OpenAI、ChatGPTのAPIを詳細解説!できること・提供モデル・メリット・機能・利用例から注意点まで!
最終更新日:2025年03月24日

OpenAIのChatGPTは、文章の要約や作成などを手伝ってくれる高性能な対話型AIチャットです。そんなChatGPTのAIモデルのAPIを活用し、オリジナルチャットやシステムを構築することが増えています。
わかりやすいChatGPTの仕組み、企業での活用事例をこちらで詳しく説明しています。
最新のAIモデルは常に新しくなっており、推論能力の高い「GPT-4」や高速処理が可能で安価な「GPT-4o」、推論時間を長めにとる代わりに応答精度と安全性に配慮した「OpenAI o1」や「OpenAI o1-preview」など複数のモデルを提供しており、その用途は大きく広がっています。
この記事では、ChatGPT APIについて、機能を始め、できることや導入方法、API利用例、メリット、注意点などを詳しく解説していきます。後半では、さらにどんな活用ができるかも紹介しています。
ChatGPTを社内で利用したい、自社システムと連携したいと考えている方は、是非最後までご覧ください。
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ChatGPTの導入支援を発注する会社を自力で探したい方はこちらもぜひ参考にしてください。
目次
ChatGPTを実現するAPIとは?
ChatGPTのような対話型AIチャットを実現するGPTのAPIとは、OpenAIが開発したGPT-3.5やGPT-4などのLLM(大規模言語モデル)を他のアプリケーションやサービスに組み込むためのツールです。APIとは、ソフトウェア間で情報交換やデータ通信をする際に用いるインターフェース「Application Programming Interface」の略語です。
GPTのAPIを使うことで、ChatGPT以外のアプリケーションとChatGPTがデータ通信を行い、外部のアプリケーション上でもChatGPTのような対話型AIチャットが使用できるようになります。GPTのAPIと外部アプリケーションを接続し、プロンプト(ChatGPTに行ってほしいことを示す指示)を送ることで、プロンプトに基づいたテキストをAPIを通じて、アプリケーションに送り返すことができます。
ChatGPTのAPIは、OpenAIの提供するOpenAI APIの他、Microsoftの提供するAzure OpenAI Serviceから利用することができます。
こちらの記事で、ChatGPTのプロンプトの仕組みを説明していますので併せてご覧ください。
ChatGPT(OpenAI)のAPIでできること
ChatGPT API(OpenAI API)は、テキスト生成や自然な会話の実現だけでなく、検索連携や音声・画像の処理まで対応できる、非常に多機能なAIプラットフォームです。
下記では、ChatGPT(GPTシリーズ)を中心に、OpenAI APIを使ってどのようなことが実現できるのかを、実用例を交えて詳しく解説します。
企業のChatGPT導入成功事例、失敗例はこちらの記事で詳しく説明していますので併せてご覧ください。
尚、DALL・Eなどの画像生成AIのAPIも、OpenAI APIやAzure OpenAI Serviceから利用可能ですが、今回はLLM(大規模言語モデル)を用いた対話型AIチャットを構築するGPTシリーズのAPI解説のため、割愛します。
テキスト生成
ChatGPTの中核となるのがテキスト生成機能です。ユーザーから与えられたプロンプトに基づいて自然な文章を生成でき、メールの下書きや報告書、ブログ記事などの作成に役立ちます。
また、長文の要約や言い換え、さらには多言語翻訳にも対応しており、情報整理や言語間の橋渡しとしても活用できます。
これらの処理はAPI経由で自動化できるため、社内ツールや業務アプリに組み込むことで、大幅な業務効率化が期待されます。
会話モデル
ChatGPTは自然な会話の生成にも優れており、単に質問に答えるだけでなく、文脈を理解してスムーズなやりとりができます。
これにより、カスタマーサポートのチャットボットや社内ヘルプデスクなどにAIを組み込むことが可能になります。ユーザーの問い合わせに対して、まるで人間と話しているかのような応答を返すことができ、対話体験の質を大きく向上させます。
意味検索とレコメンド
Embeddingモデルを利用すれば、テキストの意味を数値ベクトルに変換し、類似度に基づく検索や分類、レコメンドなどが可能になります。
たとえば、ユーザーが入力した質問に最も近いFAQを自動的に提示したり、閲覧履歴に基づいて関連性の高い記事をレコメンドするシステムを構築できます。
RAG(検索拡張生成:Retrieval-Augmented Generation)の文書検索部分にもこのEmbeddingが活用されており、自然言語での情報検索において重要な役割を果たします。
音声のテキスト化
