前世代のImagen 3と比較して表現力・解像度・処理速度のすべてが大幅に進化
- フォトリアルから抽象画、漫画風まで多様なスタイルに対応し、プロンプトによる直感的な操作で高品質な画像を即時に生成可能
- GeminiやVertex AIなど複数のGoogleサービスを通じて提供され、無料プランでもImagen 4の画像生成機能が利用可能
Google Imagen 4は、2025年5月に発表されたImagen 3の登場からさらに進化を遂げた、Googleの画像生成AIです。Imagen 3は2024年10月にGeminiで提供が始まり、12月にはVertex AIを通じて一般ユーザーにも公開されましたが、その使いやすさと高精度な描写力から多くの注目を集めました。
そして、Imagen 4はその上位モデルとして、より多彩な表現力と処理速度を兼ね備えた次世代の画像生成AIとして登場しました。
Imagen 4は、フォトリアルな風景から抽象的なアート表現まで、多彩なスタイルに対応し、誰でもシンプルな指示で高品質なビジュアルを瞬時に生成できます。質感や光の表現、文字の描写においても従来モデルを凌ぐ精度を誇り、クリエイティブ業務の効率と表現力を飛躍的に高めてくれます。
本記事では、Google Imagen 4の特徴、性能、使い方・料金プラン、注意点、活用事例まで徹底解説します。画像生成AIの導入を検討している方や、最新のAI技術に興味がある方は、ぜひ最後までご覧ください。
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目次
Imagen 4とは?
Imagen 4は、Googleが開発した最先端の画像生成AIモデルです。
テキストから高品質な画像を出力するモデルとして設計され、従来のImagenシリーズの中でも、表現力・処理速度・多様性の面で大きく進化しています。
Imagen 4は、Geminiアプリ、Whisk、Vertex AI、Google Workspace(スライド、ドキュメント、Vidsなど)といった複数のサービスを通じて提供されており、ユーザーはあらゆるプラットフォーム上でシームレスに画像生成を行うことができます。
印刷物やプレゼン資料に適した最大2Kの高解像度画像を生成できる点も、本モデルの強みのひとつです。
Imagen 4の特徴
多様なアートスタイルへの柔軟な対応
Imagen 4は、フォトリアルなスタイルから抽象画、インプレッショニズム、ボタニカルアート、水彩、インク画、Sumi-e、日本風漫画、レトロフューチャー風まで、幅広いビジュアルスタイルを高精度で再現できる能力を備えています。

プロンプトに応じて、質感・構図・ライティング・色彩まで繊細に描写することが可能です。
高度な文字描写とタイポグラフィ再現
Imagen 4では、ポスターや漫画などに必要な文字表現がより自然に描けるよう改良されています。文字の形状やタイポグラフィの整合性が高まり、デザイン用途への適性が向上しています。

日本語の文字を画像に含めようとしましたが、うまく再現されませんでした。現段階では、日本語のテキスト表現は正確に生成するのが難しいようです。
最大2K解像度での出力
本モデルでは、最大2K(2000ピクセル超)に対応した高解像度画像の生成が可能で、ウェブコンテンツだけでなく、印刷物への利用にも適しています。画像の鮮明度や質感描写の精度は、前世代を大きく上回ります。
高速処理オプション(近日公開予定)
Imagen 4では、前世代(Imagen 3)と比較して最大10倍の速度で画像生成が可能な高速バージョンが近日中にリリース予定です。これにより、多数のアイデアを短時間で可視化することが可能になります。
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Imagen 4の性能
Imagen 4は、ユーザーによる主観評価「GenAI-Bench」において、旧バージョンや他の主要な画像生成モデルと比較して高いEloスコアを記録しており、特に「Overall Preference(全体的な好ましさ)」の指標で高い評価を得ています。
これは、生成画像がユーザーの意図とどれだけ一致しているか、視覚的な魅力、生成スピードといった観点を総合的に評価したものです。
モデルカードによると、Imagen 4はフォトリアリスティックな描写をはじめ、色彩や質感、細部表現の精度が大幅に向上しており、従来よりも意図に忠実な出力が可能です。スペルやタイポグラフィの正確性、指示文の理解力も強化され、全体としての完成度が高まっています。
Imagen 4はレイテンシの点でも良好な結果を示しており、使用環境に左右されるものの、実用面でも優れた性能を発揮しています。さらに、複数の視覚化された評価グラフでもImagen 4の優位性が確認されています。
Eloスコアとレイテンシを比較した散布図では、Imagen 4は高スコア・低レイテンシを両立しており、実用性と品質を兼ね備えたモデルであることが明らかです。
また、モデル別ランキングでも上位にランクインし、MidjourneyやDALL·E 3など他社モデルを上回る評価を獲得しています。
モデル間の勝率を比較したマトリクスでは、多くの競合モデルに対してImagen 4が50%以上の選好率を記録しており、ユーザーによる選択の場面でも安定した支持を得ていることがわかります。
このように、Imagen 4は多角的な観点から高い信頼性と実用性を証明しており、Googleが提供する画像生成モデルの中でも極めて完成度の高いモデルとなっています。
Imagen 4を使うには?
Imagen 4は、以下のGoogle製品やサービスを通じて利用することが可能です。
これらのサービスを通じて、ユーザーは画面上から直接画像生成機能を利用できます。Geminiでは、自然言語でプロンプトを入力することでImagen 4による画像生成が可能です。
また、WhiskやWorkspace製品(スライドやドキュメントなど)でもImagen 4が利用可能とされており、コンテンツ作成の幅が広がります。
Vertex AI経由でImagen 4を使う方法は、下記の公式ドキュメントをご参考ください。
Imagen 4の料金プラン

