最終更新日：2023-07-05

動画コマースプラットフォーム「Firework」、生成AIライブショッピング・ソリューションを開発

AIニュース

Loop Now Technologies株式会社は、2023年5月25日、動画コマースプラットフォーム「Firework」向けの生成AIライブショッピング・ソリューションを開発したと発表した。

「Firework」は、縦型ショート動画／ライブ配信や広告配信などのサービスを一括で提供しているプラットフォームだ。今回開発されたAIソリューションは、オンデマンド動画でも消費者へのインタラクティブ対応を可能にするものであり、ライブショッピングの可能性を拡張するプロダクトとなっている。

1 ＜本ニュースの10秒要約＞
2 インタラクティブで没入感ある顧客体験を提供する「Firework」
3 コアAIと機械学習の専門家から成るAIラボチームが開発
4 「適切な回答」の自動化を実現、カスタマイズにも対応
5 米国のスーパー「The Fresh Market」にてテスト運用

＜本ニュースの10秒要約＞

生成AIを活用し、オンデマンド動画をインタラクティブ性があるコンテンツに転換
ライブ配信の終了後でも質問が可能。返答は、AIエンジンがリアルタイムかつ自動で生成
米国のスーパーでテスト運用へ。実店舗のショッピング体験を、デジタル領域でも提供

インタラクティブで没入感ある顧客体験を提供する「Firework」

「Firework」は、ショート動画やライブ配信の管理・配信システム／動画編集ツール／広告配信サービスを、まとめて提供しているSaaS形式のプラットフォームだ。利用企業は、SNSと同様の縦型フォーマット動画を自社サイト・アプリにノーコードで実装でき、簡単に消費者へ購入／予約体験を提供することができる。

「Firework」を活用する企業は増加しており、エンゲージメント向上や新たな広告収益創出を目指して導入するメディア事業者も多い。ブランド／小売り事業者は、オンライン上で「リアル」なショッピング体験を提供すべく「Firework」を活用する場合が多く、インタラクティブで没入感ある顧客体験を提供することで、従来よりも深い顧客接点の創造を実現している。

コアAIと機械学習の専門家から成るAIラボチームが開発

新たな顧客体験を生み出す一方で「Firework」は、ライブ配信終了時点でインタラクティブ性の大半が失われることを課題視。いつでも好きな時に視聴できるオンデマンド動画を、インタラクティブ性を伴った「オールウェイズ・オン（常時オン）」なコンテンツに転換する必要があると考え、生成AIを活用したソリューションの開発に乗り出した。

「Firework」を開発する米Loop Now Technologies社は、コアAIと機械学習の専門家から成るAIラボチームを擁しており、生成AIライブショッピング・ソリューションの開発も同チームが担当。AI支援型コンテンツ制作・編集ツールなどの開発実績も活かして、開発は行われている。

「適切な回答」の自動化を実現、カスタマイズにも対応

今回「Firework」において発表されたのは、生成AIライブショッピング・ソリューションのベータ版となる。動画コマース分野における生成AIプロダクトは、Loop Now Technologies社によれば初だという。

同ソリューションでは、ライブ配信の終了後でも消費者が動画で紹介された商品やサービスについて質問することができる。返答の内容は、「Firework」独自のAIエンジンがリアルタイムかつ自動で生成する。生成に際して元データとするのは、ユーザーのインプット／動画コンテンツ／その他のメタデータなどであり、「適切な回答」の自動化を実現している。

使用するAIエンジンは、大規模言語モデルを活用しているためね多言語での対応も可能だ。カスタマイズにも対応しており、利用企業やブランドの特性に応じた形でAIの回答をさらに「適性」なものにすることもできる。

米国のスーパー「The Fresh Market」にてテスト運用

今回開発された生成AIライブショッピング・ソリューションのベータ版は、米国のスーパーマーケットチェーン「The Fresh Market」にてテスト運用が行われる。「The Fresh Market」側は同ソリューションについて、実店舗でしか提供不可能なショッピング体験のベネフィットを、デジタル領域でも消費者に提供できる可能性があると、期待している。

なお今回の発表は、Loop Now Technologies社が2023年5月3日に米国で発表されたプレスリリースを、同社の日本法人であるLoop Now Technologies株式会社が抄訳として発表している。

参照元：PRTIMES