WhisperやGPT-4o Transcribeといった音声認識モデルを使えば、音声データを高精度でテキストに変換することができます。
会議の録音、動画音声、通話内容などを自動で文字起こしし、そのまま議事録や記録文書に活用できるため、作業の効率化や情報の共有に役立ちます。また、多言語対応も可能で、国際的な場面でも活用の幅が広がります。
音声の生成
GPT-4o mini TTSやTTS-1などの音声合成(Text-to-Speech)モデルを利用することで、生成されたテキストを自然な音声として再生することができます。
これにより、ナビゲーションアプリの音声案内、読み上げ機能付きの教育アプリ、あるいは高齢者向けのアシスト端末など、さまざまな音声インターフェースの構築が可能になります。
画像生成
DALL·E 2やDALL·E 3を使えば、テキストの説明文からリアルな画像やイラストを生成できます。
これにより、デザインのモック作成、マーケティング素材の自動生成、プレゼン資料のビジュアル化などが可能になり、クリエイティブな作業を大幅に効率化できます。画像は解像度ごとに価格が設定されており、用途に応じて柔軟に活用できます。
関連記事:「画像生成AIとは?仕組み・技術の基礎・活用方法・代表モデル・今後の課題徹底解説」
モデレーション
omni-moderationなどのモデルを使うと、テキストや画像に含まれる暴力的・差別的・性的表現などを自動で検出することができます。
これにより、ユーザー投稿のチェックやチャット内容の監視を自動化し、安心・安全なサービス運用をサポートします。
カスタマイズ
ChatGPT APIを使うと、ChatGPTのアプリケーションに合わせて独自にカスタマイズできます。これにより、業界や社内特有の専門用語やフレーズを理解して返答するなどの調整が可能となります。
カスタマイズを行うには、RAGやファインチューニング等の技術的な対応が必要です。
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OpenAIが提供するAPIモデル一覧
OpenAIでは、テキスト生成、画像認識、言語理解など様々なタスクに対応する複数バージョンのChatGPTモデルを提供しています。以下は、主なモデルの一覧です。
種類 | モデル名 | 説明 |
---|---|---|
推論モデル | OpenAI o3-mini | 数学、コーディング、科学分野のタスクに最適化された軽量の推論モデル |
OpenAI o1(旧:o1-preview) | 複雑な推論を可能とする推論モデル | OpenAI o1-mini | コーディングや数学を得意とする高速な推論モデル |
o1-pro | 複雑な推論を可能とするo1モデルの最上位 | |
チャットモデル | GPT-4.5 Preview | より自然な対話能力を持ち、EQが高く、ハルシネーションが少ないモデル |
GPT-4o | マルチモーダルに対応した高速な言語モデル | |
GPT-4o Audio | 音声の入出力に対応した4oモデル | |
ChatGPT-4o | ChatGPTで使われている4oモデル | |
コスト最適化モデル | GPT-4o mini | 4oモデルの軽量版 |
GPT-4o mini Audio | 音声の入出力に対応した4oモデルの軽量版 | |
リアルタイムモデル | GPT-4o Realtime | リアルタイムの音声入力・音声出力を可能とする4oモデル |
GPT-4o mini Realtime | リアルタイムの音声入力・音声出力を可能とする4oモデルの軽量版 | |
過去のモデル | GPT-4 Turbo | GPT-4モデルの進化版 |
GPT-4 | 言語理解と推論能力に優れ、長文脈にも対応したモデル | |
GPT-3.5 Turbo | GPT-3.5の高速版で、コスト効率に優れる | |
画像生成モデル(DALL·E) | DALL・E 3およびDALL・E 2 | テキストから画像生成・編集が可能 |
Text-to-speech(音声合成)モデル | GPT-4o mini TTS | 4oモデルベースのText-to-speech |
TTS-1 | Text-to-speechの高速版 | |
TTS-1 HD | Text-to-speechの品質向上版 | |
Transcription(音声認識・翻訳)モデル | GPT-4o Transcribe | 4oモデルベースのSpeech-to-text |
GPT-4o mini Transcribe | 4o miniモデルベースのSpeech-to-text | |
Whisper | 音声をテキストに変換 | |
Embeddings(埋め込み)モデル | text-embedding-3-small | 軽量エンベディングモデル |
text-embedding-3-large | 高性能エンベディングモデル | |
text-embedding-ada-002 | 過去のエンベディングモデル | |
