横浜市、クラッソーネのAIサービス「すまいの終活ナビ」を活用して空家の除却を促進へ
最終更新日:2022年10月07日
横浜市デジタル統括本部は、2022年10月7日、同市が株式会社クラッソーネとの間で空家の除却促進に向けた協定を締結したと発表した。
この協定では、クラッソーネのAIサービス「すまいの終活ナビ」を活用して、横浜市における空家問題の解消が図られる。「すまいの終活ナビ」は、空家の解体費用と土地の売却価格の概算額を同時に把握できるサービスであり、自治体での活用は今回が初となる。
<本ニュースの10秒要約>
- 横浜市と建設テック企業・クラッソーネが、同市の空家除却促進に向けて協定を締結
- 空家の解体費用と土地の売却価格を把握できるAIサービス「すまいの終活ナビ」を活用
- 自治体での「すまいの終活ナビ」を活用は初。ホームページなどで空家所有者に案内
デジタル領域における知見を活用し、空家解消を推進
横浜市は、適切に管理されていない空家の所有者に対して改善の指導・支援などを行っている。2019年2月には、所有者・行政だけでなく民間事業者などの多様な主体と連携して空家解消に取り組む「横浜市空家等対策計画」も策定していた。
しかし実態として空家の所有者は、遠方に居住している場合や高齢である場合が多い。そのため、解体費用の見積もりや手続きの負担が大きくなり、結果として具体的な検討が先送りされることも多かった。
こうした空家問題の解決について横浜市は、デジタル領域における知見の活用を企図。同市は既に、「横浜DX戦略」として行政サービスについてデジタル化に取り組んでおり、市民がより使いやすいよう相談や情報提供といったサービスを改善してきた。こうした取り組みを空家問題でも進める形で、今回クラッソーネとの協定締結に至っている。
AIサービス「すまいの終活ナビ」を開発したクラッソーネ
横浜市が今回協定を締結したクラッソーネは、建物の解体工事について業者と施主をマッチングするWebサービス「クラッソーネ」を運営する建設テック企業だ。同社はまた、国土交通省「令和4年度住宅市場を活用した空き家対策モデル事業」の採択を受けてAIサービス「すまいの終活ナビ」も開発している。
「すまいの終活ナビ」では、土地建物の面積・最寄駅・沿道の幅などを入力すると、解体費用および解体後の土地の売却価格が無料で概算できる。スマートフォンからの利用にも対応しており、クラッソーネを通じて解体業者や不動産業者へ具体的な見積もりを依頼することも可能となっている。
地域性を反映したAIが価格を算出する「横浜市版 すまいの終活ナビ」
「横浜市版 すまいの終活ナビ」の活用を推奨することで、空家の解消の促進が図られる。
横浜市とクラッソーネとの協定では、同市内の空家所有者に向けて「横浜市版 すまいの終活ナビ」の活用を推奨することで、空家の解消の促進が図られる。
「横浜市版 すまいの終活ナビ」では、同市内の解体相場や市場価格といった地域性を反映する形で、AIが解体費用や売却価格の算出を行う。概算額を把握した所有者がさらに具体的な見積もりを希望した場合は、クラッソーネが解体工事会社を紹介する。同サービスでは、横浜市の補助金制度に関する情報も確認できる。
横浜市は今後、同市ホームページやリーフレットなどを通じて「横浜市版 すまいの終活ナビ」を空家所有者に案内し、空家の解体を推進するとしている。
参照元:PRTIMES
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