PKSHAグループ、こどもの不登校をAIで予測する「こどもデータ連携実証事業」に内田洋行と共に参画
最終更新日:2023年12月19日
株式会社PKSHA Technologyは、2023年12月15日、同社のグループ会社が株式会社内田洋行と共にこども家庭庁「こどもデータ連携実証事業」に参画していると発表した。
「こどもデータ連携実証事業」は、埼玉県戸田市にてこどもの不登校をAIで予測するという取り組みだ。PKSHAグループからは、東京海上ホールディングス株式会社とPKSHA Technologyの合弁会社であり、アルゴリズムを用いたソリューション事業を企画・開発する株式会社AlgoNautが参画している。
<本ニュースの10秒要約>
- 埼玉県戸田市にて実施されているこども家庭庁「こどもデータ連携実証事業」に参画
- こどもの問題について、予兆を検知した時点で能動的に支援できるよう、AIを活用
- 「PKSHAアルゴリズムモジュール」で不登校の予兆を検出。いじめSOSの検知実現も目指す
予兆検知の実証事業として開始された「こどもデータ連携実証事業」
近年、こどもを取り巻く児童虐待/いじめ/不登校/ヤングケアラーといった問題は、深刻度を増している。これらの問題は、相談窓口の設置だけでは解決できないケースも多く、こども自身によるSOS発信が難しいケースも少なくない。そのため、予兆を検知した時点で能動的に支援に取りかかれるプッシュ型支援が望まれるようになった。
プッシュ型支援の一助になる可能性を期待されているのが、AIを活用した予兆検知モデルだ。教育/保健/福祉など分野が異なる情報・データを連携させ、潜在的に支援が必要なこども/家庭を把握できれば、様々な支援が可能となる。この予兆検知の実証事業として、「こどもデータ連携実証事業」は開始された。実施地は、教育委員会が早い段階から学校のICT環境整備に注力してきた埼玉県戸田市が採択されている。
3ステップで予兆を検知するモデルを構築
「こどもデータ連携実証事業」は、2023年11月に戸田市内のパイロット校にて試行がスタートし、同年12月より同市内の18校の小中学校にて展開が開始された。教育の分野で豊富な実績を持つ内田洋行は戸田市の連携事業者として参画し、PKSHAグループは内田洋行のパートナーとして協働。AIによる不登校の予兆検知モデル構築を目指す。
実際のモデル構築には、校務支援システムに登録されている「出欠・遅刻・早退などの状況」「保健室利用状況」などのデータのほか、「埼玉県学力・学習状況調査(学力調査・質問紙調査)」「学校生活に係るアンケート」「教育相談の利用の有無」「学校健診結果」といったデータを活用。活用は、教育関係の有識者より受けた意見も取り入れながら実施する。
データ分析には、AI不正検知システム「PKSHA Security」などを構成するPKSHAグループの「PKSHAアルゴリズムモジュール」を活用。「データ項目の選定」「モデルの構築」「モデルの検証」という3ステップで、予兆を検知するモデルの構築に取り組む。
AIの社会実装に関する知見を活かす
「こどもデータ連携実証事業」は今後、長期的に予測を継続して行うことで予測精度の向上も図られる。複数年データの利用やデータ項目の拡張、また鮮度の高いデータの利用などにも取り組み、いじめなどのSOS検知実現も目指す。
PKSHA Technologyは、AIの社会実装に関する知見を活かして全国の自治体が活用可能な予測モデルを実現し、教職員がこどもたち一人ひとりの見守りを行える環境の整備に貢献するとしている。
参照元:PRTIMES
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