モデレーションモデル | omni-moderation-latest | 入力内容が不適切または安全でない可能性を検出するファインチューニング済みモデルの最新版 |
text-moderation-latest | テキストや画像に含まれる有害な可能性のあるコンテンツを特定するモデルの最新版 | |
ツール特化モデル | GPT-4o Search Preview | チャット補完におけるウェブ検索向けGPTモデル |
GPT-4o mini Search Preview | 高速かつコスト効率に優れたウェブ検索向け小型モデル | |
computer-use-preview | コンピューター利用ツール向けの特化モデル | |
GPTベースモデル | babbage-002 | GPT-3のadaおよびbabbageベースモデルの後継モデル |
davinci-002 | GPT-3のcurieおよびdavinciベースモデルの後継モデル |
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ChatGPT APIの主要3種類とその特徴
ChatGPT APIには複数の種類があり、用途や機能によって使い分けが可能です。ここでは主に利用されている「Chat Completions API」「Assistants API」「Responses API」について、それぞれの特徴と適した活用シーンを解説します。
Chat Completions API:シンプルなチャット機能に最適
Chat Completions APIは、もっとも広く利用されている基本的な対話型APIで、シンプルなチャットUIを自社システムに導入したい場合に適しています。会話はmessagesという形式でやり取りされ、ユーザーとAIの対話を簡単に実装できます。軽量かつ高速なため、組み込みが容易で、学習コストも低いのが特徴です。
社内ヘルプデスクやお問い合わせフォームにChatGPTを導入したい場合に最適です。また、ユーザーとの簡易な対話やフィードバック収集などにも活用できます。例えば、「〇〇について教えて」などの質問に対して即座に回答できるチャットボットとして、社内外の窓口に導入されるケースが増えています。
サンプルコードは以下です。
from openai import OpenAI
client = OpenAI()
response = client.chat.completions.create(
model="gpt-4o",
messages=[
{"role": "user", "content": "ユニコーンの一文の寝る前のお話を書いてください。"}
]
)
print(response.choices[0].message.content)
Assistants API:長期的な会話やファイル処理に強い
Assistants APIは、より高度なアシスタント機能を構築するためのAPIで、会話履歴のスレッド管理や、ファイル読み取り、コード実行などの複雑なタスク処理が可能です。会話ごとにThreadオブジェクトを持ち、文脈を維持したやり取りができるため、長期的・多段階な業務に適しています。
ナレッジベース検索、技術文書の要約、法務ドキュメント分析、コードレビュー支援など、専門性の高い分野での活用に向いています。たとえば、社内マニュアルを読み込ませて、従業員の質問に正確な手順で回答させる社内アシスタントを構築するケースが代表例です。
サンプルコードは以下です。
from openai import OpenAI
client = OpenAI()
# アシスタントの作成
assistant = client.beta.assistants.create(
name="ストーリーテラー",
instructions="寝る前にユニコーンのお話を1文で答えてください。",
model="gpt-4o"
)
# スレッド(会話)の開始
thread = client.beta.threads.create()
# ユーザーからの質問をスレッドに追加
client.beta.threads.messages.create(
thread_id=thread.id,
role="user",
content="ユニコーンの一文の寝る前のお話を書いてください。"
)
# アシスタントを実行(レスポンス生成)
run = client.beta.threads.runs.create_and_poll(
thread_id=thread.id,
assistant_id=assistant.id
)
# 応答の取得
if run.status == 'completed':
messages = client.beta.threads.messages.list(thread_id=thread.id)
for msg in messages.data:
print(msg.role + " > " + msg.content[0].text.value)
else:
