プラント工期遅延リスクをAIが検知するHEROZ「AI for U」、実案件への適用を開始
最終更新日:2024年06月02日
HEROZ株式会社は、2022年10月17日、同社が開発したプラント工期遅延リスク検知システム「AI for U(Underground Constructability Hazard Detection AI)」について、実案件への適用を開始したと発表した。
「AI for U」は、AIと3D CADモデルを活用し、プラント建設工事においてスケジュールが遅延するリスクを設計時点で検知するシステムだ。国内プラント業界では初となるシステムであり、開発はHEROZおよび同社の業務提携先である東洋エンジニアリング株式会社が共同で行っている。
<本ニュースの10秒要約>
- プラント建設工事でスケジュールが遅延するリスクを、AIと3D CADモデルを活用して検知
- 施工性検討時における属人的・局所的な判断からの脱却を実現、プッシュ型での知見提供も
- プラントを納期通りに引き渡すことで顧客満足にも寄与、今後もAIで生産性を向上
将棋AIの手法を独自に蓄積してきたHEROZ
HEROZは、「AI革命を起こし、未来を創っていく」というビジョンを掲げてAIプロダクトの開発・提供を行っている企業だ。ディープラーニングなどの機械学習の研究開発やビジネスに実戦的な応用に取り組み続けており、「将棋ウォーズ」「CHESS HEROZ」「BackgammonAce」の開発を通じて将棋AIの手法を独自に蓄積してきた経緯も持つ。
将棋AIの開発で培ったテクノロジーを活用する形で同社は、AIサービスブランド「HEROZ Kishin」も展開している。この「HEROZ Kishin」では、自動監視/異常検知サービス「HEROZ Kishin Monitor」や最適配信/ABテスト自動化サービス「HEROZ Kishin WebOPT」といったサービスを提供。AI導入の構想策定から開発・運用に至るまで、クライアントの課題に応じて実戦的な支援を提供している。
工事中に起こり得るハザードを、設計の施工性検討時点で検知
今回実案件への適用を開始した「AI for U」は、プラントエンジニアリング設計領域においてAIによる工期遅延リスクの検知を可能にしたシステムだ。
プラントを設計する際には通常、施工性に関する検討が行われる。この施工性検討のプロセスは、これまでエンジニアの経験知に依存する場合が多かったため、大量の設計対象物に対して網羅的な検討を行うことが困難だった。この課題を解消すべく「AI for U」はAIと3D CADモデルを活用し、工事中に起こり得るハザードを設計の施工性検討時点で検知。検知したリスクを事前に設計へ織り込むことで、ハザードの未然防止を実現した。
AIシステムの開発・実装により、生産性向上を早期に実現
「AI for U」についてHEROZは、施工性検討時における属人的・局所的な判断からの脱却を実現し、プッシュ型で知見を提供するシステムを確立するものであると自負。また、東洋エンジニアリングが目指す「DXoT(Digital Transformation of TOYO)」の推進を加速し、プラントを納期通りに引き渡すことで顧客満足にも寄与できると考えている。
HEROZは今後もDX分野において東洋エンジニアリングと協力し、AI技術の活用やAIシステムの開発・実装による生産性向上の早期実現を目指すとしている。
参照元:PRTIMES
プラントでのAI活用事例、メリットについて、こちらの記事で詳しく解説しています。他にも建設業界でのAI活用事例を知りたい方はこちらの記事をご参考ください。
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