ChatGPTアカウントを削除する方法は?企業利用で見落としがちな注意事項・手順を徹底解説!
最終更新日:2025年05月03日

- ChatGPTアカウント削除は、セキュリティ懸念、利用頻度の低下、複数アカウント整理などの場合に検討されますが、元に戻せないため慎重な判断が必要
- 削除はブラウザまたはスマホアプリの設定内「Data Controls」から可能
- 実行前に会話履歴やカスタムGPTs、請求情報など必要なデータのバックアップ
- 削除すると最大30日間は同じメールアドレスで再登録できず、APIキーやDALL-E等へのアクセスも失われます。
ChatGPTの利用を中止したい、またはアカウントを削除したいと考えている方は少なくありません。しかし、アカウント削除は関連データを含め完全に元に戻せない操作であり、実行前にはその影響を正しく理解することが不可欠です。
この記事では、ChatGPTアカウントを安全かつ確実に削除するための具体的な手順、削除に伴うデータの扱い、API連携や有料プランへの影響といった重要な注意点を網羅的に解説します。
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目次
本当にChatGPTアカウントを削除すべき?ケース別説明
ChatGPTアカウントの削除を検討する前に、それが本当に最適な選択なのかを見極めることが重要です。アカウント削除は永続的な処理であり、一度削除すると元に戻すことはできません。
以下では、アカウント削除が適切と考えられる代表的なケースを解説します。
セキュリティの懸念がある場合
プライバシーに関する懸念は、ChatGPTアカウントを削除する最も一般的な理由の一つです。例えば、不正アクセスの形跡がある場合やセキュリティが侵害された可能性がある場合は、アカウントを削除することでリスクを軽減できます。
OpenAIは以下情報を収集しています。
- 利用者の個人情報
- チャット履歴
- IPアドレス
- ブラウザの種類
- 利用国・タイムゾーン
- デバイス情報
また、ChatGPTとの会話内容はOpenAIのサーバーに保存されて、AIモデルの改善のために使用される可能性があります。
特に機密性の高い情報や個人情報をChatGPTに入力したことがある場合、その情報がどのように扱われるか不安に感じるかもしれません。このようなプライバシーリスクを抑制したい場合は、アカウント削除が有効な選択肢となります。
ただし、過去送信されたデータがアカウント削除後にどのように使用されるかはコントロールできません。
関連記事:「 ChatGPTで情報漏洩が起こる?リスクに対処するポイントは?」
利用頻度が極めて低い場合
ChatGPTを試してみたものの思ったほど活用できていない、または他のAIツールに移行したいという場合もあるでしょう。利用頻度が極めて低く、今後も使用する予定がない場合は、不要なアカウントを整理する意味でも削除を検討する価値があります。
デジタルフットプリント(オンライン上の足跡)を減らすことは、個人情報の拡散リスクを低減するためにも重要です。使用していないサービスのアカウントを放置すると、セキュリティ上のリスクが生じる可能性もあります。
特に同じパスワードをChatGPT以外のサービスでも使い回している場合は、一つのサービスでセキュリティ侵害が発生すると他のアカウントも危険にさらされる恐れがあります。
一時的に利用を中断する場合
一時的にChatGPTの利用を中断したい場合は、必ずしもアカウント削除が最適な選択とは限りません。ChatGPTには「アカウントの無効化」や「チャット履歴の削除」など、アカウントを維持したまま利用を一時停止する選択肢もあります。
アカウントを無効化すると、再度利用したい時に同じアカウント情報で再開できるメリットがあります。一方、完全に削除すると、同じメールアドレスや電話番号で新しいアカウントを作成することはできなくなります。
そのため、将来的に再利用の可能性がある場合は、完全削除ではなく一時的な無効化を検討するとよいでしょう。
複数アカウント管理の整理をする場合
ChatGPTの利用規約では、無料版の場合一人につき一つのアカウントのみが許可されています。複数のアカウントを作成することは利用規約違反となり、アカウントのブロックにつながる可能性があります。
もし試験的に複数のアカウントを作成していた場合や、異なるメールアドレスで複数のアカウントを持っている場合は不要なアカウントを削除して整理することが推奨されます。また、担当者が退職・異動してアカウントが不要になることもあるでしょう。
これにより、利用規約を遵守するとともにアカウント管理の煩雑さも解消できます。
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ChatGPTアカウント削除・退会の方法は?
