AI開発・生成AIシステム開発・導入の費用相場は?期間も含めて徹底解説!【AI開発を外注先に依頼する前のチェックポイントも】
最終更新日:2025年03月11日

画像認識や需要予測等のAIシステム開発や、ChatGPT等の生成AI(LLM・RAG)活用システムやAIエージェントの開発・PoC・導入を検討しようと思っても、外注費用の相場感や、必要な期間がなかなかわからなく、予算の確保の目途が立たないという方も多いのではないでしょうか。
本稿では、AIシステム開発を外注した際に発生する費用の相場感や必要な期間から、開発パートナーの選び方、プロジェクトを進める上での注意点について詳しくご紹介します。是非参考にしてください。
AI・生成AIシステム開発の基本的な手順や流れについてはこちらの記事で詳しく説明していますので併せてご覧ください。
尚、AI Marketでは
AIシステム開発の外注先をご自分で探したい方は、おすすめの開発会社をこちらの記事で特集していますので併せてご覧ください。
目次
AIシステム開発にかかるプロセス別の費用相場とは?
AIシステム開発をAI開発会社に依頼した場合ににかかる費用の相場は以下の通りです。
内容 | 費用相場 | 期間 |
---|---|---|
構想・打ち合わせ | 0円 | 1〜2ヶ月程度 |
コンサルティング・要件定義 ※実施回数等による | 約40-200万円 | 1〜2ヶ月程度 |
PoC・プロトタイプ作成 | 約300万円-500万円 | 3ヶ月程度〜 |
データ収集・アノテーション | 0円-数百万円 | 1〜3ヶ月程度 |
AIモデル開発(本開発) | 月額100-250万円×人月 | 3ヶ月程度〜 |
AIを活用するシステムの開発 | 月額80-200万円×人月 | 3ヶ月程度〜 |
※尚、すべてのプロジェクトがこの通り進むわけではありません。あくまで一般的な工程となりますので、開発プロジェクト毎に必要な工程の検討が必要です。また、企業によって、人月単価にはバラつきがあります。
近年、コンサルティングや実際の開発だけでなく、開発をすでに外部へ委託している企業が、別のAI開発会社にセカンドオピニオンとして、AIプロジェクトの進行や開発内容について、第三者の立場から技術コンサルティングや技術アドバイザリーを行うサービスなどもあります。
すでに開発を進めているがうまく行っていない、または内部のエンジニアで開発は行っていきたいが開発の進め方が正しいのかを見極めたい、という企業は、技術コンサルティングのサービスの検討をしてみても良いかもしれません。
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AI開発の流れと費用相場
ChatGPT等のLLM APIを活用した問い合わせチャットボットや、製造業における外観検査・異常検知・予知保全、小売業での需要予測など、すでに企業でAIシステムが多く活用されています。
システムの目的や課題などにより仕様や利用するAIモデル・技術は大きく異なりますが、工程は大きく異なりません。工程を理解した上でプロジェクトの費用を確認していきましょう。
構想・打ち合わせ
構想・打ち合わせの工程では、どのような業務をAIに置き換えていきたいのかを検討し、企業の課題や問題点を明確化するところから始まります。
AI導入には費用がかかりますので、どの業務をAIに置き換えることが一番費用対効果が高いのか、を念頭に検討すると良いでしょう。
並行して、外注先のパートナーがどのような技術があるのかなどを相談することでAIシステム開発概要を検討しやすくなるでしょう。
また、このタイミングでシステム開発にどれくらいの費用がかかるのかの概算コストも見積もり、合わせて検討します。費用算出に関しては、打ち合わせのレベルにもよりますが基本無料の場合が多いです。
コンサルティング・要件定義
打ち合わせの情報を元に、費用対効果を算出します。実際に発注する場合は、社内での稟議が必要になるケースが多いでしょう。
特にこの段階では、業務課題に対する緊急度や重要度の明確化、そしてそれらをAIを活用して解決した際の費用対効果などをしっかりと見極められるようにしましょう。
どのようなAIが実際にできそうか、を確認するため、場合によっては、このタイミングで汎用AIモデルを活用して無償でAI活用イメージを構築してもらえる場合もありますので、自社の課題を元に開発会社に相談してみるのもよいかもしれません。
発注ができる状態になったら、プロジェクトの方向性を定めるための要件定義書、仕様書の作成を行っていきます。
プロジェクトの規模や開発期間により異なりますが、コンサルティングや要件定義の費用は、コンサルタントやエンジニアへ人日や人月単位で依頼することが多く、約40万円〜200万円が目安と言えるでしょう。
