【画像生成AI徹底比較】Gemini・ChatGPT・Midjourney・Stable Diffusion・Fireflyの性能を絵柄タイプ別に検証!
最終更新日:2025年07月28日

- GeminiやChatGPTは細かな描写や文字再現に強み、Midjourneyは構図と雰囲気の表現力が高い
- 画像生成AIは題材によって得意・不得意が分かれ、恐竜やサッカーでは迫力ある構図、教室では文字の再現性が鍵となる
- 各ツールの特性(写実性、演出重視、色彩表現など)を理解し、目的に応じて最適な生成AIを選ぶことが重要
AI画像生成ツールは日々進化を遂げており、同じプロンプトであってもツールによって描写や構図、雰囲気が大きく異なります。
この記事では、以下の5つの注目AI画像生成ツールを比較し、機能や料金の比較だけでなく、実際に「サッカー試合」「授業風景」「恐竜と火山」などのシーンを題材に画像を生成し、その表現力や描写の癖を検証しています。
- Google「Gemini」
- OpenAI「ChatGPT」
- Midjourney
- Stable Diffusion
- Adobe「Firefly」
恐竜の咆哮や火山の爆発といった派手なシーンから、授業中の文字や視線の自然さまで、各ツールがどう描くのかを実際の生成画像を通してご覧いただけます。
これから画像生成AIを導入したい方、複数のツールの違いを把握して活用したい方に向けて、選び方や得意分野の見極め方をご紹介していきます。
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画像生成AIに強いAI開発会社をご自分で選びたい場合はこちらで特集していますので併せてご覧ください。
目次
Gemini ・ChatGPT・Midjourney ・Stable Diffusion ・Fireflyのスペック比較
現在、AIによる画像・動画生成ツールは急速に進化しており、さまざまな企業から高性能なサービスが提供されています。利用目的や予算に応じて、最適なツールを見つける参考にしてください。
以下の表では、各ツールの「生成枚数」「料金プラン」「商用利用可否」を比較してみました。
ツール名 | 生成枚数 | 料金プラン | 商用利用 |
---|---|---|---|
Gemini | 1枚(通常) | Free Pro(2,900円) Ultra(36,400円) | Pro以上で可 |
ChatGPT | 1枚(ChatGPTでの生成) | Free Plus($20) Pro($200) | Plus以上で一部可、Proで可 |
Midjourney | 4枚(基本設定) | Basic($10)〜Mega($120) | 全プランで可(公式記載あり) |
Stable Diffusion | 通常1〜4枚(使用UIにより異なる) | 無料(非商用) 商用は別途ライセンス | 年商$1M以下までは無料で可 |
Firefly | 3〜4枚(通常) | Free Standard(1,580円) Pro(4,780円) Premium(31,680円) | 全プランで可(Adobe Stock準拠) |
上記の比較表からもわかるように、各AI画像生成ツールには対応枚数や料金体系、商用利用の条件において大きな違いがあります。
GeminiやChatGPTは少枚数での高品質生成に向いており、Midjourneyはコストを抑えて複数の画像を一度に得たい場合に適しています。
Stable Diffusionはローカル利用や無料枠での導入が可能でカスタマイズ性が高いのが特徴です。
FireflyはAdobe製品と連携できる点が強みで、すべてのプランで商用利用が可能なためビジネス活用にも適しています。自社の目的や予算、商用展開の可否に応じて、最適なツールを選択することが重要です。
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サッカーの試合風景画像を生成して比較
以下のプロンプトを用いて、各画像生成ツールの表現力を比較します。
Please generate an image in a dynamic, photorealistic style with a 16:9 aspect ratio. In the evening, several Japanese men in their 20s are playing soccer on a green grass field, using a single ball. They are divided into two teams—one wearing red uniforms and the other wearing blue. The image captures the exact moment the red team scores a goal, with the ball entering the net and the red team players bursting with joy. Meanwhile, the blue team players show expressions of frustration or disappointment. The players are actively running, skillfully kicking the ball, and interacting with each other under the bright, natural evening light.
