キヤノンMJがサグリへの出資で地球規模の課題に挑む
最終更新日:2024年08月08日
キヤノンマーケティングジャパン株式会社(キヤノンMJ)は、2024年1月に設立したCVCファンド「Canon Marketing Japan MIRAI Fund」を通じて、衛星データとAI技術を活用した農業データプラットフォームを構築するサグリ株式会社への出資を発表した。
この出資により、キヤノンMJは「カーボンニュートラルの実現」と「一次産業の高付加価値化」を目指す新事業の創出に取り組む。サグリの技術は、耕作放棄地の把握や農地管理の効率化、さらにはカーボンクレジット取得支援など、グローバルな農業・環境課題の解決に貢献すると期待されている。
<本ニュースの10秒要約>
- キヤノンMJが100億円規模のCVCファンドを通じて、衛星データとAI技術を活用した農業プラットフォームを展開するサグリに出資
- サグリの技術により、小規模農地の管理効率化、肥料使用量削減、カーボンクレジット取得支援など、多岐にわたる課題解決が可能に
- キヤノンMJは本出資を通じて、カーボンニュートラルの実現と一次産業の高付加価値化を目指す新事業創出に取り組む方針
キヤノンMJの新事業創出戦略とCVCファンドの役割
キヤノンMJは、2024年1月に「R&B(Research & Business Development)推進センター」を立ち上げ、社会課題解決のための新事業創出に取り組んでいる。
この取り組みを加速させるため、100億円規模のCVCファンド「Canon Marketing Japan MIRAI Fund」を設立した。このファンドは、Well BeingとBusiness Transformationの2分野を投資領域とし、特に「Regional Regeneration(地域価値の可視化・再認識と、地域発の事業の創出)」と「Emerging Industries(社会の課題解決を実現する革新的な技術を用いた新たな産業の創出)」の実現を目指している。
今回のサグリへの出資は、この戦略に基づくものだ。キヤノンMJは、自社の顧客基盤やイメージング技術とサグリの農地管理ソリューションを連携させることで、新たな価値創造と事業成長を目指している。
サグリの技術が切り拓く農業の未来
サグリは、衛星データとAI技術、農地区画の自動認識技術を組み合わせたデータプラットフォームを構築している。この技術により、耕作放棄地の存在や土壌の状態、作物の育成状況などを効率的に把握することが可能となる。
特に、日本やアジアに多い小規模農地の管理に強みを持つ点が注目されている。サグリの技術は、農地管理の効率化だけでなく、肥料使用量の削減による農家の利益向上にも貢献する。さらに、農地の利用状況変化を衛星データで解析し、農家の脱炭素の取り組みを裏付けることで、カーボンクレジット取得の支援も行う。これにより、温室効果ガス排出量の削減にも寄与することを目指している。
今後の展望と期待される成果
キヤノンMJは本出資を通じて、「カーボンニュートラルの実現」と「一次産業の高付加価値化」という二つの大きなテーマで新事業の創出を目指している。
サグリの技術と、キヤノンMJが持つ顧客基盤やイメージング技術を融合させることで、農業分野におけるソリューションの開発が期待される。また、キヤノンMJの幅広い顧客ネットワークを活用することで、サグリの技術の普及速度が大幅に加速する可能性も見込まれる。
今後の事業展開については、キヤノンMJの「R&B」のホームページで随時公開されるとのことだ。
参照元:PR TIMES
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