また、この工程をPoCの中でまとめて行ったり、企画設計・コンサルティングサービスとして「開発業務」と切り離して提供可能な場合も多くありますので、開発会社に相談してみましょう。
尚、要検定後を自社で賄う場合などは、開発会社への依頼は省略可能ですが、現実的には、AIの専門家を交えて、何ができるか/できないかの実現可能性を整理しながら要件定義を行うほうが、精度の高い要件定義が行えるでしょう。
おおよその期間として、1〜2ヶ月程度を見ておくとよいでしょう。ただし、委託者側での準備(AIに学習させるデータの有無や内容の確認、AIを活用するオペレーションに関わる方へのヒアリング等)も必要になります。この準備ができていないと、要件定義も進められなくなりますので、注意が必要です。
関連記事:「AI導入・活用にコンサルティング必要?何をしてくれる?コンサル会社の選定ポイント徹底解説!」
PoC・プロトタイプ作成
要件がまとまったら、プロトタイプを作成し、企画していた仕様や機能が形にできるのかを検証するPoCの工程に入ります。実際のデータを用いて機械学習モデルを実装し、求めていた精度が出るのか、などの検証を行うのもこの段階です。AIの機能や開発期間にもよりますが、相場は300万円〜500万円となります。
ただし、開発したいAIモデルに必要な教師データを保有していない場合は、教師データを集めたり、アノテーションを行ったりする工程が必要となります。
尚、一般的な汎用AIモデルの場合は、開発会社がすでに構築済みのモデルをカスタマイズすることで開発できることもあり、このような場合は費用が比較的安くすみます。
一方で、これまでどの会社も開発を行ったことがないようなAIモデルや、ハードウェアと複雑に絡み合うAIモデルなどであれば、当然開発費も高くなりますので、自社が開発したいAIモデルがどのようなものなのか、を把握しておくことも重要です。
PoCの詳細手法、行う際の注意点をこちらの記事で詳しく説明していますので併せてご覧ください。
アノテーション費用
構築したいAIモデルによっては、アノテーションと呼ばれる教師データの収集や作成費用も必要となりますので、必ず押さえておきましょう。
例えば、画像認識AIを構築したい場合などは、ほぼ確実にアノテーションが必要ですが、需要予測モデルを構築する際などに扱うテーブルデータなどでは、アノテーションは不要になります。
教師データの収集や、アノテーションと呼ばれる教師データの作成は、その工程だけで数百万円がかかることも少なくないため、教師データをすでに保有しているかどうか、教師データとして使うことができるのか、は非常に重要なポイントです。
構築したいモデルの技術難易度にもよりますが、一般的には3ヶ月程度を想定しておくと良いでしょう。ただし、上述の通りデータの準備ができていないと期間も長くなりますので、注意が必要です。
プロ厳選!AI学習用データ収集に強い会社の記事では、AI開発に必要なデータ収集を行なっている会社を厳選して紹介しています。データ収集についても説明しておりますので、ぜひ参考にしてみてください。
下記のアノテーション費用は、アノテーションの難易度によっても大きく変わります。
アノテーション内容 | 費用相場 |
---|---|
データ収集 | 一式:数十万円〜 |
バウンディングボックス(短形) | 1件:約10円〜 |
セグメンテーション | 1件:約100円〜 |
文字起こし | 1分:約200円〜 |
データ収集は、取得する対象データの難易度によって金額が大きく変動します。
例えば、人の顔(肖像権)を含むデータの収集は難易度が高くなりがちで、反対に街の電柱やマンホールの撮影データの収集のようなものであれば、比較的難易度が低いため、データ収集コストも押さえやすくなります。
但し、実際にモデル学習を行うためにどれだけのデータが必要になるか、は実現したいAIシステムに依存するため、開発会社との協議が必要です。
AIモデル開発
PoCが成功し、プロトタイプがうまく開発できたら、実際に運用するためのAIモデルの開発を行います。PoCで見つかった課題や懸念点の修正、AIモデルの精度チューニングなどを行います。開発の規模にもよりますが、期間は3ヶ月から半年程度かかることが多く、一定数のエンジニアやデータサイエンティストを揃え、開発体制を整えるラボ型で開発を進めるのが一般的です。
エンジニアの人数やレベルにもより幅がありますが、月額100〜250万前後×人月が相場と言えるでしょう。(この場合の人月とは、1人のエンジニアで何ヶ月開発に要するのか、という考え方です。)
AIを活用するシステムの開発
AIモデルを単体で利用する場合はここまでの工程でAI開発プロジェクトは完了となりますが、実際のビジネスにおいてそのようなことは少なく、AIモデルを活用するための周辺のシステムが必要になることがほとんどです。
