最終更新日:2024-04-11
ベネッセグループ、「Azure OpenAI Service」を活用した社内AIチャットサービス「Benesse GPT」を提供開始
株式会社ベネッセホールディングスは、2023年4月14日、社内AIチャットサービス「Benesse GPT」の提供を、グループ社員1.5万人に向けて開始したと発表した。
「Benesse GPT」は、日本マイクロソフト株式会社のパブリッククラウド「Microsoft Azure」上で提供されている「Azure OpenAI Service」を活用し、実現に至ったAIチャットサービスだ。運用は「Microsoft Azure」上の独自システムにて行われ、ベネッセ社員は業務効率化へのAI活用や商品開発のAI検証などをセキュアな環境で行うことができる。
<本ニュースの10秒要約>
- 「Azure OpenAI Service」を活用することで実現した社内AIチャットサービス「Benesse GPT」
- 「ChatGPT」について検討・議論を重ねてきたベネッセ、立ち上げたDX組織が「Benesse GPT」開発
- 今後もバージョンアップを継続的に実施、業務生産性向上と新商品サービス検討をAIで積極化
DXを推進する組織として立ち上げたDIP(Digital Innovation Partners)
ベネッセホールディングスは、「国内教育」「Kids & Family」「介護・保育」という3つの軸で事業を展開する
ベネッセグループを統括している。このベネッセグループでは近年、「コア事業の進化」と「新領域への挑戦」を中期経営計画で掲げ、その両者に関わる中心的な戦略として「DXの推進」というスローガンを掲揚。2021年には、全社横断的にDXを推進する組織としてDIP(Digital Innovation Partners)も立ち上げている。
ベネッセグループの「DXの推進」は、よりよいサービスの開発においても行われている。人生のあらゆるステージで活用できるサービスを提供する中でベネッセグループは、様々な最新技術の検証も推進。近年大きな注目を集めている「ChatGPT」についても、DIPが主体となる形でその活用方法について検討と議論が重ねられ、その結果として今回「Benesse GPT」の提供が開始されるに至った。
「Azure OpenAI Service」を利用するAIチャットサービス「Benesse GPT」
「Benesse GPT」は、「Microsoft Azure」上の「Azure OpenAI Service」を利用するAIチャットサービスとして、DIPが開発を行った。「Azure OpenAI Service」は、大規模な言語モデルと生成的AIを様々な形で活用できるサービスだ。数十億語におよぶトレーニングが行われた生成モデルへの手軽なアクセスを実現すると共に、包括的なセキュリティも提供している。
「Benesse GPT」の開発においては、セキュリティ面に配慮して入力情報の2次利用を禁止し、外部に情報が漏洩しないクローズドな環境も実現した。この仕様によりベネッセグループの社員は、業務効率化に向けたAIの活用や、商品開発に向けた技術活用のAI検証などを、高セキュリティ環境にて行うことが可能となっている。
AI活用に関する議論を通じてサービス自体の検証も重ねる
「Benesse GPT」によりベネッセグループは、グループ社員が業務生産性向上と新商品サービス検討を積極化できる環境の構築を推進。「Benesse GPT」のバージョンアップを継続的に実施すると共に、AI活用に関する様々な角度からの議論を通じてサービス自体の検証も重ねるとしている。
ベネッセホールディングスは今後も、生涯にわたって向上意欲と課題解決を支援し続けることをグループの理念として目指し、新たな取り組みをいち早く実践するとしている。
参照元:PRTIMES
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