【AIエージェント】Devin 2.0登場!機能・料金・活用例・旧バージョンとの違いを徹底解説!
最終更新日:2025年04月06日

- Devin 2.0は、エージェントネイティブなIDEやマルチエージェント機能を備えた、開発を自動化する自律型AIエージェント
- Devin 2.0では、月額固定費なしの「Coreプラン($20〜)」が導入され、個人や小規模開発でも手軽に利用できるように
- 作業計画支援機能「インタラクティブプランナー」や、構造的なコード探索が可能な「Devin Search + Deep Mode」、ドキュメント自動生成機能「Devin Wiki」などが追加
- DevinはSlackとの連携やIDE上の自然言語コマンド対応により、エンジニアリング業務における細かい作業を自動化・高速化
並列処理機能やエージェントネイティブなIDEを備え、開発を自動化する自律型AIエージェント「Devin 2.0」が2025年4月3日、リリースされました。
本記事では、Devin 2.0の機能や特徴、料金体系、活用例、旧バージョンとの違いを整理し、導入検討に役立つ情報を網羅的にご紹介します。
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目次
Devin 2.0とは?
Introducing Devin 2.0: a new agent-native IDE experience.
Generally available today starting at $20. 🧵👇 pic.twitter.com/0DWrVwmpJn
— Cognition (@cognition_labs) April 3, 2025
Devin 2.0は、Cognition社が提供する自律型AIエージェント「Devin」の2025年4月最新版です。
本バージョンでは、エージェントネイティブな統合開発環境(IDE)体験を実現し、より高度かつ実践的なタスク遂行が可能になりました。
また、月額固定費なしで、20ドルから利用可能な従量課金プランが登場し、より気軽に利用できるようになりました。
ユーザーは、Devin 2.0を通じて複数のAIエージェントを同時に稼働させ、それぞれに異なるタスクを割り当てることができます。また、作業中のコードはVSCodeライクなIDEでリアルタイムに確認・編集でき、DevOpsやCI/CDの確認、ローカル環境でのテストも可能です。
単なる実行エンジンにとどまらず、作業計画の立案にも関与する「コラボレーションパートナー」として、開発の初期段階からユーザーと協力し、より的確なタスク遂行を支援します。
Devinとは
Devinは、Cognition社が開発した自律型AIエージェントであり、自律型AIソフトウェアエンジニアです。
生成AI技術をベースに、エンジニアリングチームの一員として、コードの作成、実行、テスト、リファクタリング、バグ修正、ユニットテスト作成、ドキュメント整備、社内ツール構築など、幅広いタスクを自動でこなします。
Devin 2.0では、このDevinが「進化した開発エージェント」として再設計され、エージェントネイティブなIDE環境とともに、マルチタスク処理や共同計画、リアルタイムレビューなど、実務で即活用できる機能が追加されました。
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Devin 2.0でできること・機能
下記は、Devin 2.0でできること(できるようになったこと)の一覧です。
複数のDevinを同時起動し、並列でタスクを処理可能
Devin 2.0では、複数のAIエージェント「Devin」を同時に起動し、各エージェントに異なるタスクを割り当てて並行処理することが可能になりました。
これにより、開発チームは複数の課題を同時進行で処理できるようになり、従来では順次対応していた業務も大幅に短縮できます。各Devinは自律的に動作しつつも、ユーザーは必要に応じて進行状況を確認し、特定のステップで介入することも可能です。
インタラクティブプランナーによるタスクの共同設計
Devin 2.0では、タスク開始時に「インタラクティブプランナー」が自動で作業計画を立案し、関連するファイルや構造を提示します。
ユーザーはこの初期プランを確認・調整することで、AIと共同でタスクのスコープを正確に設計できます。従来は指示の記述に多くの時間を要していた部分が、計画共有と修正でスムーズに進むようになり、誤解や手戻りのリスクも低減します。
Deep Modeによる高度なコード探索と応答
「Devin Search」に追加されたDeep Modeは、複雑な質問に対してより深いコードベースの分析を行う強化モードです。
複数のファイルにまたがる依存関係や非直線的なコードパスを追跡しながら、正確な情報を導き出します。通常のコード検索では対応が難しい設計意図や構造的な問題に対しても、有効なアプローチを提供します。
Devin Wikiによるアーキテクチャ図・ドキュメントの自動生成
Devin 2.0では、プロジェクト内のリポジトリを定期的にスキャンし、アーキテクチャ図や主要ファイルの関連性、リンク付きソース情報、補足ドキュメントなどを自動でまとめた「Devin Wiki」を生成します。
このWikiはDevinのコード理解にも活用されるほか、チーム内での知識共有、新規メンバーのオンボーディング、ドキュメント整備の省力化にも役立ちます。
エージェントネイティブな統合開発環境(IDE)の提供
従来のVSCodeライクなIDEをさらに進化させ、Devin 2.0では「エージェントネイティブなIDE体験」が提供されます。
これは、AIエージェントであるDevinが中心となり、ユーザーがリアルタイムに状況を把握・修正・検証できる環境を統合したものです。
複数セッションの管理や計画の確認、ブラウザとターミナルの連携なども含まれており、まるでAIと共同で開発を進めているような直感的な体験が可能になります。
Devin 2.0の特徴
Devin 2.0は、従来のAIエンジニアと異なり「エージェントネイティブIDE体験」を提供する点が最大の特徴です。
ユーザーはDevinの作業をリアルタイムで観察・介入でき、まるで人間の同僚とペアプログラミングしているような感覚で開発に取り組むことができます。
また、Devinは「コラボレーションパートナー」として、タスクの計画段階から関与し、ユーザーの意図や目的を理解しながら作業を進めます。
Devin 2.0の性能
Last but not least, each ACU now goes almost 2x as far! We measure ACU efficiency on our internal benchmark of junior-dev tasks.