print("ステータス:", run.status)
Responses API:エージェント開発に最適な統合型API
Responses APIは、2025年3月に登場したOpenAIが次世代のAIエージェント型アプリケーションのために設計した統合型のコアAPIです。従来のChat Completions APIのシンプルさと、Assistants APIのツール連携機能を兼ね備えており、複雑なタスクをエージェントが自律的に処理できるよう設計されています。
このAPIでは、Web検索・ファイル検索・コンピュータ操作といったエージェントの行動を支える標準ツールが用意されており、複数の処理を横断的に実行するようなアプリケーションも、1つのAPI呼び出しで簡潔に構築できます。
リアルタイムな情報を参照するショッピングアシスタント、社内ドキュメントからFAQを抽出する検索AI、業務フローを自動化するオペレーション支援ツールなど、実務に直結する高度なAIエージェント開発に最適です。
たとえば、Web上の情報を検索し、企業情報を調査してリスト化する営業支援エージェントや、社内ドキュメントから回答を検索し、ナレッジ共有を自動化する社内FAQエージェントなどで活用可能です。
下記がサンプルコードとなっており、Chat Completions APIと非常に似ています。
from openai import OpenAI
client = OpenAI()
response = client.responses.create(
model="gpt-4o",
input="ユニコーンの一文の寝る前のお話を書いてください。"
)
print(response.output_text)
現時点では、開発のシンプルさから「Chat Completions API」、長期的な文脈保持やファイル処理には「Assistants API」、そして高度なエージェント構築には「Responses API」と、用途に応じた使い分けが可能です。
しかし、OpenAIは今後の開発の主軸としてResponses APIへの統合と拡張を進めており、これから新たにChatGPT APIの活用を始める企業にとっては、Responses APIの導入が最も柔軟かつ拡張性の高い選択肢となります。
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GPT APIを自社開発システムに組み込む5つのメリット
ChatGPT APIを利用するメリットには以下のようなものがあります。
- 開発期間を大幅に短縮できる
- コストが安い
- セキュリティが高い
- ユーザーエクスペリエンスを向上できる
- 拡張性と柔軟性が高い
それぞれの詳細を解説していきます。
開発期間を大幅に短縮できる
自社でChatGPTのような高度なチャットボットを一から開発するのは時間がかかります。また、自社システムにAIを組み込みたい場合でも、AIを開発し学習をさせるには膨大な時間がかかってしまい、現実的ではありません。
ユーザーの求める会話品質のスタンダードがChatGPTとなっている今、高度な会話性能を持つチャットボットの開発には膨大なコストと時間がかかるでしょう。ChatGPT APIを利用することで、既に訓練された性能の高いチャットボットを自社システムと連携して使用できるため、開発のための時間を大幅に削減できます。
こちらの記事で、従来のチャットボットとChatGPTの違いについてわかりやすく解説しています。
コストが安い
ChatGPT APIは、開発や訓練のための料金はかからず「トークン」を使用した分だけ料金がかかる従量課金制となっています。GPT-4o miniでは100万入力トークンあたり0.15ドル、100万出力トークンあたり0.6ドルで利用できます。
日本語の場合、かなや漢字によってトークン消費量が異なるので一概には言えませんが、1字あたり1-2トークンと言われています。ですから、仮に入力(質問)500字、出力(答)500字の会話を行って1字当たり1.7トークン消費すると仮定すると約0.1円(0.0006375ドル)しかかかりません。
上記は、文字数と料金の関係を単純な図式に落とし込んだ試算です。文脈に沿って回答するように、直前の会話履歴を含めて入力する場合は入力するデータが増え、消費トークンが増加します。
それでも、既存のチャットボットサービスに比べると非常に安価に利用することができるようになります。ChatGPT APIを利用することで、コストを抑えながら高性能なAIチャットボットを利用できます。ChatGPT APIでは、既に学習・訓練されたチャットボットを利用できるため膨大な開発や運用コストを削減できます。
GPTのAPIの料金、節約方法の詳細をこちらの記事で詳しく説明していますので併せてご覧ください。
セキュリティが高い
APIを使用することで、ChatGPTを使用する際のセキュリティを強化できます。APIキーの管理や、アクセス制限の設定などを行うことで、ChatGPTを利用する際のセキュリティリスクを最小限に抑えることができます。