ChatGPTアカウントの削除を決断したら、適切な手順で進めることが重要です。OpenAIは以下の複数の方法でアカウント削除をサポートしています。
- ブラウザからの操作
- モバイルアプリからの操作
- サポート宛のメールでの依頼(時間と手間がかかるので非推奨)
ここでは、ブラウザ、モバイルアプリからの詳細な手順を解説します。
ブラウザからのアカウント削除手順
ブラウザからChatGPTアカウントを削除する方法は比較的シンプルで、以下の手順に従って進めることができます。
- ChatGPTのウェブサイトにアクセスし、アカウントにログインします。
- 画面左下にあるユーザー名をクリックし、表示されるメニューから「設定」または「Settings & Beta」(Plus会員の場合)を選択します。
- 左側のメニューから「データコントロール」または「Data Controls」を選択します。
- データコントロール画面で、赤色の「削除」または「Delete」ボタンを探してクリックします。
アカウント削除の確認画面が表示されるので、注意事項をよく読みましょう。 - 確認画面では、アカウントに登録したメールアドレスを入力し、その下のテキストボックスに「DELETE」と入力する必要があります。
正確に入力すると、「Permanently delete my account(アカウントを完全に削除する)」ボタンがアクティブになります。 - 「Permanently delete my account」ボタンをクリックし、最終確認を行います。
- 「Refresh login」をクリックすると、アカウントが削除され、ログアウト状態になります。
なお、削除操作を行う際は、過去10分以内にログインしている必要があります。もし時間が経過している場合は、再度ログインしてから削除手続きを行ってください。
スマートフォンアプリからの削除方法
ChatGPTのモバイルアプリからもアカウントを削除できます。アプリからの削除手順はブラウザとほぼ同様ですが、インターフェースが若干異なります。
- ChatGPTアプリを開く
- 画面左下にあるユーザー名または三点リーダーをタップします。
- 表示されるメニューからプロフィール設定にアクセスします。
- 設定メニューから「データコントロール」または「Data Controls」を選択します。
- データコントロール画面で、赤色の「アカウント削除」または「Delete Account」ボタンを探してタップします。
削除の確認画面が表示されるので、注意事項をよく読みましょう。 - 指示に従って必要な情報を入力し、削除を確定します。
- アプリからログアウトされ、アカウントが削除されます。
Android端末を使用している場合は、アプリが最新バージョンに更新されていることを確認してください。また、アプリの仕様変更により、メニュー構成が若干異なる場合があります。
アカウント削除後の確認方法
アカウント削除が完了したら、実際に削除されたことを確認するためのステップがあります。
まず、削除手続き完了後、OpenAIからアカウント削除の確認メールが送信されます。このメールを受け取ることで、削除リクエストが正常に処理されたことが確認できます。
また、削除したアカウントでChatGPTにログインを試みるとエラーページが表示されるはずです。これは、アカウントが正常に削除されたことを示しています。
アカウント削除後、OpenAIはユーザーの個人データを最大30日間保持します。この期間が経過すると、データは完全に消去されます。
ただし、法的要件に基づいて一部のデータが長期間保持される場合があることに注意してください。
もし削除手続きに問題が発生した場合や、削除が完了したかどうか確認できない場合は、OpenAIのサポートチームに問い合わせることができます。ただし、アカウント削除後はサポートへのアクセスが制限される場合があるため、削除前に必要な問い合わせを済ませておくことをお勧めします。
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ChatGPTアカウント削除前にアカウントデータの完全消去
ChatGPTアカウントを削除すると、OpenAIのサーバーに保存されているユーザーデータは基本的に削除されます。そのため、アカウントを削除する前に、保管すべき情報は救い出す手立てを取りましょう。
アカウント削除後も最大30日は保持される
データの完全消去には一定の時間がかかることを理解しておく必要があります。
OpenAIのプライバシーポリシーによると、アカウント削除後、個人データは最大30日間保持される場合があります。この期間はシステムのバックアップからデータを完全に削除するために必要な時間とされています。
