NTT東日本ら16社、ローカル5GやAIを活用したスマート農業の実証事業を秋田県にて開始
最終更新日:2023年02月22日
NTT東日本(東日本電信電話株式会社)は、2023年2月20日、ローカル5Gを活用して農産物の生産・収穫工程を省人化する取り組みについて、秋田県において実証事業を実施すると発表した。
この取り組みは、ローカル5G環境によって稼働する自動収穫ロボットやAI画像認識技術の検証を進め、スマート農業の社会実装加速および産地活性化モデルの実現を図るものだ。実証は、企業・団体16社が構成する実証コンソーシアムによって、2023年1月から3月まで秋田県にて行われる。
<本ニュースの10秒要約>
- ローカル5G環境で高精細動画やリアルメタバースの活用を実現し、農産物の生産コストを低減
- 収穫・運搬ロボットの遠隔制御や遠隔指導/収穫敵期判定、遠隔ショッピングなども検証
- NTT東日本は「ギガらく5G」を環境構築に提供、ラボも立ち上げローカル5Gの社会実装を加速
日本国内の食料生産基盤を強靱化するためには、スマート農業技術が必要
近年、高齢化や人口減少社会の到来によって日本国内の食料生産基盤は、その脆弱化が懸念されている。基盤の強靱化を図るためには、スマート農業技術の社会実装を実現し、生産性・利益の向上を図る必要がある。
しかし、最先端のスマート農業は技術導入により生産コストが増加するという課題も持つ。このコスト増大により経営体の利益は必ずしも改善しておらず、社会実装の加速を妨げるようにもなった。現在は、産地単位での作業集約やシェアリングモデルの実証を通じて生産コストの低減を実現することが、スマート農業の社会実装加速には求められている。
こうした状況において、高速伝送能力を持つローカル5Gが注目を集めるようになった。ローカル5Gの高速伝送を活用し、生産から販売に至るフードチェーンの各段階で高精細動画やリアルメタバース技術を用いると、生産コストの低減が可能ではないかとコンソーシアムの構成メンバー16社は判断。その検証を行うべく今回の実証実施に至った。
リアルメタバース技術とAI画像認識を活用して遠隔指導/収穫敵期判定
今回の実証事業は、2022年8月の総務省令和4年度「課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証」への採択を受ける形で、秋田県大仙市/潟上市/鹿角市/美郷町の各地域において実施される。
この実証では技術実証として、ビニールハウス2拠点と道の駅1拠点をフィールドと定め、各拠点にローカル5Gの基地局を1基ずつ設置。ルーラルエリアに位置するビニールハウスと道の駅それぞれにローカル5Gシステムを整備し、その電波伝搬特性を測定することで、エリア構築に関する技術の確立およびエリア構築の柔軟性向上が目指される。
課題実証では、販売に至るまでの各過程において、ローカル5Gの活用による超省力化を図るべく取り組みを実施。リアルメタバース技術とAI画像認識を活用した遠隔指導/収穫敵期判定や、イチゴ収穫・運搬ロボットの遠隔制御、またリアルメタバース技術を活用した遠隔ショッピングなどについて、効果が検証される。
プロジェクト全体の統括・推進を担うNTT東日本
この実証事業においてNTT東日本は、代表機関としてプロジェクト全体の統括・推進を担う。
また同社は、マネージド型ローカル5Gサービス「ギガらく5G」を環境構築のために提供するほか、実施エリアにおける地域電気通信業務やICT関連のサービスも提供。さらに、ユースケースを共創できる場として産学共同の「ローカル5Gオープンラボ」も立ち上げ、ローカル5Gの社会実装加速も進めるとしている。
参照元:PRTIMES
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