マイクロソフトとOpenAI、2030年までの戦略的パートナーシップを強化、独占APIライセンスと収益シェアの枠組みを維持
最終更新日:2025年01月22日
マイクロソフトは2025年1月21日(現地時間)、OpenAIとの戦略的パートナーシップの進化について発表を行った。
2019年から続く両社の協力関係は2030年まで維持され、OpenAIのAPIの独占利用権やIP権利、収益シェアの取り決めは継続される。
さらに、OpenAIは新たにAzureへの大規模な投資を約束し、研究開発とモデルトレーニングのための追加設備投資も承認された。この発表により、両社の協力体制は新たな段階に入ることとなった。
<本ニュースの10秒要約>
- マイクロソフトによるOpenAIのIP権利保持と独占的なAzure上でのAPI提供体制の2030年までの継続が決定
- 両社間での相互的な収益シェアモデルの維持とマイクロソフトによるOpenAIへの主要投資家としての地位の継続
- OpenAIによるAzureプラットフォームの新規大規模利用契約と、研究開発・AI学習基盤の拡充計画の承認
戦略的パートナーシップの基本枠組みの継続
マイクロソフトとOpenAIの戦略的パートナーシップは、2030年までの契約期間中、主要な要素を維持することが決定した。
マイクロソフトはCopilotなどの自社製品においてOpenAIのIPを使用する権利を保持し、顧客に最適なモデルを提供できる体制を継続する。
また、OpenAIのAPIはAzure上で独占的に提供され、Azure OpenAI Serviceを通じても利用可能だ。これにより、顧客はマイクロソフトのプラットフォームとOpenAIの両方から最先端のモデルにアクセスできる環境が保たれる。
収益シェアモデルと投資関係
両社は双方向の収益シェア契約を維持し、新規および既存モデルの利用増加による利益を共有する体制を継続する。
マイクロソフトはOpenAIの主要投資家としての立場を維持し、技術開発と成長を支援する資金と設備を提供する。この投資関係により、OpenAIの企業価値向上からマイクロソフトも恩恵を受ける構造が保たれる。
新たな協力体制の構築
OpenAIは新たにAzureへの大規模な投資を約束し、全製品の運用とモデルトレーニングをサポートする。
新契約では、新規設備に関する独占権について、マイクロソフトが優先購入権(ROFR)を持つモデルへと移行する。
また、マイクロソフトはOpenAIの研究開発とモデルトレーニングを主目的とした追加設備投資を承認し、技術革新を加速する体制を整えた。
AI Market の見解
本パートナーシップの進化は、AIの産業活用における重要な転換点を示すものだ。両社の協力関係の維持は、エンタープライズAIの安定的な発展を支える基盤となる。
特に、Azure上でのOpenAI APIの独占提供の継続は、企業のAI導入における標準的なインフラストラクチャの確立を促進する。
また、研究開発への投資強化は、より高度なAIモデルの開発を加速させ、市場全体の技術革新を牽引するだろう。このパートナーシップは、AIの商用利用と研究開発の両面で、業界全体に大きな影響を与えることが予想される。
参照元:Microsoft
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