ChatGPTでの情報漏洩リスク、漏洩事例をこちらの記事で詳しく説明していますので併せてご覧ください。
ユーザーエクスペリエンスを向上できる
ChatGPTは、まるで人間が返答を瞬時に行っているかのような非常に高性能なチャット型生成AIです。通常のチャットボットやQ&Aでは想定されてない質問や表現に対して回答することができませんが、ChatGPTはユーザーの質問を理解し回答することができます。
この機能を自社サービスに取り入れることで、ユーザーエクスペリエンスを大幅に向上させることができ、ストレスなく利用できるでしょう。
拡張性と柔軟性が高い
ChatGPT APIは拡張性と柔軟性が高いのが特徴です。ChatGPT APIは、自社で開発したシステムだけでなく市販のウェブアプリケーションなど、さまざまなアプリケーションやサービスに組み込むことが可能です。
ChatGPTを商用利用する場合の注意点をこちらの記事で詳しく説明していますので併せてご覧ください。
これにより、これまでの利用してきたシステムをそのまま使用でき、業務フローの変更やシステムの変更をしなくともAIソリューションを作ることができます。
そして、APIを使用することで、企業は必要に応じてリソースを拡張できます。APIを利用することで、大量のデータを処理することができ、高いスケーラビリティを持つシステムを構築することができます。
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GPTのAPIの始め方
GPT APIを始める順序を説明します。
事前に、OpenAIのアカウント登録(Sign up)を行ってください。API取得のために月額有料メンバー(ChatGPT Plus)は必要ありません。メールアドレスと有効な携帯電話番号が必要となります。
API取得画面に入る
OpenAIのウェブサイトにアクセスし、右上のアカウントアイコンをクリックし「Your profile」をクリックします。
APIキーを取得
「Create new secret key」をクリックした後、名前を入力し「Create secret key」をクリックしてAPIキーを生成します。初回は電話番号認証を求められます。
このAPIキーは一度だけ表示され、改めて確認することはできないので、必ず保存してください。
API接続
ChatGPTを組み込みたいアプリケーションからAPIに接続します。これ以降は、APIを組み込みたいアプリ側からの作業となります。
通常、組み込みたいアプリケーションで使用しているプログラミング言語のライブラリ等で行います。生成したAPIキーを使用して接続してください。
プロンプトを送信
APIに接続したら、プロンプトを送信します。プロンプトとは、ChatGPTに何を行ってほしいかを示す指示です。
応答を出力する
プロンプトを送信したら、ChatGPTがそれに基づいてテキストを生成し、それをAPIを通じてアプリケーションに送り返します。この応答がAPI接続したアプリケーションに表示されます。
GPT APIの利用で気をつけるべきトークン消費とは
GPTのAPIの料金となるトークンについて以下のことに気を付ける必要があります。
- 過去のやり取りが増えるほどトークンを消費する
- 日本語と英語のトークン消費量が異なる
それぞれの詳細を解説します。
過去のやり取りが増えるほどトークンを消費する
GPTのAPIは、「トークン」を使用した分だけ料金がかかる従量課金制です。このトークンは、過去のやり取りが多いほど、「投稿文」と「応答文」の消費量が増えてしまう点に注意が必要です。
GPTのAPIでは、過去のやり取りを含めることでより文脈に沿った返答を得ることができます。しかし、過去の「投稿文」「応答分」のやり取りをふまえるほど、トークン消費量が増加してしまいます。
これを防ぐには、事前に「過去のやり取りは直前〇回までと設定する」「APIのmax_tokensパラメータで出力文の長さを制限する」などの対策が必要です。
日本語と英語のトークン消費量が異なる
GPTのAPIのトークンは、英単語の場合、1単語1トークンとカウントされますが、日本語の場合は、文字によって数え方が異なるため注意が必要です。
例えば、『料』という1字は2トークン、『料金』は全部で4トークンです。ひらがなは『を』が1トークン、『み』は2トークンとなります。
このように日本語での利用を検討している場合は、想定よりも使用量が多くなる可能性があります。正確なトークンの消費量については、OpenAI社のマイページで確認ができるので、マイページで料金を確認しながら利用すると良いでしょう。
社内でのChatGPT APIの利用例
実際のChatGPT APIの利用例を紹介します。
チャットボットの開発で自動応答システムの構築
ChatGPT APIを活用して、社内のよくある質問に対する自動応答システムを構築できます。ChatGPT APIで既存のシステムにChatGPTを組み込むことで、高性能な自動応答システムを構築することができます。
