類設計室の農園事業部、AIが農作物の需要を予測する「アグリアスエ」の開発で、NTTデータ関西と協業
最終更新日:2023年04月05日
株式会社類設計室は、2023年4月5日、AI/農業DX推進に関する協業を株式会社NTTデータ関西と行ったと発表した。
類設計室は、設計事業などと共に農園事業も手がける企業だ。今回の協業は、AIを用いたNTTデータ関西の需要予測サービス「アグリアスエ」の開発について行われ、類設計室は農園事業部が運営する「類農園」の店舗にて「アグリアスエ」の実証実験を実施している。
<本ニュースの10秒要約>
- 独自のAIを用いて、農作物の最適な販売数量と適正価格を出力する需要予測サービス「アグリアスエ」
- 循環型農園事業を行う類設計室、店舗にて実証実験を行うという形で「アグリアスエ」開発に協力
- 農産物直売所の流通総額向上と提携する生産者の所得向上に期待。廃棄の極小化により、SDGsにも貢献
立ち上げた農園事業部で異業種連携も強化している類設計室
類設計室は、建築設計事務所を祖業として創業した経緯を持つ。設計事業部は現在も、21世紀の先端市場を先導する有力クライアントと協業を展開。教育/情報/バイオ/半導体/新素材開発/新エネルギーなどの先端的な領域で、設計面から事業に貢献している。
同社は1999年、経済危機をきっかけにとして「農の再生」を図るべく、農園事業部を立ち上げた。この農園事業「類農園」では、奈良と三重にて農場を直営すると共に、大阪都心にて4直売所も運営し、両者を直結することで自然由来の循環型農園事業を実現。さらに2018年からは、社会課題の解決も目指すべく異業種連携も強化している。
NTTデータ関西の需要予測サービス「アグリアスエ」
類設計室が今回NTTデータ関西と行った協業は、NTTデータ関西による新サービス「アグリアスエ」の開発を目的とする。
「アグリアスエ」は、降雨などの気象データやイベント開催といった条件を入力すると、精度の高い客数を予測できる農作物の需要予測サービスだ。予測は、独自のAI(人工知能)エンジンを用いて行われ、最適な販売数量と適正価格の出力を実現した。過去の販売実績データも活用して農産物ごとの販売見込数量を把握するこもが可能であり、過去の売れ行きを分析することで生産者ごとの優位性を確認することができる。
「アグリアスエ」ではまた、農作物の販売店舗にカメラを設置することで、来店客数の計測も実現。何も購入しなかった一般消費者も考慮する形で店舗の傾向を分析することができ、集客面/販売面の課題に関する検討に活かすことが可能だ。
「類農園」店舗にて「アグリアスエ」の実証実験を実施
類設計室は2021年、「類農園」における「アグリアスエ」の開発協力をNTTデータ関西から依頼された。この依頼を受ける形で今回の協働は開始され、「類農園」店舗にて「アグリアスエ」の実証実験が行われた。
「アグリアスエ」について類設計室は、農作物の販売価格・数量予測が直売所において可能になる点を高く評価している。またこの予測については、生産者も作付け計画の検討ができるようになると評価。農作物の売り切れによる機会損失と売れ残りに伴う廃棄を極小化し、農産物直売所の流通総額向上と提携する生産者の所得向上につながることを期待している。
類設計室は今後、「類農園」における「アグリアスエ」のさらなる活用推進を予定。精度の高い作付け計画の策定や生産者への作付け依頼を行うことで、鮮度の良い旬の作物をより多くの顧客へ届け、廃棄の極小化を通じてSDGsにも貢献するとしている。
参照元:PRTIMES
農業でのAI活用事例を詳しく知りたい方はこちらの記事もご参照ください。
AI Market ニュース配信チームでは、AI Market がピックアップするAIや生成AIに関する業務提携、新技術発表など、編集部厳選のニュースコンテンツを配信しています。AIに関する最新の情報を収集したい方は、ぜひ𝕏(旧:Twitter)やYoutubeなど、他SNSアカウントもフォローしてください!
𝕏:@AIMarket_jp
Youtube:@aimarket_channel
TikTok:@aimarket_jp
過去のニュース一覧:ニュース一覧
ニュース記事について:ニュース記事制作方針
運営会社:BizTech株式会社
ニュース掲載に関するご意見・ご相談はこちら:ai-market-press@biz-t.jp