例えば、需要を予測することができるAIモデルを活用するために、データを投入することで予測結果を目視で確認することができる画面を構築する、などです。そのため、初期のAIプロジェクト検討フェーズにおいては、AIモデルを検討するだけでなく、そのAIモデルをどのように活用していくのか、も含めて検討する必要があります。
こちらもエンジニアのレベルによりますが、月額80〜200万円前後×人月が相場となるでしょう。
また、期間については、AIを活用するシステムの大きさによって大きく期間が変わります。APIで入出力するだけで、他のシステムを作らないということであれば、AIモデル開発の工程で賄えるでしょう。
ただし、例えば、簡易的なダッシュボードを作りたいということであれば1〜2ヶ月程度で対応可能と想定されますが、顧客管理システム(CRM)をAIと合わせて構築したい、ということであれば、そのシステムだけで半年〜1年程度の期間がかかることも想定されます。
このように、AIを活用するシステムは、その大きさによって必要な期間が大きく変わりますので、その点も予め想定しておくと良いでしょう。
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AI開発費用を決定する5つの要因
プロジェクトの規模と複雑さ
AI開発費用は、システムの機能数、連携する他システムの有無、取り扱うデータ量など、プロジェクトの規模に大きく左右されます。
また、求める精度に応じたアルゴリズムの高度な調整やカスタマイズ、複雑な処理ロジックが必要な場合は、設計・テスト・運用の各工程で追加の工数が発生しやすくなります。
例えば、単純なチャットボットと、複数の業務システムと連動する大規模なAIプラットフォームでは、要件定義から最終運用までの調整が大きく異なり、結果として開発費用に大きな差が生じる傾向があります。
使用される技術とツール
開発に採用する技術やツールは、ライセンス費用、導入コスト、運用サポートの有無などで費用に直接影響します。
例えばYOLOなどのオープンソースのツールを選択することで初期費用を抑えられる一方、AWSやAzureが提供しているAIモデルを利用する場合は、ライセンス料や利用料金が発生します。
開発チームのスキルレベルと人数
プロジェクトに関わるエンジニアやデータサイエンティストのスキルレベル、専門領域、さらにはチームの人数は、開発の質と進行速度に直結します。
高度な専門知識や最新技術への理解を持つ人材は、当然高額な人件費がかかるため、プロジェクト全体のコストが上昇する可能性があります。
開発期間とスケジュール
短期間でプロジェクトを完成させようとする場合、リソースの急速な投入や並行作業などが必要となり、その分の追加費用が発生します。
一方、十分な期間を確保できれば、各工程を段階的に進め、リスクの低減や品質向上が期待できますが、開発期間が長引くと全体の運用コストや管理コストも増加するため、バランスの取れたスケジュール設定が重要です。
法規制とコンプライアンス要件
プロジェクトの大きさに応じて、個人情報保護法や業界固有の規制に準拠するため、データ管理体制の整備、セキュリティ対策、内部監査対応など、追加の法務・コンプライアンス関連コストが発生し得ます。
特に、規制が頻繁に変更される場合、最新の法規制に対応するためのシステム改修や、従業員向けの研修、外部の専門家への依頼など、開発費用以外にもコストがかかります。
AIシステムの運用・ランニングコスト
尚、下記はあくまでAIシステムの開発を外注した場合の目安の月額費用で、内製開発、内製運用を行う際では大きく異なります。
項目 | 月額費用相場 | 備考 |
---|---|---|
クラウド利用費 | 数万円〜数百万円 | アクセス数、DB負荷、冗長化構成等による。大規模システムであれば、利用費も大きくなる。 |
AIモデルチューニング・システム改修費 | 数十万円〜数百万円 | チューニング回数や内容、改修範囲による。改修範囲が大きくなれば、費用も大きくなる。 |
API利用費またはライセンス費 | 例) OpenAI GPT-4o API:1Mトークンあたり入力2.5ドル/出力10ドル Google Vision API:1,000リクエストあたり1.5ドル(ラベル検出) 等 | 利用しているAIモデルによる。クラウドサービスの提供する生成AI系のAPIなのか、独自開発したAIモデルかによって大きく異なる |
サーバ保守費 | 月額数万円〜数百万円 等 | 24時間サーバ保守を行う必要があるか、など求めるSLAによって異なる。 |
セキュリティ対策費 | セキュリティ基準による | セキュリティ対策にかかる費用。求めるセキュリティレベルによって異なる。 |
法規制の変更対応 | 運用方法による | 法規制への対応費用。ルール変更に応じて、システム改修が必要になる場合も。 |