直接ChatGPTに入力したくない社外秘データや個人データを取り扱うシステムであっても、ChatGPTライクな高度に自然な会話インターフェイスを実現可能です。
ChatGPTを基にするため、質問の意図を読み取り回答するなど、従来のチャットボットにありがちな、質問に対する回答がないという現象を防ぐこともできます。
また、プロンプトを活用することも可能で、例えば、「学校の先生として回答する」という設定や、「語尾を〇〇にしてくださいと」いう設定にすることができます。従来の手動対応に比べて、自動応答や自己学習機能により、どんなときでも迅速な対応が可能となります。
ナレッジベースの構築
ChatGPT APIを利用して、社内のナレッジベースを構築できます。ChatGPTを統合したシステムを使用して、組織内の知識を効果的に蓄積・共有し学習させることで、社内の情報やノウハウを一元化し、従業員が必要な情報に簡単にアクセスできる環境を作り出すことができます。
社内のドキュメントや情報を自動的に整理・分類し、従業員が簡単にアクセスできるデータベースを構築することで、必要な情報に迅速にアクセスでき、組織全体の知識共有を促進することが可能となります。
ドキュメント生成支援
ChatGPT APIを組み込んだ社内システムを使用することで、従業員のドキュメント作成を支援できます。社内のテンプレートやガイドラインをChatGPTに学習させ、それを基に文章のフォーマットを自動生成することができます。
これにより、ドキュメントの作成時間を短縮できるでしょう。また、誰が作成しても統一性があり品質が保証されたドキュメントを作成することができるため、上長のチェックが容易になることや書き直しの回数が減るなど、省力化を図ることができるでしょう。
業務チャットツールやSaasとChatGPTを連携

SlackやChatworkと言った人気の業務チャットツールから直接ChatGPTを使えるようにしたり、ChatGPTと他のSaaSをノーコードで簡単に連携できるようになっています。
例えば、Yoom株式会社のSaaS連携データベース「Yoom(ユーム)は、ChatGPTのAPIを活用してチャットツールから直接ChatGPTと会話を行ったり、受信メールから抽出したテキストをkintoneやGoogleスプレッドシートに格納する機能をノーコードで構築できます。
以下のような使用例が考えられるでしょう。
- ChatGPTで議事録を要約してグループLINEに通知
- ChatGPTで作成したメールの返信案をSlackに通知
- ChatGPTで受信メールの内容を要約してChatworkに通知
kintoneは、データベース、プロジェクト管理、CRM、ビジネスプロセス管理など、様々な業務を効率化するためのSaasシステムで、利用している企業も多いかと思います。
Yoomを使ってKintoneとChatGPTを連携させることで、データの取得や更新、タスクの自動化、アプリ上でのドキュメントの自動生成など、Kintone上の様々な業務を自動化・省力化することが可能となってます。
Money Forwardは既にChatGPTとの連携機能を自社製品に組み込み

MoneyForwardは、経費精算や請求書管理、会計ソフトウェアなど、企業の財務管理を効率化するクラウドサービスです。MoneyForwardは、ChatGPT APIとの連携機能を既に自社製品に組み込んで公開しています。
この連携機能により、経費報告の自動化、請求書の確認や作成、財務データの分析を効率化できるようになります。例えば、「マネーフォワード クラウド給与」では、計算式の自動生成ができる「AI提案」の機能提供が開始されました。ユーザーは、計算式の案を文章で入力するだけで計算式を自動生成できるようになります。
様々な会計データを分析することで、企業の現状や将来予測などを言語化し、経営の意思決定に役立つ情報を提供することができるでしょう。
ChatGPT APIについてよくある質問まとめ
- ChatGPT APIとは?
ChatGPT APIとは、OpenAIが開発したChatGPTを自身のアプリケーションやサービスに組み込むためのツールです。このAPIを使うことで、いつも使用しているアプリケーションとChatGPTがデータ通信を行い、アプリケーション上でChatGPTが使用できるようになります。
- ChatGPT APIでできることは?
ChatGPT APIを活用することで、アプリケーション上で以下のことが可能となります。
- テキストの生成
- 自然な会話
- カスタマイズ
まとめ
ChatGPT APIにより、自社開発のシステムとChatGPTを連携することで、社内の情報を活用してChatGPTを利用できるようになります。
また、通常のチャットボットよりもコストを抑えて開発・利用を行うことができることも大きなメリットといえるでしょう。
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