30日経過後、OpenAIはユーザーの個人データを完全に削除することを約束していますが犯罪の防止など法的義務がある場合は例外となります。
会話履歴は個別削除も可能
また、ChatGPTとの会話履歴については、アカウント削除前に手動で削除することも可能です。特に機密性の高い情報を含む会話がある場合は、アカウント削除前に会話履歴を個別に削除しておくことをお勧めします。
会話履歴の削除は、左側のサイドバーから各会話を選択し、削除オプションを使用することで実行できます。
企業ユーザーの場合、業務上の機密情報がChatGPTに入力された可能性がある場合は、情報セキュリティ部門と相談の上、適切なデータ消去手順を確認することが望ましいでしょう。
会話履歴や成果物のデータバックアップ方法
ChatGPTでは、会話履歴やカスタムGPTなど、様々なデータを保存している可能性があります。
会話履歴のバックアップは、現在のところ一括ダウンロード機能が提供されていないため、重要な会話を個別にエクスポートする必要があります。これは、各会話を開き、ブラウザの印刷機能を使用してPDFとして保存するか、テキストをコピーして別のドキュメントに保存することで実現できます。
企業ユーザーの場合、ChatGPTを通じて生成された重要な成果物(レポート、コード、分析結果など)が業務に不可欠である可能性があります。これらの成果物を特定し、適切な形式で保存しておくことが重要です。
請求履歴が必要であればバックアップ
請求情報や支払い履歴など、経理処理に必要な情報もバックアップしておくことをお勧めします。これらの情報は、アカウント削除後にアクセスできなくなる可能性があります。
カスタムGPTのバックアップ
アカウントを削除すると、そのアカウントで作成したカスタムGPTsはすべて削除され、利用できなくなります。カスタムGPTを作成している場合は、使用している指示やナレッジベースのコピーを別途保存しておくことをお勧めします。
リンクで共有していた場合、そのリンクは無効になり、共有相手もそのカスタムGPTにアクセスできなくなります。
また、APIキーを使用している場合は、キーの情報と関連するプロジェクト情報を記録しておきましょう。
ChatGPTアカウント削除・退会前に確認すべきことは?
ChatGPTアカウントの削除は取り返しのつかない操作です。削除を実行する前に、その影響範囲と制約事項を十分に理解しておくことが重要です。ここでは、アカウント削除前に確認すべき重要事項を詳しく解説します。
同一メールアドレスでの再登録の制約
ChatGPTアカウントを削除した後、同じメールアドレスを使用して新しいアカウントを作成することは一定期間(通常はデータ完全削除までの30日間)できません。これはOpenAIのシステム上の制約であり、一度削除したアカウントに関連付けられたメールアドレスはブロックされます。
この制約は、アカウント削除を検討する際の重要な考慮事項です。特に企業のメールアドレスを使用している場合、ChatGPTの使用がすぐに再度必要になる可能性がある場合はアカウント削除ではなく一時的な利用停止を検討できます。または、別のメールアドレスでの新規登録を計画しておく必要があります。
また、組織内で複数のユーザーがChatGPTを利用している場合、誰がどのメールアドレスでアカウントを作成しているかを把握し、管理することが重要です。特に人事異動や退職時に、個人のメールアドレスではなく部署や役割に紐づいたメールアドレスでアカウントを管理することで、この問題を回避できる場合があります。
OpenAI関連サービス(API、DALL-E)へのアクセス喪失
ChatGPTアカウントを削除すると、そのアカウントに紐づいたOpenAIの他のサービスへのアクセスも失われます。これには、OpenAI API、DALL-Eなどのモデルへのアクセスが含まれます。
特に開発者やエンジニアの場合、OpenAI APIを使用してアプリケーションを開発している場合があります。アカウント削除によってAPIキーが無効になり、それに依存するアプリケーションやサービスが機能しなくなる可能性があります。
アカウント削除前に、APIキーを使用しているすべてのアプリケーションを特定し、代替手段を準備することが重要です。
また、DALL-Eで生成した画像や保存したプロンプトなども、アカウント削除によってアクセスできなくなります。これらのデータが業務上重要である場合は、事前にダウンロードやエクスポートを行っておくことをお勧めします。
企業内でOpenAIのサービスを広く活用している場合は、アカウント削除前に影響範囲を評価し、必要に応じて移行計画を立てることが重要です。
有料プランの停止
ChatGPT Plusなどの有料プランに加入している場合、アカウント削除前に有料プランの解約手続きを別途行う必要があります。
