AIで防犯パトロールを効率化するSingular Perturbationsの「パトコミュ」、神戸市が実証実験を開始
最終更新日:2024年06月24日
神戸市は、2023年6月9日、AIによる犯罪予測技術を用いた防犯パトロール支援アプリ「パトコミュ」の実証実験を開始した。
「パトコミュ」は、株式会社Singular PerturbationsがAI犯罪予測技術「CRIME NABI」を用いて開発し、より効率的な防犯パトロールルートの作成などを可能にしたアプリだ。開始された実証実験は、神戸市にて実際に防犯パトロールに取り組む地域団体やNPO法人の協力を得る形で、同時より順次開始されている。
<本ニュースの10秒要約>
- 安心して安全に暮らせる街づくりを目指す神戸市が、地域防犯活動支援策の一つとして開始
- AI犯罪予測技術「CRIME NABI」を活用、効率的なパトロールルート作成が可能な「パトコミュ」
- 8月下旬まで行う実証では、「パトコミュ」の使用感や有用性を検証。若い世代の意見も反映
防犯カメラを設置やパトロール活動支援などに取り組む神戸市
神戸市は、市内における刑法犯の認知件数こそ年々減少しているものの、全国的には凶悪な犯罪や市民に身近な犯罪が多数発生している現状を憂慮。住民を犯罪から守り、安心して安全に暮らせる街づくりを目指して、様々な施策に取り組んでいる。
防犯に向けて神戸市は、約2,000台の防犯カメラを通学路や主要駅周辺などに設置してきた。また、自治会などが防犯カメラを設置/更新/修繕する際には、費用を一部の補助も実施。また市内で青色防犯パトロール活動を行う団体に対しては、活動回数に応じた報奨金交付や青色回転灯などの物品支給も実施し、地域での防犯活動を支援している。
過去の犯罪をAIが解析、未来の犯罪が起こりやすい場所を予測
神戸市による「パトコミュ」の実証実験は、同市の地域防犯活動支援策の一つとして開始された。
「パトコミュ」は、Singular Perturbationsが持つ高度な犯罪予測技術「CRIME NABI」を用いたモバイル・ウェブアプリケーションだ。「CRIME NABI」は、過去の犯罪発生パターンや周囲の状況をAIが解析し、未来の犯罪が起こりやすい場所を予測するというシステム。犯罪が起こりやすい場所を重点的にパトロールするルートも提示できるため、警備効果と犯罪抑止効果の向上も可能にしている。
「CRIME NABI」を活用した「パトコミュ」では、パトロールする距離および通過が必須の地点を選択すると、最適なパトロール経路が自動で作成される。指定した地点を通りながら、犯罪発生率が高い箇所を指定された距離内でなるべく通る経路を作成されるため、より犯罪抑止効果の高いパトロールが可能になります。自動作成ルートに基づきパトロールを開始すると、GPSを参照して実際にパトロールした経路を自動で記録。パトロール中に発見した「落書き」や「不法投棄」といった情報も、スマートフォンで簡単に撮影/記録できる。
ボランティア大学生にも「パトコミュ」の体験機会を設ける予定
神戸市における「パトコミュ」の実証実験には、自主的なランニングを通して地域の安全安心を見守る防犯ボランティア団体である特定非営利活動法人 日本ふれパト協会や、生田防犯協会、そして学校法人玉田学園 神戸常盤大学が協力。2023年6月9日より協力団体それぞれのスケジュールで開始され、同年8月下旬まで実施される予定だ。
この実証実験において神戸市は、「パトコミュ」の使用感や有用性について検証を行う。若い世代の意見も反映させるため、日頃ボランティアに取り組む大学生に向けても「パトコミュ」を使用した防犯パトロールの体験機会を設けるとしている。
参照元:PRTIMES
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