日本語訳:夕方の芝生グラウンドで、赤と青のユニフォームを着た20代の日本人男性たちがサッカー中。赤チームがゴールを決め喜び、青チームは悔しがる。リアルで動きのある16:9の描写で。
特にスポーツシーンを題材とした場合、以下のような観点に注目して各ツールを比較しました。
- 複数の人物の描写精度
- 自然な動きの表現
- 影の描写
- 時間帯(昼夜・光のあたり方など)の再現力
- 手や足の複雑な動きの描写精度
Gemini
Geminiの画像は、全体的に構図のバランスが良く、躍動感のある試合中のリアルな一瞬を再現しています。
ユニフォームや顔の表現も正確に表現されており、手足の動きも自然に表現されています。また、夕方の光の表現も上手く再現されています。
ChatGPT
ChatGPTの画像は、動きの描写が非常にダイナミックです。特に中央の選手がゴールに向かってボールを蹴る瞬間を大胆に切り取っており、腕や脚の動きが大きく表現されています。
また、表情もわかりやすく再現されています。
ただ、やや選手の人数が少ない印象です。しかし、夕方の光表現や背景の照明はリアルで、時間帯の再現性は高いです。
Midjourney
Midjourneyの画像は選手の走るフォームやボールの位置、ゴール前の状況がやや不自然ですが、影がしっかりと表現されています。
人数も多く、体の重心や腕の振りなどが自然に配置されており、まるで写真のような完成度です。
一方で、人物の顔やディテールはややぼかされていて、プロンプトへの忠実性は欠けているように見受けられます。
Stable Diffusion
Stable Diffusionの画像は、背景の夕焼けや影の描写は丁寧で、色彩バランスは良好です。しかし、表情が不自然で、ボールが2個生成されてしまっています。
光と影は一貫していますが、足や手の形状や、体の向き不自然な箇所があり、プレー中の躍動感がやや弱めです。
Firefly
Fireflyの画像は背景の建物までしっかり描写されており、シーンのリアリティは最も高い部類です。
しかし、表情にやや歪みがあり、一部選手の姿勢や動きが硬く感じられます。また、プロンプトへの忠実性は少し欠けています。
影の方向や光の再現は正確で、全体的なバランスも自然に保たれています。
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学校の授業風景画像を生成して比較
以下のプロンプトを用いて、各画像生成ツールの表現力を比較します。
A Japanese male teacher is giving a social studies lesson in a junior high school classroom. He is wearing a suit and writing on a blackboard with chalk. The blackboard already has the Japanese word "都道府県" ("prefectures") written on it. A few students in school uniforms are partially visible, sitting and listening. The classroom is realistic and well-lit, captured in a photorealistic style, with a clear view of the teacher, blackboard, and part of the students.photorealistic style with a 16:9 aspect ratio
日本語訳:中学校の教室で、スーツ姿の男性教師が黒板に「都道府県」と書きながら社会の授業をしており、制服の生徒たちが座って聞いている。教室全体が明るくリアルに描かれた16:9の写実的なシーン。
特に学校の授業風景を題材とした場合、以下のような観点に注目して各ツールを比較しました。
- 教室内の構図やレイアウトの自然さ
- 教師や生徒の姿勢・視線の表現
- 黒板やノートの文字描写
- 手や指の動作の描写精度
Gemini
Geminiの画像は、構図全体に安定感があり、教師・生徒・教室のバランスも自然に保たれています。生徒が持っている鉛筆や机の中の教科書まで丁寧に描かれており、細部の描写精度は高いです。
ただし、黒板の文字は「都道府県」ではなく別の文字に置き換わっており、日本語の再現性には課題が見られます。
ChatGPT
ChatGPTの画像では、黒板に書かれた「都道府県」の文字が非常に鮮明かつ正確に描かれており、文字再現の精度が際立っています。教師のスーツや指先まで緻密に描写されており、構図も真正面からの視点で情報を分かりやすく伝えています。
生徒の配置や視線の方向も自然で、全体として非常に完成度の高い描写となっています。
Midjourney
Midjourneyの画像は教師の表情や手の動きは上手く再現されており、指の形も正確に表現されています。しかし、黒板の文字が崩れており、「都道府県」は別の文字に置き換わっています。
遠近感もしっかりしていて全体的な構図はとても自然に再現されています。
Stable Diffusion
Stable Diffusionの画像は全体の構図はシンプルですが、教室や机、椅子はとても自然に再現されています。
しかし、黒板の描写は抽象的で、文字も確認しづらいです。また、教師の視線やや変な方向に向いています。
生徒の年齢が低いように見受けられ、中学校の授業というプロンプトに対しては忠実さに欠ける面があります。
Firefly
Fireflyの画像は、教室全体が明るく、構図や遠近感、人物の配置が自然に描かれており、机や黒板の配置も丁寧に表現されています。
しかし、黒板に描かれた文字は文字として判読できず、「都道府県」と明記されていないため、日本語の再現性という点ではやや不十分です。
恐竜と火山のアニメ風シーン画像を生成して比較
以下のプロンプトを用いて、恐竜と噴火する火山を描いたアニメ風シーンで各画像生成ツールの表現を比較します。
A powerful green dinosaur illustrated in anime style, roaring with its mouth wide open. Behind it, a volcano is erupting violently, with red lava and ash filling the sky. The dinosaur looks muscular and cool, with a dynamic pose and intense atmosphere. The scene is captured in a dramatic 16:9 aspect ratio, full of energy and motion.
