ClaudeのWeb検索機能とは?ChatGPTの検索機能との違いや料金は?実際の画面で検証レビュー!
最終更新日:2025年03月27日

2025年3月21日(現地時間)に公開されたClaudeのWeb検索機能とは、Claudeが自身の知識ベースに加え、インターネット上の最新情報を活用して回答を行えるようになる機能です。
一般的にLLMでは、LLM自体が持つ知識データは限られており、Web検索機能を組み合わせることで、時事的な話題や更新が頻繁に行われる分野において、より正確かつ最新の情報に基づいた回答が可能となります。
また、Web検索の結果が回答に組み込まれる場合には、参照元のリンクや情報源が明示されるため、ユーザーは出典を確認しながら内容を信頼することができます。
AI Marketでは
生成AIに強いAI会社をご自分で選びたい場合はこちらで特集していますので併せてご覧ください。
目次
Web検索の使い方
Web検索機能は2025年3月27日現在、アメリカ国内のすべての有料Claudeユーザー向けに「機能プレビュー」として提供されています。
※今回は、VPNを利用してアメリカ経由で接続することで、日本語インターフェースのままでもWeb検索機能が利用可能でした。
この機能を利用するには、まずプロフィール設定画面にてWeb検索機能を有効化する必要があります。
設定メニュー内の「機能プレビュー」欄に「Web search」という項目が表示されるため、これをオンに切り替えることで、Claude 3.7においてWeb検索機能が使用可能になります。
この設定はユーザーアカウント単位で有効になり、一度設定すれば通常のプロンプトの入力時にClaudeが必要に応じて自動的にウェブ検索を実行するようになります。
Web検索機能の料金プラン
Web検索機能は、Claudeの有料プラン(Proプランで月額20ドルまたはTeamsプラン等)で使うことができます。
なお、現在はアメリカ国内でのみ利用が可能です。
無料プランのユーザーや、その他の国におけるサポートについては、近日中に開始される予定です。
▼累計1,000件以上の相談実績!お客様満足度96.8%!▼
Web検索機能の操作性は?
ClaudeのWeb検索機能には、ユーザー側で明示的にON/OFFを切り替える設定はなく、あくまでClaude側が必要と判断した際に、検索機能の利用を提案したり、自動的に実行したりする形となっています。
そのため、ユーザーは設定を操作することなく、自然な対話の中で最新情報を得ることができる設計となっています。

また、上記画像のようにリアルタイムの状況や最新情報が必要な質問を行った際、「〇〇について調べることができます。最新の情報をお届けするために検索を行いましょうか?」と表示され、ユーザーが「はい」と回答することで検索が実行されるます。
この一連のやり取りはやや手間に感じられることもあり、スムーズな情報取得という点では改善の余地があるように思います。

しかし、現在の状況や最新情報についての質問を数回行うと、Claudeは「〇〇について調べます。ウェブ検索で最新データを確認しましょう。」と案内したうえで、ユーザーが「はい」と明示的に答えなくても、自動的に検索を実行するようになりました。
その結果、検索に至るまでのやり取りが省略され、よりスムーズに情報を取得できるようになりました。
ただし、質問を重ねていく中で、再び「はい」と明示的に回答しなければ検索が実行されない場面も見られ、Web検索機能が自動で作動する条件やタイミングには一貫性がなく、動作にばらつきがある印象です。
Web検索の正確性

2025年3月27日に「昨日の出来事」についてClaudeに質問したところ、前日、すなわち3月26日の日付に基づいた情報が正確に提示されました。
最新の情報を取得するために複数回の検索を行い、より適切で信頼性の高い内容を提供してくれる点が印象的です。
検索を複数回行うことは、ClaudeのWeb検索機能の特徴と言えるでしょう。
また、回答には情報の出典としてソースが明示されており、リンクをクリックすることで元の記事に直接アクセスできるようになっています。
提示されるソースの中には、当日の最新記事に加え、1週間前や場合によっては1か月以上前の情報も含まれており、参照される情報の時系列にはある程度の幅があることが確認できます。
こうした特性から、検索のタイミングや参照される情報源によって、内容や提示される日付にばらつきが見られる場合もあります。
そのため、利用する際には、提示された情報の時点や出典の信頼性を自ら確認しながら活用することが重要です。
▼累計1,000件以上の相談実績!お客様満足度96.8%!▼
日本語対応