契約やシステムの規模によって大きく異なりますが、このような費用がシステム運用に発生することを考慮しておくと良いでしょう。
また、オンプレミスでシステムを構築した場合、AIモデルを買切りで契約した際などは、上記の費用が大きく変わります。
クラウド利用費
AIシステムが実際に稼働する段階では、AWSやAzureといったクラウドサービスの利用料金、専用サーバーの維持管理費用、ネットワーク回線の利用料など、さまざまな運用コストが定期的に発生します。
AIモデルチューニング・システム改修費
AIモデルは、導入後も市場環境やユーザー行動の変化に対応するため、定期的なデータの更新と再学習が必要です。
新しいデータを収集し、クレンジングやアノテーションを施した上で再トレーニングを行う作業は、計算リソースの消費や技術者の作業負荷を伴い、結果として追加のコストとなります。
また、再学習の際には、モデルの評価・改善プロセスも重要となるため、継続的な技術支援が求められます。
API利用費またはライセンス費
AzureやOpenAI等のAIモデルを利用している場合や、外部委託して開発したAIモデルなどには、その利用に応じたAPI利用費やライセンス費が発生します。
サーバ保守費
システムの安定運用を維持するためには、定期的なソフトウェアアップデート、セキュリティパッチの適用、バグ修正が必要です。
加えて、システムの監視、ログ管理、定期メンテナンスといった運用管理作業に伴う人件費も無視できない要素となります。
これらの保守活動は、システムが稼働している限り継続的に発生するため、社内での専任のサポートチームの配置や外部のアウトソーシングベンダーとの契約により、運用コストが定期的に発生します。
セキュリティ対策費
AIシステムに限らず、インターネット上で公開されているシステムは外部からのサイバー攻撃や内部からの不正アクセスなど、多様なセキュリティリスクに直面しています。
そのため、システムの運用開始前にも必要ですが、運用後も定期的な脆弱性スキャン、迅速なセキュリティパッチの適用、アクセス制御の強化、侵入検知システム(IDS/IPS)の導入など、複数のセキュリティ対策が必要です。
法規制の変更対応
AIシステムが稼働を開始した後も、法規制や業界基準の変更に伴い、システムの改修や再認証、内部体制の見直しが必要となる場合があります。
新たなプライバシー法やセキュリティ基準に対応するため、システム改修だけでなく、従業員向けのコンプライアンス研修や外部監査への対応も求められ、これらにかかる追加費用は長期的な運用コストとして計上されます。
迅速な法規制変更への対応体制を構築することが、企業の信頼性維持と運用コスト管理の両面で重要となります。
AIシステム開発の費用について知っておきたい3つのこと
AIシステム開発の費用は、あくまでも相場です。開発目的や工数の規模が影響し、大幅に費用がかさむ可能性があります。
目的により大きく変わる
価格の相場は目的により大きく変わります。例えば、一般的によく利用されているAIモデルを活用する開発プロジェクトでは、ある程度既存の技術や開発データなどを用いられるため価格を抑えられやすいです。
製造業における外観検査やコンクリートのひび割れ検知など、比較的利用されているモデルを流用する形で適用できる開発であれば価格を抑えられる可能性があります。
しかし、自動運転や遠隔手術などまだ一般的に普及があまりしていない新たな機能や、新しい機能を持ったAIの開発を狙っているプロジェクトでは全く新たなものを開発するため、開発費用も高くなりがちです。このようにプロジェクトの目的によって価格相場も大きく変化することを理解しておきましょう。
使う目的によって、比較的少ない学習データで十分な機械学習か、膨大なデータを必要とする深層学習(ディープラーニング)が必要になるかも変わってきます。通常のシステム開発と同じように要件定義が最も重要になるでしょう。
ビジネスにおいての機械学習とディープラーニングの違い、実際のビジネス活用事例についてこちらの記事で解説していますので併せてご覧ください。
生成AIだから安いわけではない
ChatGPT等の生成AIの技術進化が著しく、生成AIを活用することで、簡単に安く開発ができるのではないか、とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。
ChatGPTでできることは明らかに従来のAI(2022年以前)よりも広く、実用に耐えうるようになっていることは事実です。
ただし実際には、生成AIを活用したとしても教師データの準備コスト(アノテーションなど)は通常のAIモデル開発同様に発生しますし、RAG構築(LLMを活用したオリジナルチャットボット構築)を行う際にでも精度チューニングなどの工程は発生します。
そのため、
AIシステム開発費用を安く抑える方法