有料プランの解約は、設定画面の「サブスクリプション」または「Subscription」セクションから行うことができます。解約手続きを行わずにアカウントを削除すると、サブスクリプション料金が引き続き請求される可能性があります。
また、年間プランに加入している場合、残りの期間に対する返金は基本的に行われません。そのため、年間プランの更新直後にアカウント削除を行うと損失が生じる可能性があります。
可能であれば、サブスクリプション期間の終了に合わせてアカウント削除を計画することをお勧めします。
企業でChatGPT Teamやエンタープライズプランを利用している場合は、契約条件や解約手続きが異なる場合があります。事前にOpenAIのサポートに確認することが望ましいでしょう。
サポートへの問い合わせ不可
ChatGPTアカウントを削除すると、OpenAIのサポートサービスへのアクセスも制限されます。アカウント削除後に問題が発生した場合、通常のサポートチャネルを通じて問い合わせることが難しくなる可能性があります。
特に、アカウント削除に関連する問題(例:誤ってアカウントを削除した、削除後にデータの復元が必要になった)が発生した場合、解決が困難になることがあります。そのため、アカウント削除前に解決しておきたい問題や質問がある場合は、削除前にサポートに問い合わせることをお勧めします。
また、企業ユーザーの場合、契約や請求に関する問題が後日発生する可能性があります。アカウント削除前に、必要な書類やレシートをダウンロードし、保管しておくことが重要です。
まとめ
ChatGPTアカウントの削除は取り返しのつかない操作です。削除すべきケースとしては、プライバシー懸念、利用頻度の低さ、複数アカウント整理、セキュリティ上の問題などが挙げられます。
もし自社の運用状況における影響判断や、より複雑なケースでの対応に不安がある場合は、IT管理者やAI活用に詳しい専門家へ相談することも有効な選択肢です。
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ChatGPTのアカウント削除についてよくある質問まとめ
- ChatGPTアカウントはどのような場合に削除を検討すべきですか?
以下のような場合に削除が検討されます。
- 不正アクセスやセキュリティ侵害の懸念がある場合。
- 機密情報入力後のプライバシーリスクを抑制したい場合。
- 利用頻度が極端に低く、今後も利用予定がない場合。
- デジタルフットプリントを削減したい場合。
- 規約違反となる複数の個人アカウントを整理する場合。
- 担当者の退職・異動などでアカウントが不要になった場合。 (ただし、再利用の可能性があるなら一時停止も選択肢です)
- ChatGPTアカウントを削除・退会するには、どのような方法がありますか?
主に以下の方法があります。
- ブラウザ: ChatGPTにログイン後、「Settings」>「Data Controls」>「Delete」ボタンから手順に従い削除。
- スマートフォンアプリ: アプリ内の設定から「Data Controls」>「Delete Account」ボタンで同様に削除。
- サポートへのメール依頼: 可能ですが、時間と手間がかかるため非推奨です。
- ChatGPTアカウントを削除する前に、データのバックアップは必要ですか?どのように行いますか?
はい、アカウント削除前に必要なデータのバックアップは強く推奨されます。削除後はデータが失われます。
- 会話履歴: 重要な会話は個別に開き、ブラウザ印刷でPDF保存するかテキストコピー。
- 生成された成果物: レポート、コードなどは適切な形式で別途保存。
- 請求履歴: 必要であれば経理情報もダウンロード。
- カスタムGPTs: 指示(Instructions)やナレッジベースの内容をコピーして保存。
- APIキー: キー情報と関連プロジェクト情報を記録。
- ChatGPTアカウントを削除・退会する前に、特に注意すべき点は何ですか?
以下の点に特に注意が必要です。
- 再登録の制約: 削除後、一定期間(最大30日)は同じメールアドレスで再登録できません。
- 関連サービスへの影響: OpenAI API、DALL-Eなど他のOpenAIサービスへのアクセスも失われます。APIキーは無効になります。
- 有料プランの解約: ChatGPT Plusなどの有料プランは、アカウント削除とは別に事前に解約手続きが必要です。
- サポートアクセス制限: アカウント削除後は、OpenAIサポートへの問い合わせが困難になる可能性があります。

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