AIソリューションのJDSC、太陽光発電の発電電力量を高精度で予測するシステムをJERAと共同開発
最終更新日:2024年08月12日
株式会社JDSCは、2022年11月24日、太陽光発電の発電電力量を高精度で予測するシステムを、株式会社JERAと共同開発したと発表した。
JDSCは、AIソリューションの提供を手がける企業だ。今回開発されたシステムは、気象予報データから太陽光発電の発電電力量を予測するというものであり、JDSCが持つデータサイエンス領域の知見と、電気事業を手がけるJERAのエネルギー領域における知見が活かされている。
目次
<本ニュースの10秒要約>
- 大きな注目を集める太陽光発電において、気象条件に発電量が左右される課題を解消
- 気象予報データから太陽光発電の発電電力量を高精度で予測、電力の需給バランスを維持
- システムの運用や監視を自動化し、運用負荷も大幅低減。さらなる予測精度の向上へ
一気通貫型のAIソリューションを開発・提供しているJDSC
JDSCは、幅広い分野において一気通貫型の高付加価値なAIソリューションを開発・提供している。AIアルゴリズムに関する豊富な知見を保有すると共に、ビジネス面においてもAIを活用した高い執行能力を確保。物流最適化や需要予測、フレイル検知や教育関連事業、またデータサイエンスに関するビジネスマネジメント事業など、多様な事業を手がける。
同社はまた、知の社会還元と実装をリードすべく東京大学の複数の研究室と協力関係を構築。ビッグデータ/機械学習/IoT/ロボティックスといったデジタル領域で膨大な知見を有する東京大学との連携により、製造業や基幹産業といった領域でのIoTデータ活用を支援し、ひいては「UPGRADE JAPAN」というミッションの実現も目指している。
発電電力量の予測が課題化していた太陽光発電
基幹産業を中心とする分野にて事業を展開するJDSCは、太陽光発電において発電電力量の予測が課題化していることに注目した。
2050年の脱炭素社会実現に向けてエネルギーの脱炭素化が求められる現在、太陽光発電は大きな注目を集めている。特に日本においては、技術的に確立され工期が短い点を評価し、短期的に再生可能エネルギーの導入量を拡大できる手段として太陽光発電が検討される場合も多い。
しかしその一方で、太陽光発電は気象条件にその発電量が左右されるという課題も持つ。太陽光発電事業者は、電力の需給バランスを保つためにる発電電力量を高精度で予測する必要がある。この予測に関する課題を解消すべく今回、JDSCとJERAは高精度の予測するシステムを開発するに至った。
発電電力量を高精度で予測、運用負荷の大幅な低減も実現
両社が開発したシステムは、それぞれがエネルギー領域/データサイエンス領域において保有する専門性を組み合わせたものだ。気象予報データをデータサイエンスの知見を用いて分析し、エネルギー領域のノウハウにより太陽光発電の発電電力量を高精度で予測する。
このシステムは、サーバレス構成で実装する点も大きな特徴となる。システムの運用や監視などを自動で実行させることで、運用負荷の大幅な低減も実現した。
「maintenance insight」の普及を拡大
JDSCとJERAが開発したシステムは、既に運用が開始されている。今後は、発電電力量のデータを蓄積した上で、JDSCが持つ高度な機械学習の知見を活用し、さらなる予測精度の向上を推進。JERA側は同システムの活用により、2025年の再生可能エネルギー開発目標500万kWについて上積みも検討している。
JDSCは今後も、製造業/基幹産業の領域において「maintenance insight」の普及を拡大し、AIなど最先端技術の社会実装を進めるとしている。
参照元:PRTIMES
また、AIによる予測について詳しく知りたい方はこちらの記事、太陽光発電(ソーラーパネル)でのAI活用事例をこちらの記事で詳しく説明していますので併せてご覧ください。
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