AI開発をできる限り安く抑える方法、ポイントを解説します。
補助金・助成金を活用する
国や自治体が提供する補助金や助成金を利用することで、開発費用の一部を賄うことができます。補助金を活用しながら開発を行うことを検討するのも良いでしょう。
尚、IT導入補助金は開発費には利用できず、AIを活用したSaaSサービス等の導入で活用することができる補助金です。
補助金・助成金 | 詳細 | 補助上限 | 補助率 |
---|---|---|---|
ものづくり補助金 | 革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資等を支援する補助金 | 850万円〜1億円 ※2024年 | 中小企業 1/2 小規模・再生企業 2/3 |
小規模事業者持続化補助金 | 小規模事業者の販路開拓や生産性向上の取組を支援する補助金 | 50万円〜200万円 ※第16回 | 2/3 |
IT導入補助金 ※ツール導入 | 生産性向上に寄与するITツールの導入経費の一部を補助する補助金 | 5万円〜450万円 ※2024年 | 1/2以内 |
※補助金や助成金の内容は、時期によって代わるため、必要な際に改めて確認することをおすすめします。
関連記事:「AI開発に使える補助金とは?申請する際の注意点や手順を徹底解説」
アジャイル開発で進める
アジャイル開発は、開発プロセスを小さなサイクルに分割し、短期間で設計・開発・テストを繰り返す手法です。ウォーターフォール型の開発と対比する開発手法で、開発プロセスが小さいため、最小の開発で機能を実証したり、早期の問題発見を行ったりすることが可能です。
また、これにより小規模での開発が行えるため、開発費を抑えやすくなります。
特にAIを活用する分野は技術の流れが早いため、最初から数年かかるプロジェクトを企画しても、完成した頃には技術が陳腐化しているなども考えられますので、アジャイル開発が適切と言えるかもしれません。
AIシステム開発の外注化は失敗の原因?
AIシステム開発を進める時に進め方がわからず、まずはどうしようと外注先に相談していた企業も以前は多く、プロジェクト自体をそのまま丸投げしてしまうということも少なからずあります。
しかし、外注先は企業の本当の業務実態を理解していなかったり、クライアントとの意思疎通がしっかり出来ていない結果、コストがかさむが結果につながらないということや出来てはいいがまったく想定していたものと違うなど予期せぬ失敗につながります。なぜこのような失敗につながってしまうのかよくある理由をご紹介します。
AIシステム開発全体の自社内製化をご検討の方は、メリット、デメリット、方法をこちらの記事で詳しく説明していますので併せてご覧ください。
コストがかさんでくる
1点目はコストがかさでくることです。AIプロジェクトは成功するかがわかりません。しかし、想定していた成果を出そうとしたり、納期を守ろうということに意識が回りすぎたりした結果、工数が増え続け、エンジニアの増員を繰り返してしまいコストが予定していた以上にかさんでしまい、予算を大幅にオーバーしてしまいプロジェクトが数量してしまうことがあります。
納期が安定しない
2点目は納期が安定せず、予想以上にかかってしまうことです。AIプロジェクトはITシステムの開発よりも想定出来ない事態が起きる事が多く、開発期間が伸びしてしまうことがあります。納期は発注者とパートナーとの間で相談しながら決めていきますが、発注者側がAIへの知識が薄いと、どのようなことが起きるのかがよくわからないままスケジュールを組んでしまうことがあります。
しかし、現場での実態に即しておらず、変更が重なりいつになったら納期できるのかが見えなくなってしまうということもよくあります。このように現場を理解せず、外注先にに丸投げしてしまい開発状況をコントロール出来ず右往左往してしまいプロジェクトがうやむやになることもあります。
完成像が明確ではない
3点目は完成像が明確でない結果、発注していたイメージとは違うシステムが納品されたり、想定していた精度での対応が出来なかったり、開発は進めたが結局ビジネスに活用出来ないということなどにつながることです。
この原因によくあるのが、「AIを導入する」ということだけが目的化してしまい、何をしたいのかなどの課題が明確でなく、外注パートナーに丸投げしてしまうことや外注パートナーの得意領域を把握せずに、ITシステム開発会社だからとあまり考えずに発注してしまうことです。その結果、導入してもチームに利用してもらえなかったり、課題が解決しないということにつながります。
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こちらでAI導入で失敗してしまう原因を実際の失敗例から詳しく説明しています。
AIシステム開発パートナーの選び方と注意点!