Claudeは日本語でのWeb検索や回答においても非常に高い対応力を示しており、日本語での質問にも自然で読みやすい文章で応答してくれます。
実際に「今日の日本のニュース」について質問した際には、上記画像のように、Yahoo!ニュースや日本経済新聞、Googleニュースなどの日本語ニュースサイトを参照し、主要な話題を丁寧かつ簡潔に要約した内容が提示されました。
また、日本企業に関する情報を検索した際にも、公式サイトやプレスリリース、報道記事など信頼性の高い情報源をもとに、適切な情報を提供してくれる点が印象的でした。
このように、Claudeは日本語においても検索結果の精度が高く、国内のニュースや企業情報に対する対応力も非常に優れていると感じます。
Web検索の速さ
ClaudeのWeb検索機能は全体としてスムーズで、上記動画のように早い場合にはわずか数秒から15秒程度で結果が表示されるなど、快適な操作性が感じられました。
ただし、「アメリカの経済状況」について質問した際には、Claudeが再検索を複数回行ったため、最終的な回答が得られるまでに約1分20秒かかり、やや時間を要する印象を受けました。
一方、同じ質問をChatGPTに行ったところ、わずか5秒程度で回答が表示され、そのスピードの速さは際立っていました。
ChatGPTの回答は簡潔ながらも要点が的確にまとめられており、全体としてバランスの取れた構成になっていた点が印象的です。
Claudeの回答は、再検索によって複数の情報源を引用しながら丁寧に情報を整理しており、出典が豊富で信頼性に配慮された印象があります。
一方で、ChatGPTは出典数こそ限られていたものの、効率よく情報を要約し、読みやすさの点でも優れていたと感じます。
このように、Claudeは丁寧さと情報量、ChatGPTはスピードと簡潔さに強みがあり、どちらも用途に応じて使い分けることで、より効果的に活用できると考えられます。
Web検索機能の利用制限はある?
現時点でこの機能はClaude 3.7 Sonnetモデルでのみ利用可能です。
また、Anthropic公式のリリースでは、検索機能の利用回数制限についての言及はありません。
ChatGPTの検索機能との比較
ClaudeとChatGPTの検索機能はどのような違いがあるのでしょうか?下記の表にまとめましたので、ご参考ください。
特徴 / サービス | Claude(Anthropic) | ChatGPT(OpenAI) |
---|---|---|
利用可能なプラン | 月額20ドル(Claude Pro) | 無料プランで利用可能 |
操作性 | 設定画面でWeb検索を有効化。検索はAI側が自動で実行や提案。やや一貫性に欠ける場合あり。 | プロンプト入力エリア下部の検索ボタンを押下しONにした状態でプロンプトを入力することで自動的にWeb検索が行われる。 |
正確性 | 出典が明示され、リンクから元記事にアクセス可能。内容は丁寧だが、情報の鮮度や日付にばらつきも。 | 出典は少なめだが、要点が簡潔にまとまっており、情報の安定性と読みやすさに優れる。例) |
速さ | 通常は数秒〜15秒で表示。再検索を複数回行うと1分以上かかることも。 | 非常に高速(平均5秒前後)で回答が表示される。 |
その他 | 自律的に複数回の検索を行うことがある。 | 動画なども表示して回答を生成する。 |
下記は、ChatGPTに「今日の日本のニュース」をWeb検索を用いて聞いた結果です。
上述のClaudeと異なり、国際関係、政治、スポーツなどのカテゴリを整理した上で回答を生成していることに加え、Youtube動画のサムネイルも表示しています。
ビジネスへの活用例
ClaudeのWeb検索機能は、ビジネスシーンにおいて様々な形で活用できます。最新情報へのアクセスが容易になったことで、多くの業務プロセスを効率化できる可能性があります。
ここでは、業種・職種別の具体的な活用例を紹介します。
営業・マーケティング担当者の活用法
