グルーヴノーツ、三菱UFJ銀行との間で資本・業務提携を締結。金融領域でのAI／量子技術活用を推進へ

株式会社グルーヴノーツは、2023年7月13日、株式会社三菱UFJ銀行との間で資本・業務提携を締結したと発表した。

グルーヴノーツは、AI／量子コンピュータを活用できるクラウドプラットフォーム「MAGELLAN BLOCKS」の開発・提供などを手がけるソフトウェア企業だ。今回の資本・業務提携は、三菱UFJ銀行でのAI／量子技術のさらなる活用を目的として締結されており、締結によりグルーヴノーツは三菱UFJ銀行の持分法適用関連会社となっている。

＜本ニュースの10秒要約＞

• 「MAGELLAN BLOCKS」のグルーヴノーツ、三菱UFJ銀行でのAI／量子技術の活用推進のため提携を締結
• 三菱UFJ銀行内では、DX推進やデジタル人材育成の強化などを展開。金融分野での量子技術適用も推進
• 三菱UFJ銀行はグルーヴノーツの発行済株式の約18％を取得、様々なイノベーションに両社で取り組む

世界に先駆けて量子アニーリングの利用を実現

グルーヴノーツは、AIと量子技術の活用に強みを持つソフトウェア企業であり、独自の先端技術を軸として民間企業／自治体のDXを支援するITサービスを開発・提供している。

同社の主力商品であるSaaS型ソフトウェア「MAGELLAN BLOCKS」は、AIや量子コンピュータなどの先端テクノロジーを容易に活用できる法人向けクラウドプラットフォームだ。同サービス内では、「意思決定に必要なデータの統合／分析」「AIによる予測／分類」「量子コンピュータを活用した最適化」といった課題解決に欠かせない機能を、ブロックの形で用意。このブロックを組み合わせることで、システムのシンプルな構築・運用やテクノロジーの簡便な導入を実現し、またシステム開発の効率化や検証改善の高速化を可能にしている。

「MAGELLAN BLOCKS」はまた、世界に先駆けて量子アニーリングの利用を実現している点も、大きな特徴だ。量子コンピュータはゲート型とアニーリング型の2つに大別されるが、アニーリング型は金属の焼きなまし処理と類似した処理を行う量子計算機であり、組み合わせ最適化問題に適した性質を持つ。

三菱UFJ銀行内でDXを推進。銀行以外の金融機関にも取り組みを展開

グルーヴノーツと三菱UFJ銀行との資本・業務提携は、三菱UFJ銀行内でのDX推進やデジタル人材育成の強化、またAIを活用した様々な取り組みを実施すべく締結された。

グルーヴノーツが持つAIと量子技術の知見を用いて三菱UFJ銀行は、ALM（Asset Liability Management／資産と負債の総合的な管理手法）の最適化に繋がる与信ポートフォリオおよび市場ポートフォリオなどのリスク管理を高度化する予定だ。また、評判リスクやオペレーショナル・リスクに関する分析の精緻化、さらには事務・オペレーションの効率化など、多様な領域において両社は協業に取り組むとしている。

両社の提携では、グルーヴノーツが持つ量子技術を金融分野へ適用する取り組みについても、推進が検討されている。先端技術の実証／運用を通じて実装可能に至ったソリューションを三菱UFJ銀行以外の金融機関向けにも展開することで、金融業界全体の発展に対する貢献も目指すとしている。

先進的なデジタル化の推進を金融領域において展開

なお今回の資本・業務提携締結に際して三菱UFJ銀行は、グルーヴノーツの発行済株式の約18％を取得した。そのため今後グルーヴノーツは、三菱UFJ銀行の持分法適用関連会社として事業を展開することとなる。

両社は今後も、先進的なデジタル化の推進や付加価値の高いサービス提供などを金融領域において展開すべく、新しい技術を積極的に取り入れながら様々なイノベーションに取り組むとしている。

参照元：PRTIMES

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