上記が画像の通り、Imagen4は、GeminiやWhiskの無料プランで利用可能です。
「Image Generation with Imagen 4」はFreeプランの機能に含まれており、追加料金なしで基本的な利用が可能です。
Vertex AI経由でのImagen 4の料金は、2025年5月現在公開されていません。
Vertex AI での AI モデルの構築とデプロイにかかる費用
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Google Imagen 3との違い
Imagen 4は、旧バージョンであるImagen 3と比較して、大幅な速度向上と表現力の強化が図られています。特に、対応スタイルの広さや文字描写、描写解像度において進化が見られます。
以下の表に、主な違いをまとめます。
比較項目 | Imagen 3 | Imagen 4 |
---|---|---|
処理速度 | 標準速度 | 最大10倍速(高速版は近日公開予定) |
対応スタイル | 基本的なビジュアルスタイル | フォトリアル、抽象、Sumi-eなど多彩なスタイル |
文字生成能力 | 制限あり | タイポグラフィ表現の精度向上 |
出力解像度 | 非公開 | 最大2K解像度 |
使う上での注意点
Imagen 4は高精度な画像生成が可能なモデルですが、利用にあたってはいくつかの技術的・倫理的な注意が必要です。
生成における限界と課題
複雑な構図や、中央に正確に配置された図形(例:円形)などでは、描画のズレや構成の不安定さが生じることがあります。また、非常に小さな顔や細い線、文字の描写では、ノイズやアーティファクトが発生する可能性もあります。
Imagen 4は拡散モデルであり、外部知識を保持しないため、正確な事実再現には限界があります。特に意味を持たないプロンプト(ランダム文字列や絵文字など)では、出力が予測不能になることがあります。
コンテンツ生成における信頼性の確保
Googleは、Imagen 4の提供にあたり、有害コンテンツの生成を防ぐためにデータラベリング、フィルタリング、レッドチーミングなど複数の安全対策を実施しています。加えて、表現の多様性や子どもに関する安全性も評価対象として扱われています。
SynthIDによる生成画像の識別
Imagen 4では、すべての生成画像にGoogle独自の透かし技術「SynthID」が埋め込まれています。
これは肉眼では見えないデジタルウォーターマークで、画像がAIによって生成または改変されたものであることを識別可能にします。
SynthIDは画像だけでなく、音声・動画・テキストにも対応しており、生成AIコンテンツの透明性と信頼性を高める取り組みの一環として導入されています。Googleはこの技術を他社にも提供しており、AIコンテンツの安全な普及を支える基盤となっています。
参考:SynthIDについて
Imagen 4の画像生成を試してみた!
以下の動画は、編集部が実際にGeminiを使ってGoogleの画像生成モデル「Imagen 4」で画像を生成した様子を記録したものです。動画は2倍速で再生されるよう編集しています。
また、先ほどの動画で使用したプロンプトに「日本人」というキーワードを追加したことで、より自然で違和感のない画像が生成されました。人物の顔立ちや服装、背景の雰囲気などが日本のシーンにより調和し、全体のリアリティが高まっています。

スーツ姿の男性がオフィスでパソコン作業をしている様子がリアルに描かれており、デスク上の小物や窓の外の風景も細部まで丁寧に表現されています。特に、自然光による光と影のバランスが美しく、全体に落ち着いた雰囲気を与えています。
ビジネスシーンの素材としてそのまま使えるクオリティで、Imagen 4の高い表現力がよくわかる一枚です。
Imagen 4の活用事例
自然な写真風
(1/3)
GoogleのAIニュースから目が離せない👀!
画像生成もまたまたアップデートでみんな待ってたImagen 4が登場!
早速試してみました🤗Imagen 4、何がすごいかというと
✔️ テキスト入りの画像も崩れにくい
✔️ 人物の自然さがアップそして個人的に感じたのが…
→… pic.twitter.com/zaV0iJ1ERy— かなまる🙆♀️AI×SNS (@uniyume) May 21, 2025
漫画風
Whiskに「朝、鏡に映る自分の姿を見て驚く、パジャマ姿の若い日本人女性。」と指示した結果がこれ。
まずは漫画風。 #Whisk #Imagen4 pic.twitter.com/M9muZCGkNL— いきいき行田人_AI & TSF用 (@iki2Gyodajin_AI) May 21, 2025
Google Imagen 4についてよくある質問まとめ
- Imagen 4は無料で利用できますか?
はい、Geminiアプリの無料プランでImagen 4による画像生成が利用可能です。
公式の比較表に「Imagen 4による画像生成」が無料プランの機能に含まれていることが安全となっており、追加料金なしで基本的な機能を利用できます。
- Imagen 4で生成された画像はどのように識別できますか?
すべての画像生成にGoogle独自の透かし技術「SynthID」がついています。
このデジタルウォーターマークで、画像がAIによって生成されたものであることを識別可能にしており、生成AIコンテンツの透明性と信頼性を確保する仕組みとなっております。
まとめ
Imagen 4は、Googleが提供する最新の画像生成AIモデルであり、高解像度の美しいビジュアルをスピーディかつ多彩に生成するための強力なツールです。
フォトリアルから水彩画、抽象的なアートスタイルまで多様な表現に対応し、テキストをもとに高精度で豊かなイメージを即座にビジュアル化できます。
最大2Kの解像度、高速処理オプション、タイポグラフィ描写の進化など、Imagen 4はクリエイティブな作業において高い表現力と柔軟性を提供し、また安全性や透明性にも配慮されているため、さまざまな用途において安心して利用できる次世代の画像生成モデルといえるでしょう。
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