日本語訳:アニメ風に描かれた緑の恐竜が、大きく口を開けて咆哮している。背後では火山が激しく噴火し、赤い溶岩と灰が空を覆っている。恐竜は筋肉質で躍動感があり、迫力ある16:9の構図で描かれている。
特にこの題材では、以下の観点に注目して見比べました。
- 恐竜の体格・手足・歯などの造形の整合性
- アニメ/ドット絵風の線やテクスチャの一貫性とクリーンさ
- 恐竜と火山のスケール感・遠近感(パース)の正確さ
- ポージングや動きの誇張表現が自然かどうか
- 影・ハイライトの付け方とコントラストのバランス
Gemini
Geminiの画像は、筋肉の造形や表情の描写がしっかりしており、全体的にバランスが取れていて迫力があります。背景の火山噴火も力強く描かれており、全体として重厚感のある構成が特徴です。
アニメ風というよりも、ややリアル寄りのアートスタイルに近い印象を受けます。
ChatGPT
ChatGPTの画像は、アニメ的な線の太さや色彩の鮮やかさが際立ち、躍動感のあるポーズや筋肉表現に重点が置かれています。火山の描写も派手で構図のバランスが良く、プロンプトの意図に忠実な、力強くインパクトのある仕上がりです。
Midjourney
Midjourneyの画像は、炎の色使いや遠近感の処理にアート性があり、恐竜の表情やポーズに独自の個性が強く出ています。アニメというよりは「劇画風」のタッチで、迫力や感情表現に重点が置かれている印象です。
Stable Diffusion
Stable Diffusionの画像は、明るくポップな色使いが特徴で、背景もしっかり表現されています。また、影やハイライトの処理もしっかりしており、シリアスさよりも親しみやすさを重視したアニメ調の描写が印象的です。
Firefly
Fireflyの画像は、立体感のある表現がされています。景の火山描写と組み合わさることでインパクトのある構図に仕上がっています。明るさと勢いが共存しており、全体の構図バランスも良好です。
Gemini ・ChatGPT・Midjourney ・Stable Diffusion ・Firefly結局どれがいい?
実際に生成した画像をもとに、以下の観点から画像生成ツールの比較をしてみました。
- 指・手の描写
- 影の自然さ
- 文字の描写
- プロンプト忠実度
サービス名 | 指・手の描写 | 影の自然さ | 文字の描写 | プロンプト忠実度 |
---|---|---|---|---|
Gemini | ◎ | ◎ | △(「都道府県」は不正確) | ○ |
ChatGPT | ◎ | ○ | ◎(「都道府県」正確) | ○ |
Midjourney | ◎ | ○ | △(文字が崩れている) | ○ |
Stable Diffusion | ○ | △ | ×(文字が抽象的) | △ |
Firefly | ○ | ◎ | ×(文字ではない) | △ |
今回の比較表からも明らかなように、ChatGPTは文字描写や忠実度の面で最も安定しており、全体的な再現性の高さが際立っていました。
一方で、MidjourneyやGeminiは構図や人物表現に強みがあり、視覚的なインパクトに優れた結果となっています。また、恐竜の画像では各ツールごとに個性が際立ち、それぞれ独自のアプローチで力強く表現されていました。
文字の描写については全体的に不正確であり、とくに日本語の「都道府県」といった具体的な語句の再現は難しく、多くのツールで別の文字に置き換わったり、記号のように崩れて表示される結果となりました。
AI画像生成ツール能力比較に関するよくある質問まとめ
- AI画像生成ツールは完全に無料で使用できるのか?
各ツールで無料プランの内容が異なる。Stable Diffusionは非商用であれば無料利用可能だが、GeminiやChatGPTは無料版では機能制限がある。
商用利用を前提とする場合は有料プランの契約が必要となる。
- 日本語の文字描写はどのツールが最も正確か?
今回の検証ではChatGPTが「都道府県」を最も正確に再現した。
他のツールは日本語文字の描写に課題があり、文字が崩れたり判読不能になる傾向が確認されている。
文字を含む画像生成にはChatGPTが現時点で最適と考えられる。
まとめ
代表的なAI画像・ツール5種を使って、「サッカーの試合」「学校の授業」「恐竜と火山」などの異なるシーンを生成し、それぞれの表現力を比較しました。人物の動きや文字の再現、構図や雰囲気の作り方など、ツールごとの得意分野が明確になりました。
特にChatGPTは文字や構図の忠実度が高く、MidjourneyやGeminiはビジュアルのインパクトに強みがあります。一方で、日本語の文字再現は全体的に苦手な傾向も見られました。
用途に応じて最適なツールを選び、表現したい内容に合ったプロンプト設計と使い分けが重要です。各ツールの特徴を理解したうえで、目的に沿った活用が求められます。
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