OpenAIの新型推論モデル「o1」シリーズ、Azureで開発者・企業向けに提供開始
最終更新日:2024年10月13日
2024年9月12日(現地時間)、MicrosoftはAzure OpenAI Service、Azure AI Studio、GitHub モデルにて、OpenAIの最新モデル「o1-preview」と「o1-mini」の提供を開始したと発表した。
o1シリーズは複雑なコーディング、数学的推論、ブレインストーミング、比較分析などの能力を備え、AI駆動ソリューションの新たなベンチマークを設定する。これにより、開発者や企業は高度な推論能力を持つAIモデルを活用し、より複雑な問題解決や創造的なタスクに取り組むことが可能となる。
目次
<本ニュースの10秒要約>
- OpenAIの新型推論モデル「o1」シリーズがAzure OpenAI Serviceで利用可能に
- 複雑なコード生成や高度な問題解決、文書比較などに特化した能力を持つ
- GitHub CopilotやHarveyなど、早期導入企業からの高評価を獲得
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OpenAIの新型モデル「o1」シリーズの特徴と活用例
o1シリーズは、複雑なコード生成、高度な問題解決、複雑な文書比較、指示に従うワークフロー管理など、多岐にわたる能力を持つ。特に、アルゴリズム生成や高度なコーディングタスクを支援し、開発者の生産性向上に貢献する。
また、包括的なブレインストーミングセッションや多面的な問題への取り組みに適しており、契約書や訴訟ファイル、法的文書の分析にも活用できる。さらに、短いコンテキストを必要とするワークフローの処理にも優れている。
早期導入企業の事例として、GitHub Copilotはコード分析と最適化で有望な結果を示している。専門サービス向けの生成AIリーダーであるHarveyは、複雑な法的文書作成や詳細な調査を支援するカスタムソリューションの創出に成功しており、Cognitionは、世界初の完全自律型AIソフトウェアエンジニア「Devin」にo1モデルを統合し、より複雑なコーディングタスクの解決を目指す、としている。
責任あるAIと「デフォルトの安全性」に関する新たな取り組み
MicrosoftとOpenAIは、o1シリーズの提供にあたり、安全性を最優先事項として位置付けている。Azure OpenAI Serviceでは、o1およびo1-miniモデルに対して、追加コストなしで「デフォルトでオン」のコンテンツ安全機能を実装している。
OpenAIは、安全でない要求を拒否するための新しい手法を含む追加の安全性向上に投資しており、o1シリーズは現在までに展開された中で最も堅牢なモデルの一つとなっている。
さらに、Azure OpenAI Serviceにおいて、Prompt ShieldsとProtected Materials for Textが一般提供となり、生成AIの展開の安全性と完全性を維持するのに役立つ。
また、「Spotlighting」と呼ばれる新しい技術ファミリーを導入し、モデルが有効な指示と潜在的に信頼できない外部入力を区別するのを支援する。これらの機能により、顧客はMicrosoftの最新の研究成果を活用できる。
Azure AI StudioとGitHubでの新モデルを試用
MicrosoftはAzure AI Studioプレイグラウンドとgithub modelsで、選定された顧客向けにo1-previewとo1-miniモデルのプレビューを提供している。この限定アクセスにより、高度な推論能力の早期実験が可能となる。
APIアクセスも近日中に提供される予定だ。興味のある顧客は、Azure AI Studioのモデルカタログを訪れ、アクセス申請を行うことができる。
AI Market の見解
OpenAIの新型推論モデル「o1」シリーズの登場は、AIの能力を新たな次元に引き上げる重要な一歩だ。特に、複雑なコード生成や高度な問題解決能力は、ソフトウェア開発や研究開発分野に大きな影響を与える可能性がある。MicrosoftとOpenAIの協力関係により、企業は高度なAI機能を安全かつ効率的に活用できるようになった。
この技術の普及により、様々な産業でイノベーションが加速し、新たなビジネスモデルや製品・サービスの創出が期待される。一方で、AIの能力向上に伴う倫理的・社会的課題にも注意を払う必要がある。今後、o1シリーズの実用化が進むにつれ、その真の潜在力と限界がより明確になると想定される。
参照元:Microsoft
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