With Devin 2.0 we complete >83% more of these tasks per ACU, and we see the same increased efficiency among our beta users.
Hire Devin 2.0 on our…
— Cognition (@cognition_labs) April 3, 2025
Devin 2.0は、Cognition社の社内ベンチマークにおいて、ジュニア開発タスクの完了率が83%以上向上したと報告されています。
これは、同社が測定するACU(Action Compute Unit)あたりの効率性に基づくもので、従来のバージョンよりも約2倍の生産性を実現しています。
特に、小規模な機能追加やコードの修正、バグフィックスなど、短時間で成果を確認できるタスクにおいて、高いパフォーマンスを発揮します。
Devin 2.0の料金プラン
Devin 2.0では、従来の「月額500ドルのTeamプラン」や「エンタープライズ向けカスタムプラン」に加え、より手軽に導入できる「Coreプラン(従量課金制)」が新たに提供開始されました。
このCoreプランは、月額固定費なしで利用でき、基本料金は20ドルから利用可能で、小規模なチームや個人開発者でもDevinを試しやすくなりました。
プラン名 | 料金 | ACU | 同時セッション | 主な機能・特徴 |
---|---|---|---|---|
Core | $20〜(初期費用) $2.25 / ACU | 必要に応じて都度購入 | 最大10 | ・月額契約不要の従量課金制 ・無制限ユーザー ・カスタマイズ可能なデータコントロール ・オンデマンド実行の自動リロード設定が可能 |
Team | $500 / 月 $2.00 / ACU(11%割引) | 月250 ACU込み 超過分は従量課金 | 無制限 | ・無制限ユーザーとセッション ・Devin API利用可能 ・Slack連携やIDE拡張に対応 ・高度なデータ管理・再実行制御が可能 |
Enterprise | 個別見積もり | カスタム | 無制限 | ・VPC環境での運用 ・SSO(SAML / OIDC)対応 ・カスタムDevins対応 ・専任アカウントチームによるサポート |
詳細は、公式サイトをご確認ください。
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Devin 1.0、1.5との違い
Devin 2.0は旧バージョンであるDevin 1.0やDevin 1.5とどのような違いがあるのでしょうか?
下記は、Devinリリースノート等をもとにした、各バージョンの違いです。
項目 | Devin 1.0(2024年3月) | Devin 1.5(2025年3月) | Devin 2.0(2025年4月) |
---|---|---|---|
IDE環境 | 基本的なコード編集・実行環境 | VSCodeベースのインタラクティブIDE導入 (リアルタイム編集・ターミナル操作・差分レビュー) | エージェントネイティブIDE体験へ進化 (より統合・自律的な開発環境) |
タスクの進め方 | ユーザーの指示をもとにタスクを実行 | インタラクティブプランナー導入 (初期計画の提示・ユーザーによる調整) | 共同計画パートナーとしてタスクのスコープ設計段階から関与 |
コードベースQ&A | 非対応 | Devin Search導入(コード内情報の検索) | Devin Search + Deep Modeによる深い探索対応 |
情報整理機能 | 非対応 | 一部ドキュメント出力 | Devin Wiki導入(アーキテクチャ図・関連リンク・ドキュメント生成) |
並列実行 | 1セッションごとの実行 | 複数タスク対応準備(構想段階) | 最大10並列セッション(Core)、無制限(Team/Enterprise) |
ACU効率 | 標準 | Claude Sonnet 3.7の導入により高速化(平均7.8分、10月比2倍) | ACU効率が2倍に向上、タスク処理量が83%以上増加 |
使用性の向上 | 基本操作 | コマンドショートカット、UI最適化 | バッチ編集、マルチアクション、自動スクリプト生成 |
料金プラン | 一部早期アクセス招待制 明確な料金表なし | Teamプラン:月額500ドル(2024年12月発表) Enterpriseプラン:カスタム見積もり | Coreプラン:従量課金($20〜) Teamプラン:月額500ドル(250ACU含む) Enterpriseプラン:カスタム(VPC等対応) |
Devinはバージョンごとに大きく進化しており、特に2.0ではエージェントネイティブなIDE体験や並列実行、ACU効率の大幅向上が実現されています。