このような失敗を避けるためにも重要なのは、適切なAIシステム開発パートナーを選ぶことです。AIシステム開発パートナーの選び方のポイントをご紹介します。
課題や問題点を明確に
1つ目は、課題や問題点を明確にすることです。AIが大きくニュースで取り上げられ、AIではどんな課題も解決することができると思いこんでプロジェクトを開始する企業も少なくありません。その結果、要望もクリアじゃない状態でAIシステム開発パートナーに発注してしまうことやAIシステム開発パートナーというだけで発注してしまうということがあります。
しかし、その結果想定していたシステムとは違うものが出来上がってしまったり、予測していたより費用や期間がかかってしまうことにつながります。このようなことを避けるためにも自社でなぜAIを導入するのか、AIで解決したい課題、問題点はなんなのかを明確にしましょう。
その結果、自社が求めているポイントやサービスも明確になり、AIシステム開発パートナーを選ぶ際の基準が作れます。
必要なコストを設定
2つ目は、必要なコストを想定しておくことです。システムをカスタマイズして開発した場合、コストが見えないのも事実です。
しかし、価格の相場を理解しておくことで、自社の予算作成にも役立ちます。また、コストを算定しておくことで、どのAIシステム開発パートナーを選択するのかのきっかけになります。AI開発パートナー前にサービスだけでなく、自社内の軸を決めておきましょう。
依頼先は見積もりで判断する
3つ目は、依頼先を見積もりで判断するということです。そのためにも有効なのが開発の価格相場を把握しておくことです。開発相場を把握することで、AIシステム開発パートナーを選ぶ際にも相場に比べて価格が安い、高いということなどの判断基準になり、余計な出費をなくし、費用対効果を上げることができるでしょう。
また、相場に比べて極端に価格が高かったり、低かったりすると何かしらの理由があるのかということを聞くきっかけになります。サービスの違いなどを明確にするためにも依頼先の見積もりを把握した上で判断を行いましょう。
AI開発の費用についてよくある質問まとめ
- AIシステム開発にかかる費用の相場は?
AIシステム開発には、主に以下のような項目に対して費用が発生します。
- 構想・打ち合わせ 0円
- コンサルティング・要件定義 ※実施回数等による:約40-200万円
- PoC・プロトタイプ作成:約300万円-500万円
- AIモデル開発(本開発):月額100-250万円×人月
- AIを活用するシステムの開発:月額80-200万円×人月
AIシステム開発・導入は慎重に計画しよう!
AIへの導入事例が増えていますが、目的を明確にせずにAIの導入だけを目指してはプロジェクトもうまくいきません。プロジェクトを失敗しないためにも、AIシステム開発でどのような課題を抱えているのか、なんのために導入するのかという目的を明確にしたり、コストの想定や見積もりで依頼先を決めるなど慎重に計画を行うことが大事です。本稿でご紹介した価格相場を参考に自社のプロジェクトを一度検討してみてはいかがでしょうか。
では、実際にAI開発会社ってどんな会社があるんだろう?、と思われた方は、ぜひAI開発会社厳選紹介記事もご参考ください。
AI Marketでは

AI Marketの編集部です。AI Market編集部は、AI Marketへ寄せられた累計1,000件を超えるAI導入相談実績を活かし、AI(人工知能)、生成AIに関する技術や、製品・サービス、業界事例などの紹介記事を提供しています。AI開発、生成AI導入における会社選定にお困りの方は、ぜひご相談ください。ご相談はこちら
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