営業チームはClaudeを使って業界の最新トレンドや競合の動向を調査し、顧客との商談に役立てることができます。
例えば、見込み客との会話前に「〇〇業界の直近のトレンドは?」と尋ねれば、その場で最新の業界動向をまとめた回答が得られます。これにより、商談の質が向上し、より価値のある提案が可能になります。
また、マーケティング担当者は競合企業の最新キャンペーンや市場データをClaudeに尋ねることで、効果的なマーケティング戦略の立案に活かせます。
例えば「直近のDX関連の成功事例は?」といった質問により、最新の成功事例を短時間で収集できるでしょう。
金融分析・投資判断での活用
金融アナリストはClaudeに最新の市場データや企業の決算情報を問い合わせ、投資判断の参考にできます。
例えば「今朝発表された米国の雇用統計のポイントは?」という質問で、最新の経済指標の要点が素早く把握できます。
リアルタイムの株価ニュースや経済指標も参照できるため、従来よりも情報収集の時間を大幅に短縮できます。特に海外市場の分析では、言語の壁を超えて情報収集できる点も大きなメリットです。
リサーチ・調査業務の効率化
研究開発や市場調査に携わる担当者は、Claudeを使って最新の論文や統計データを検索し、文献レビューの漏れを防ぐことができます。
例えば「量子コンピューティングの直近の研究動向は?」といった質問により、最新の研究トレンドを把握できます。
また、特定のテーマに関するニュース記事やプレスリリースも一括で要約してもらえるため、大量の情報を短時間で整理できます。
これにより、企画書やレポートの作成が効率化され、その精度も向上するでしょう。
Claude の Web 検索機能についてよくある質問まとめ
- Claude の Web 検索機能は、無料プランのユーザーも利用できますか?
いいえ、2025年3月27日現在、Claude の Web 検索機能はアメリカ国内の有料プラン(ProプランやTeamsプランなど)のユーザー向けに「機能プレビュー」として提供されています。無料プランのユーザーは現時点では利用できず、その他の国におけるサポート開始は近日中に予定されています。
- Claude の Web 検索機能で検索された情報の出典は確認できますか?
はい、Claude の Web 検索機能では、回答に情報の出典としてソースが明示されており、リンクをクリックすることで元の記事に直接アクセスできます。これにより、ユーザーは情報の信頼性を自身で確認することができます。
まとめ
2025年3月に実装されたClaudeのWeb検索機能は、従来の知識ベースに加え、リアルタイムのWeb情報を取り込むことで、より柔軟で幅広い回答が可能となっています。
ChatGPTなど他のAIとの比較においては、それぞれに異なる強みがあり、利用シーンやニーズに応じた使い分けが重要です。
今後、検索機能の精度や使いやすさがさらに向上し、提供範囲が拡大していくことで、AIによる情報活用の可能性は一層広がっていくと考えられます。
ClaudeのWeb検索機能も、そうした進化の一例として注目すべき存在です。
AI Marketでは
生成AIに強いAI会社をご自分で選びたい場合はこちらで特集していますので併せてご覧ください。

AI Marketの編集部です。AI Market編集部は、AI Marketへ寄せられた累計1,000件を超えるAI導入相談実績を活かし、AI(人工知能)、生成AIに関する技術や、製品・サービス、業界事例などの紹介記事を提供しています。AI開発、生成AI導入における会社選定にお困りの方は、ぜひご相談ください。ご相談はこちら
𝕏:@AIMarket_jp
Youtube:@aimarket_channel
TikTok:@aimarket_jp
運営会社:BizTech株式会社
弊社代表 森下𝕏:@ymorishita
掲載記事に関するご意見・ご相談はこちら:ai-market-contents@biz-t.jp
