NTTイードローンがLTE搭載ドローンで河川巡視を効率化、1km超の目視外飛行に成功
最終更新日:2024年08月27日
株式会社NTT e-Drone Technologyは2024年5月30日、琵琶湖南端の瀬田川洗堰において、LTE搭載ドローン「ANAFI Ai」を用いた河川巡視の効果検証を実施した。
この検証では、片道1km超の安定飛行や操作室内からの目視外飛行を実現し、河川巡視業務の効率化に大きな効果があることを確認した。さらに、高品質なリアルタイム映像配信や画像解析による人・車両・船舶の自動検知にも成功し、将来的な河川管理の革新的な改善の可能性を示した。
<本ニュースの10秒要約>
- NTTイードローンがLTE搭載ドローン「ANAFI Ai」を用いて、琵琶湖南端で河川巡視の効果検証を実施し、1km超の安定飛行と目視外飛行に成功
- 高品質なリアルタイム映像配信と画像解析による人・車両・船舶の自動検知を実現し、河川巡視業務の効率化と安全性向上の可能性を確認
- 全国の河川事務所やダム管理者向けに、最先端ドローン技術の導入を促進し、河川管理の課題解決に取り組む方針を表明
LTE搭載ドローン「ANAFI Ai」の性能と効果
検証で使用されたLTE搭載ドローン「ANAFI Ai」は、従来の2.4GHz帯通信では到達困難だった約1km先まで安定した飛行と制御を実現した。このドローンは2.4GHz帯とLTE通信を状況に応じてスムーズに切り替える機能を持ち、広範囲の巡視を可能にする。
また、4,800万画素のカメラを搭載し、高品質な映像をリアルタイムで伝送できる。これにより、河川の状況をクリアに確認でき、web会議システムよりも高画質な映像配信が可能となった。さらに、NTT東日本グループが開発した映像伝送システムとの組み合わせにより、さらなる映像品質の向上が実現した。
これらの性能は、河川巡視業務の効率化と正確な情報共有に大きく貢献すると期待されている。
画像解析技術による自動検知システムの可能性
今回の検証では、ANAFI Aiが撮影した映像に対する画像解析技術を用いて、河川内(岸辺含む)の人・車両・船舶を高精度で自動検知することに成功した。この技術は、人の目による映像確認と組み合わせることで、取り残された人を見逃す確率を大幅に減らすことが期待されている。
今回の検証ではリアルタイム検知は試されなかったが、リアルタイムでの自動検知も可能だという。今後の課題として、より前方の検出や、ジンバル角50~60度時の検出精度向上が挙げられている。
河川管理におけるドローン活用の将来展望
本検証の成功を受けて、NTT東日本グループは全国の河川事務所やダム管理者に対して、ANAFI Aiなどの最先端ドローン機体、リアルタイム映像配信サービス、画像解析システムの導入を促進する方針だ。これらの技術の普及により、「より広範囲・より迅速・より安心」な河川巡視が可能になると期待されている。
さらに、ANAFI Aiは安全保障の観点からも政府方針に沿った機体であり、導入後のサポート体制も充実しているため、安心して導入できるドローンとして評価されている。
参照元: NTTニュースリリース
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