料金体系も用途に応じて柔軟化され、個人からエンタープライズまで幅広いニーズに対応可能となりました。
Devin 2.0の使い方
Devin 2.0は以下の手順で利用可能です。
- Cognition社のWebアプリにアクセスし、ログインまたはアカウントを作成
- リポジトリを接続してプロジェクトを開始
- タスク内容を自然言語で入力
- Devinが関連ファイルと初期プランを提示
- ユーザーの確認・フィードバック後、Devinが自動的にタスクを遂行
- VSCode環境でリアルタイムに進捗を確認し、必要に応じて介入・修正
ターミナルコマンドやコード修正もIDE上で直接実行できます。
また、APIで利用することも可能です。
Devin 2.0を使う上での注意点
Devin 2.0をビジネス利用する際には以下の点に注意が必要です:
情報漏洩のリスク
Devinにアクセス権を与える際は、機密情報や認証情報の取り扱いに注意。必ずSecrets Managerなどの安全な方法で共有することが推奨されています
ハルシネーション
Devinは時に誤ったコードや不正確な仕様理解に基づいた提案(ハルシネーション)をする場合があります。タスクの完成基準を明確に設定し、適切なレビュー体制を整えることが重要です
大規模タスクの適用には注意
Devinは小規模・明確にスコープされた作業に最適化されており、大規模改修などには向きません。大きな作業は小分けにして依頼するのが望ましいです
Devin 2.0の活用例
Devin 2.0は以下のような用途で活用することが可能です。
Slack上のバグ報告に即応
チーム内のSlackスレッドで話題になったバグに対して、Devinをタグ付けするだけで修正を依頼可能です。
エンジニアがSlack上で指摘された課題に対し、すぐに対応できる柔軟な運用が実現します。
朝タスクを割り当て、夕方にドラフトPRを確認
開発チームが一日の始まりにDevinへタスクを割り振り、終了時にドラフトプルリクエストを確認するというワークフローにより、日中の時間を有効活用できます。
Devinはインターンレベルのタスクを高精度で処理します。
Devin Searchでコードベース調査や対象特定
コードベース内で特定の機能の場所を調査したり、リファクタリングすべき箇所を特定する用途で「Devin Search」が活用されています。
Deep Modeを併用することで、より複雑な調査にも対応可能です。
VSCode拡張のように自然言語でコマンド実行
DevinのIDEでは、自然言語でコマンドを入力するだけでシェルコマンドを生成・実行できます(例:⌘Kショートカット)。
これにより、従来の手動作業を大幅に削減し、生産性を向上させることが可能です。
Devin Wikiを活用した設計支援
Devinが自動で生成する「Devin Wiki」は、リポジトリごとのアーキテクチャ図、ドキュメント、リンク情報を集約。
新機能追加や設計変更の際、全体構造の把握や既存資産の再利用に役立ちます。
下記は、実際にXで投稿されているDevin 2.0の活用例です。
SlackからGit操作
Devin 2.0を早速使ってみた!!!
サンプルの指示してみただけだけどSlackから指示してリポジトリの中身を修正してから、プルリクエストを出してもらった!!!
これはめちゃ楽しい!! https://t.co/B6HOtGhPiW pic.twitter.com/hzQNhNxEyb— Maki@Sunwood AI Labs. (@hAru_mAki_ch) April 5, 2025
Devin 2.0についてよくある質問まとめ
- Devinはどのような規模の開発プロジェクトに適していますか?
Devinは小規模で明確なスコープを持つタスクに最適化されており、バグ修正、コードリファクタリング、ドキュメント整備などに強みがあります。
大規模プロジェクトは小さな単位に分割して活用するのが推奨されています。
- Devin 2.0はどうやって利用を開始できますか?
Cognition社のWebアプリにアクセスし、アカウントを作成後、リポジトリを接続してタスクを自然言語で入力するだけで利用を開始できます。
SlackやIDE拡張との連携もスムーズに行えます。
まとめ
Devin 2.0は、AIによる自律型ソフトウェアエンジニアとしての能力を大きく進化させ、エンジニアリングチームの即戦力となる存在へと進化しました。タスクのスコープ化、実行、検証をシームレスにこなすその姿は、まさに「AI同僚」と言える存在かもしれません。
月額20ドルから始められる価格設定と、実務レベルでの活用事例の豊富さは、開発現場においてDevin 2.0がすぐにでも導入可能な理由となるでしょう。
開発の生産性を高めたいチームにとって、Devin 2.0は検討すべき強力なツールです。
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