食品サブスクのオイシックス・ラ・大地、AIを用いた需要予測システムでフードロス削減と顧客体験向上を推進
最終更新日:2024年01月16日
オイシックス・ラ・大地株式会社は、2024年1月15日、AIを用いた需要予測システムの活用を開始したと発表した。
同社は、食品のサブスクリプションサービスを展開する企業だ。需要予測システムの活用は、フードロス削減および顧客体験向上を目的として同社の社内組織「DMO(Data Management Office)」が進める取り組みであり、既に調達における予測誤差率の改善も達成している。
<本ニュースの10秒要約>
- 食のサブスクを展開するオイシックス・ラ・大地が、フードロスゼロのためAIを活用
- データ学習で最適値の発注を実現し、在庫回転率と欠品率を改善する需要予測システム
- 活用開始後1か月で予測誤差率20.2%改善を達成、今後もデータの積極活用に取り組む
サステナブルリテールに取り組むオイシックス・ラ・大地
オイシックス・ラ・大地は、「Oisix」「らでぃっしゅぼーや」「大地を守る会」といった国内主要ブランドを通じて、食品の定期宅配サービスを運営している。安心/安全に配慮した農産物やミールキットなどを提供する一方で、買い物難民向け移動スーパー「とくし丸」や、米国でヴィーガンミールキットを展開する「Purple Carrot」といった事業もグループで展開。食のサブスクリプションサービスの領域を拡大し続けている。
同社は2022年、成長戦略として「ビジネスモデルとテクノロジーの力で地球にも人にもよい食を提供する」というスローガンを掲げ、テクノロジーとデータを活用したサステナブルリテール(持続可能な小売業)の取り組みを開始した。この取り組みの一環として、データ活用を専門とする組織「DMO」も設立。「DMO」を通じて、サブスクリプションモデルによる受注予測やふぞろい品の積極活用などを進め、サプライチェーン全体でのフードロスゼロ実現を目指している。
顧客の行動/購買データ/レシピデータ/販促データなどを学習
オイシックス・ラ・大地が「DMO」において活用を開始した需要予測システムは、顧客の行動/購買データ/レシピデータ/販促データなどを学習させることで最適値での発注を実現し、在庫回転率と欠品率を改善するというものだ。在庫回転率の改善は、フードロス削減に加えて物流コストの削減や売り切るための販促費の削減にもつながる。欠品率の改善は、売り切れの状態をなくすことで顧客体験向上に直結し、また、購入機会の損失がなくすことで売上向上にも寄与する。
需要予測システムを導入する以前の同社では、担当者が一定のデータと経験値を元にして予測を立てていたため、考慮の幅に限界があったという。また、予測を立てる業務にリソースを割くために、本来必要となるはずの「売るための仕掛けを考える時間」も圧迫されていた。需要予測システム導入後は、こうした課題も解消されるに至った。
フードロスゼロを目指すべく、データを積極的に活用
同システムは2023年11月より活用が開始され、開始後1か月で予測誤差率20.2%の改善(旧ロジックと新ロジックにおける相対改善率)を達成した。オイシックス・ラ・大地は今後も、さらなる顧客体験向上とフードロスゼロを目指すべく、データの積極的な活用に取り組むとしている。
参照元:PRTIMES
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